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私の好きな映画

看護師おしず
2024/07/06 11:06

『潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断』強い人のあるべき姿

こんにちは☺︎映画・カフェ巡り好きの看護師おしずです!

時に、看護師ならではの視点で、映画を語ります♪

けれども堅苦しくなく、
にっこりほっこりできるような投稿をしていきたいと思います。
難しいことなどな〜んにも考えずにまったりと読んでいただけたら𓂃 𓈒𓏸𑁍
応援よろしくお願いします☺︎


美しい映画を観た。美しい人を観た。

実は、戦争映画を観る時は、かなりの勇気と覚悟を要する。この映画を観るのも最後の最後まで観るのを躊躇っていた。罪もない人々が無惨に死にゆく姿や傲慢で横柄な人間を見て苦しみたくないからだ。しかし、歴史を知る必要があることもわかっている。知ることが過去の過ちを繰り返さないことにつながることも重々承知だ。

意を決して観始めた。

©2023 INDIGO FILM-O’GROOVE-TRAMP LTD-VGROOVE-WISE PICTURES

 

観始めた時から苦しい。如何なる状況にも命懸けて対応しなければならない。一瞬先、命があるのかどうかもわからない。胸が苦しくなるほどの緊張感が漂う。国のために若者たちの命が削られていく。もっと恋愛もしたかっただろうに。結婚もしたかっただろうに。自分の子どもの顔も見たかっただろうに。親孝行ももっとしたかっただろうに。

実は私の曾祖父も潜水艦で亡くなったと聞いている。幼い祖父と妻を残して。それ故、このように潜水艦で若者が亡くなるシーンは感情移入してしまう。

 

“イタリア海軍一無謀な少佐”サルヴァトーレ・トーダロ艦長。無謀な少佐との名から、部下の命を犠牲にし、前へ前へ進んでいく人かと思っていた。しかし、この「無謀」とは今回の物語に直結するのではないか。彼のポリシーの大前提は、戦争に従事するものではなく、彼はあくまでも「海の男」。強い人とは、困っている人に手を差し伸べられる人だ。ブレない人だ。人を尊ぶ人だ。だから数々の厳しい決断を下してきたにも関わらず、潜水艦員たちから慕われているのだろう。

©2023 INDIGO FILM-O’GROOVE-TRAMP LTD-VGROOVE-WISE PICTURES

歴史に詳しくないが、同じ同盟国の日本の明治天皇の「通常の生活が続けられ各々の義務を果たすべし」という言葉が彼の胸に刻まれていることが、日本人として誇り高く、嬉しくなった。

敵国イギリスに武器を運ぼうとしていたベルギー人たち。彼らを助けたら、自分の立場も、国の立場も危うくなる。しかし、艦長はベルギー人を助ける決断をした。やるべきことをする。今、やるべきことは見捨てることでもない。戦うことでもない。救うことなんだ。

裸足の人には靴を差し伸べ、食料を与える。ベルギーの国民食をも彼らに伺い、与えようとする。お互いを尊重し、わかり合おうとしている。人を率いる艦長でありながら戦争に洗脳されていない。「我々はまだ人間だ」というセリフが印象的である。

また艦長の数々のリーダーシップ性のある行動に感銘を受ける。

 

潜航しなければ、イギリスからの砲撃を受ける。潜航すれば司令塔の人々が死ぬ。という状況下で、艦長は司令塔のベルギー人の命を考慮し絶対に潜水しないと判断する。そして自らイギリスに無線で掛け合ったのだ。誰も犠牲にしない。この戦火で勇気ある行動だ。彼のこの精神はどこから来るものなのか。

 

また、これは一番リーダーシップ性のある素晴らしい判断だと思ったのが、ベルギー人たちが潜水艦の電気線を壊したとき。あの状況でファシストと呼ばれるイタリア人たちだけが、裏切ったベルギー人たちに報復していたら、より潜水艦の雰囲気が悪くなり敵対心が生まれるであろう。そして将来的に暴動も起こっていたかもしれない。「助けていただいたのに」と申し訳なく思うベルギー人の立場からも「助けたのに」と思うイタリア人の両者ともを尊重し判断を一瞬で下す。結果、両者の絆を生むところまで関係性を持っていく。彼はものすごいリーダーだ。

©2023 INDIGO FILM-O’GROOVE-TRAMP LTD-VGROOVE-WISE PICTURES

 

ラストのベルギーの判断には、納得がいかない部分もあるが、戦後ベルギー人たちは艦長の家族を訪れたというエピソードに心が温かくなる。

 

私のように「戦争映画」という枠にとらわれ、観るのをためらっている人もいるかもしれない。これは戦時中実際に起きた美しいエピソードである。人として忘れてはならないことを思い出させてくれる。是非とも劇場で観てもらいらい!

 

「潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断」は7月5日(金)よりTOHOシネマズ日比谷他全国ロードショーです!

キャスト:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、マッシミリアーノ・ロッシ、ヨハン・ヘルデンベルグ、アルトゥーロ・ムセッリ、パオロ・ボナチェリ、シルヴィア・ダミーコ

監督:エドアルド・デ・アンジェリス

プロデューサー:ミハウ・クフィェチンスキ、パトリック・ペリディス 

脚本:サンドロ・ヴェロネージ、エドアルド・デ・アンジェリス

撮影:フェラン・パレデス・ルビオ

音楽:ロバート・デル・ナジャ(3D)

 

2023/イタリア・ベルギー/イタリア語・オランダ語/シネマスコープ/121分/ 原題:Comandante

配給: 彩プロ ©2023 INDIGO FILM-O’GROOVE-TRAMP LTD-VGROOVE-WISE PICTURES 

 

 

 

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是非是非遊びにいらしてください🌹 ✧︎

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