
感情的でセクシャルなオデッセイ
今を切り取る社会派作品。

監督:ハリナ・ライン
時間:114分
PG12
正にフジテレビ問題、中居正広問題。フジテレビは会社ぐるみと言うのがあるけれど、中居くんがこのニコールキッドマンといった所。そして男女が逆転しているというのが、非常にポイント。男性社会はこれをやってるんですよ、という皮肉。
嗅覚はすぐに働いた
amazonみたいなロボット配送会社のCEO、ロミー(ニコールキッドマン)は、舞台演出家のジェイコブ(アントニオ・おじいちゃんバンテラス)と2人の娘が居て、全てを手にした女。満たされていないのは、彼女のカラダ。しゃーないのよ、どっちかがアブノーマルな性的趣向を持っていたら、それは満たされる訳ない。そこへ、飛んで火に入るイケメンインターン、サミュエル(ハリス・ディキンソン)あっという間に彼女のソレに気が付きます。その見抜く本能は自分でも怖い位というんだから、凄い嗅覚。

えー、私にも気付いて欲しい〜〜笑
最近自分のストライクゾーンがわからなくなっている。大幅に面長族に針がビュンビュン振り切れそうな勢いで、先日『FEMME』のジョージマッケイにもヤバかった。でも、完璧今回のハリスに軍配だなぁ。ちょいタレ目入ってんのよね(本当どうでもいい情報)と言うことで、同じようなことが私の身に起きたら、間違いなく私は破滅型なのでサミュエルに溺れます(キッパリ!)

話題としては、どうしてもこのプレイに行きがちですけど、そこはあんまりどうでもよくて。
だってこんなもん、自分が好きなシチュエーションをまんまやってくれるイケメン来たら、誰だってついてくでしょーが、って話で終わるし。(とは言え、好きなズキュンシーンを言い出したら、エロバージョンレビューが書けるくらい沢山ある)
同意が否か
作中出てくるワード。そして、コンプライアンスとセクハラ、パワハラの類い。今の時代CEOとなればガバナンス強化に欠かせないものだろう。

それを自らのアブノーマルな性的趣向の為に、全てを危険に晒す。それが更には背徳感マシマシで、目の前の男にのめり込む。中断の合言葉に旦那の名前、それは一気に現実に戻されて名案だわ。即中断、冷めるし萎える。

弱みを握った者がそれを上手く利用するのに、性別など関係ない。今回は、同じ女性が権力のある女性を利用する辺り興味深い。ま、最初にロミーが部下から搾取してましたけどね。
浮気?セクハラ?
突き放されたら追いかけたくなるの!もうこのサミュエルにかかれば、CEOだろうと大臣だろうと、百戦錬磨の歳上女性だってイチコロ。『もう私以外の女に触れてほしくない!』が爆発。それと同時に自分に触れるのもサミュエル以外許せない。夫にとうとう罪を告白。家を追い出されるが、そこでサミュエルとの逢瀬。最悪の修羅場に発展し、思わず脳内に『喧嘩をやめて〜🎵』が流れた私。

絶妙な位置関係
知り合ったのが仕事上というのがキーポイント。これは仕事の一環で、延長上の出来事なのか。はたまた、全てを切り離した世界のお話か。危うくて曖昧な線引き。さすがA24らしい、絶妙な位置関係を表した秀作。
