2024年上半期BEST映画
今年も、もう半分終わってしまった😳
この時期は毎度の事ながら時間の早さに驚きます🗓今回は7月のお題で上半期BESTをあげてみたいと思います。シネマニスト投稿はじめておよそ2ヶ月…
こうゆう投稿やってみたかったんですよね!
まずは上半期の振り返りです。
劇場観賞をしたのは以下の16作品でした。
・首
・SPY FAMILY CODE:WHITE
・枯れ葉
・ミッシェル・ガン・エレファント“THEE MOVIE” -LAST HEAVEN 031011
・カラオケ行こ!
・哀れなるものたち
・夜明けのすべて
・ノッキングオンヘブンズドア
・ドッグマン
・オッペンハイマー
・コット、はじまりの夏
・14歳の栞
・Here
・パリ、テキサス
・マッドマックス:フュリオサ
・いつかの君にもわかること
昨年公開作や再上映作に結構行ってた。
ちょっと新作をあまり観に行けなかったなあ
ここでは2024年公開作品だけに絞り、
お気に入り 5本をご紹介。
Here
ベルギー/83分
ベルギーの新進気鋭のバス・ドゥヴォス監督の日本初公開作品です。
移民の労働者の男が母国へ帰ろうとする中で、苔研究学者と出会う。ざっくりとしたあらすじはこんな感じ。
全体に流れる空気感が静かで独特、たっぷり間を取る長回しが、地味だった。でもこの静けさに身が慣れると、瞑想とかマインドフルネスの類いにも似た心地よさを味あわせてくれました。
特に良かったと思ったのが森の散策場面での音響デザインが素晴らしくて、自然音が立体的な聞こえて、森の中にいるような没入感がありました。人物達の奥ゆかしい交流や、なんかとぼけた展開も微笑ましく後味爽やか、小粒ながらも良作だったと思います。
マッドマックス:フュリオサ
オーストラリア / アメリカ /148分
怒りのデスロードの狂った世界をまた拝める!
フュリオサの知られざる過去が明らかになります。
今作は彼女の半生にきっちりスポットを当てられ、作風はデスロードとは棲み分けされていました。
演出は過去作からの引用をしつつもアップデートを感じさせ、スケールも増しています。縦横無尽のカメラワークで魅せるスリル溢れる戦闘シーンはとんでもなかったです🔥
あとは、ディテールが凝っていたとも感じました。フュリオサの故郷。鉄馬の女の闘い慣れた凄さ。ガスタウンや弾薬畑がいかなる場所なのか等。前作では語られただけで記号的だったものが、画になって表された事は興味深かった。
怒りのデスロードの世界観を深く掘り下げつつ、でも前に出過ぎず、デスロード見直したいな、とお膳立てをしている良き前日譚になっていたと思います。
なんか愉快に見えるウォーボーイズたち笑
哀れなるものたち
イギリス /141分
不幸を苦にしてベラは自ら命を絶つ。しかし、ある天才外科医は彼女を奇跡的に蘇生させる。やがて大陸横断の旅に出て、成長していく…というのがあらすじ。
期待に違わぬ傑作でした。
シナリオ、ビジュアル、演出、音楽全てにおいて独創的。絵画のような美しさもありつつ、ドぎついエロとグロな部分も見られました。
自分の気に入ったシーンは、一つはダンスシーン。ベラの自由奔放さをよく表した場面で、滑稽で楽しかったです。
あとは、木々の中をベラがとある人物と話しながら歩く場面には劇伴とともに1番グッときました。曲名『London』という劇伴が流れるシークエンスなんですが、ユーフォニアムでしょうか、管楽器の柔らかな音色がすごく好きでした。転調して荘厳な民族楽器に変わる所も、多幸感ある映像と相まってずっと素晴らしかったです。
全体を通しては奇妙でぶっ飛んだ表現が多かったようですが、前作『女王陛下のお気に入り』よりかは大衆性のあるストーリーテリングだったように感じ、明快な結末だったと思います。ちょっと不穏な後味もありましたけどね笑
確かな成長を遂げて人間性を得ていくベラには魅了されっぱなし。エマ・ストーンは本当に圧巻の演技でした。
ランティモス×エマが再タッグを組む次作
憐れみの3章も楽しみに待ちたいと思います。
コット、はじまりの夏
アイルランド/ 95分
大家族の中で育ち、家族といても孤独を感じていた寡黙な9歳の少女コットが、夏休みに預けられた親戚夫婦の優しさに触れる物語。
珠玉の感動作でした。台詞は決して多くなく、静謐で繊細な映像を通して少女と親戚夫婦の交流が語られていきます。
フィックスカメラでの長回しの映像美や、コット目線での視点の使い方も非常に良かったです。
ネグレクト気味な両親のもとで暮らしていたコットを待っていたのはとびきり優しい叔母さん、ぶっきらぼうな叔父さんという対照的な2人でした。二者ともに大歓迎ってわけじゃない。でもそこでコットと叔父さんとの関係性の変化っていうのがたまらなく良かったです。自分らしさを見つけていくコットの様子もとても瑞々しかった。
コットの成長を感じさせる随所で
我が子と重ねては、何度も涙ぐんでた笑
滞在先の歴史を感じさせる西欧家屋の様子は、古くても手入れが行き届いていて、慎ましくも日々の暮らしを丁寧に過ごしているご夫婦の人柄もよく伝わってきました。
3人が送る牧歌的な共同生活の何気ない風景に心温まり、実に微笑ましかったです。
この積み重ねがあるからこそ最後の展開には、やられてしまいました。
登場人物達の感情の揺れと、交錯する想いが集束するラストに感涙しました。いろんな解釈をし得る気がします。エンドロールの余韻も良かったです。
みんなが幸せに暮らせたら良いなと願ってやまない気持ちです。
夜明けのすべて
日本 /119分
PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられなくなってしまう藤沢さんと、パニック障害を抱える山添くん。2人は、理解のある職場の人たちにも支えられながら、次第に同志のような気持ちで互いを思い合うようになっていく。
三宅唱監督の前作『ケイコ、目を澄ませて』が好きだったので、期待していた最新作。
人と違う特性を持った主人公の物語という点で、前作とも作風や表現の文法は似通っていたかと思います。ただ今回は前との違いとして『声』が頻繁にモチーフとなっていたように感じます。
前作『ケイコ』は生まれつき聴覚障碍を持つ女性の物語のため、その境遇を体感させるかのように、観客にも静寂を提供する手法が取られていたと感じました。なので今作で声の要素に着目したのは、その反動かのようにも思えました。
登場人物達は、何かあれば誰かが声かけしたり、時には『声』そのものによって励まし励まされたりしていきます。
シナリオの大筋は、藤沢さんと山添くんの二人のそれぞれが持つ症状への悩みに向き合う事。それが主題に据えられてはいるんですが、二人が勤める栗田科学が交流の接点となり、周囲の人達の何気ない日常にも目が向けられていきました。さりげない気遣いがある職場の雰囲気、素敵でした。
出演者達の、飾らない、ごく自然なやり取りに暖かみがあり、どこかゆるいテンポ感も生まれていました。
そんな交流を魅力的に見せたのは、
撮影法の効力もあったよう思えました。
カメラは人物主体ではなく、
その場の空間を俯瞰で捉える構図が多く、
職場の何気ない光景がうまく切り取られていました。16mmフィルムの粒感ある映像にも味があり、陽だまりの光や夜空の撮り方がすごく良かったです。
終盤に、仕事で二人がとある企画をする展開は、人物達の抱えたいろんな想いをまるごと包み込むかのような拡がりを見せた描写だったし、まるで観賞してる側の内面へも寄り添ってくれているような感覚もありました。エンドロールもとても心地良かった。
上半期観賞作を思い返してみたときに、自分にとっては観賞直後よりも、後から後から、良さをかみしめていたのが夜明けのすべてだったです。2024年公開作の中で上半期で一つ選べって言われたら当作がマイベストかなと思いました。
めっちゃ観たかったけど見逃してしまってたのは、パストライブスとか、プリシラとか、DUNE PART 2とか、落下の解剖学とか、悪は存在しないとか、これら劇場で見逃したものもそのうち観ていきたいなと思っております。
長々と書いてしまい、おそれいります。
勇んで書き始めたものの、なかなかむずかったなー😅
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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投稿を表示植物が好きなので『here』とても気になってましたが見逃しました。配信来たらすぐに観たいと思ってます。『フュリオサ』と『夜明けのすべて』も素晴らしかったですね!ケイコの静寂と夜明けのすべての声、なるほど!
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投稿を表示Furiosa、正直観る前は「怒りのデスロードには勝てないだろうなぁ」とハードル下げたんですけど、個人的には過去作のオマージュや再現なども多くて満足できる作品でした❤️🔥
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投稿を表示やはり、ヨルゴス・ランティモス監督の『哀れなるものたち』が強いですね。みんな入れてますね。
『her』は気になっていましたけどうっかり見逃してしまいましたね。
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