良くも悪くも就活版『キサラギ』なミステリー『六人の嘘つきな大学生』
■六人の嘘つきな大学生
《作品データ》
浅倉秋成原作のミステリー小説を『キサラギ』や『名もなき世界のエンドロール』を手掛けた佐藤祐市監督、劇団「東京マハロ」主宰の矢島弘一の脚本で映画化したミステリー映画!大人気のエンタテインメント企業スピラリンクスの新卒採用で、1万人の応募の中から男女6人が最終選考に残る。当初、最終選考はグループディスカッションでの選考で、場合によっては全員合格の可能性もあるため、選考本番の1ヶ月間、6人は度々都内で集まり、チームワークを高めたり、親睦を深めたが、選考直前のある夜、6人の元に選考方法変更のメールが送られた。6人の中の1人の嶌衣織役を浜辺美波が演じ、他赤楚衛二、佐野勇斗、山下美月、倉悠貴、西垣匠、中田青渚、木村了、渡辺大が出演。
・11月22日(金)よりTOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー
・配給:東宝
・上映時間:114分
【スタッフ】
監督:佐藤祐市/脚本:矢島弘一
【キャスト】
浜辺美波、赤楚衛二、佐野勇斗、山下美月、倉悠貴、西垣匠、中田青渚、木村了、渡辺大
https://6uso-movie.toho.co.jp/
《『六人の嘘つきな大学生』レビュー》
監督が『キサラギ』を手掛けた佐藤祐市監督とあって就活版の『キサラギ』とにらんで見てみた浜辺美波主演の『六人の嘘つきな大学生』。6人の就活生によるディスカッションが中心となる本作は予想通り就活版の『キサラギ』をさらにミステリー寄りにしたもので、狭い空間での限られた人数での密室劇にも関わらず、お互いの足の引っ張り合いのサバイバルがなかなか凄まじく、また、有名無名問わず失敗即脱落な現代の社会に対する問題提起・問いかけとも感じられる作品に仕上がっている。
有名企業の最終選考が、ここまでに残った6人でその中から1名の合格者を決めるという酷なディスカッション選考で、その上、ディスカッションをする部屋の片隅にあった大きな封筒の中に6人の過去の蛮行を暴露した書類が封入された封筒が6つあり、その書類の内容が暴露される度にそれぞれの悪事・蛮行が知られてしまい、選考が荒れる。その内容は、中には事実と微妙に異なるものもあるが、各対象者の信頼を失うには十分なもので、合格者への道は遠のく。
6人の議論で自分達で合格者1人を決めるという方法自体も面白いが、蛮行暴露の書類による罵り合いや、その書類の扱い方を巡る論戦など、各々が持つ本心や精神の強さ、性格を剥き出しにした言動は作品としては面白くはある。
リーダーシップがある九賀と体育会系でムードメーカーの袴田、ネクラな森久保、キツいこともズバズバと言う矢代、バランス型の波多野、控え目な性格ながら洞察力に優れた嶌というように各人物の性格に関してはメインキャラが6人と少ないこともあり、全員の性格がよく表れた論戦になっている。
この性格が生き残りの決め手になっていて、無難な性格ほど生き残る率が高いのはサバイバルのドラマやバラエティーではよく見られるし、そこの捻りはない。なので、良くも悪くも就活版『キサラギ』で、劇団「東京マハロ」主宰の矢島弘一が脚本を手がけているだけのことはあって、舞台劇っぽさもかなり感じられる。
それでもスキャンダルや愚行、失言で一発退場な状況の現代社会、芸能界、SNSそのものの言動、論戦が具現化されたようなミステリーと見れば、少しは深さがある。
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投稿を表示私は元からワンシチュエーション型が好きで、キサラギも大好き♪
だから今作にも関心を持って居たが、今回の投稿を読んで観たくなった
キサラギは小栗旬やユースケが良かったし、今作も名キャスト揃い
かなり期待が出来そうだ、スケジュールを確認しなきゃ♪
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