ビバ、ルグラン!
ミシェル・ルグラン
■世界を変えた映画音楽■
この九月以降、やたらミュージシャンンの映画が公開されます。この手の作品は公開期間が限定され、スケジュールを組むのにやや苦心します。
フランスを代表する作曲家であり、演奏家でもあるルグラン、祖国フランスでは彼の記録したアーカイブが多数あり、ルグランが鬼籍にはいるまでの2年間の記録とさまざまひとたちのインタビューで構成された作品です。

とてもだれもできない華麗なるメロディー
ルグランの音楽はルグランしかけない、日本人には不可能な音楽であり、音色であり、なによりゴージャスなのであります。
これまでE・モリコーネ、J・ウィルアムズのフィルムコンポーザーの映画がありましたが、本作はただ本人を称賛することでなく、ルグランの負の部分も紹介しつつ、彼の人間性に焦点をあてた秀逸なドキュメンタリーになっています。

ジャズミュージシャンとして頭角を現します。モリコーネと違ってピアノ弾けて歌もうまい!
そして映画音楽の作曲に取り組みます。世界的に注目されたのが、J・ドミーと組んだ「シェルブールの雨傘」、「ロシュフォールの恋人たち」。
そしてハリウッドに渡り、メジャー作品の音楽を担当し、アカデミー賞も3度受賞。この輝かしい経歴より、リアルな彼の姿と証言者たちで音楽家・ミシェル・ルグランを描いています。彼と仕事してきた、クロード・ルルーシュなど近いひとたちの辛辣な発言が興味深く、スティングも登場しています。

彼のCDはたくさん買いました。4枚組になったサントラコレクションも買いました。その音楽にちては別の機会で述べたいと思います。
映画音楽は作曲家を成長させる、そして才能をさらに開花させる
これ本作を見たわての結論です。
モリコーネもウィリアムズもそうでしょう。戦後、日本の交響楽の父であり師の伊福部昭、早坂文雄もしかり、その子弟である黛敏郎、武満徹など。
公開された坂本龍一のドキュメント映画では自身が指揮をする演奏をみせるのですが、大半が映画音楽なんです。そして映画音楽に挑んだ作曲家は大勢していっているのです。
ルグランは自身の作品を指揮し、ピアノを弾きます。作曲家による演奏会、これぞ素晴らしきコンサートではないでしょうか!クラシックではできないんです・・・
クラシック、ルグランの最後のコンサート、ここで涙してしまいました~
