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クラシック音楽・オペラ

椿五十郎 バッジ画像
2025/03/18 15:04

オペラを楽しむための基礎知識~① オペラの流れ編~

皆さん、こんにちは!

椿です

 

さて、椿の〇〇マニアコーナー!始動します!!

 

まずお詫びから・・・

 

当初私が夢中になっている映画、音楽、食について書こうと思い『椿の熱愛溺愛偏愛劇場』みたいなタイトルにしていたのですが、それをパッと見ただけでなにが書いてあるのか、ご理解いただけないだろう、と思ったこと、そして自分もそのタイトルに縛られて、何を書いたらよいか思い浮かばなかったこと、そして、映画については、Discover us本編の方に記事投稿した方がよい、と思い立ち、やはりここは熱い思いのある「クラシック音楽」とりわけ「オペラ」について書こうかと思い立ったわけです

 

実は深夜に、夜勤で車を運転しているさ中、眠気覚ましという意味も込めて「スペース(Xについたラジオ配信のような機能)」でおしゃべりをしていることがあるのですが、そこで、オペラの話をしたときに、まぁ、次から次へとオペラの話が出るわ出るわ・・

 

あっ、俺ってやっぱりオペラ好きなのね!

 

と思いまして、ではやっぱりせっかくいただいた〇〇マニアの部屋の投稿を、クラシック音楽、オペラについて熱く語る部屋にしよう、と考えました。

 

相変わらずウザさ満開の展開になってゆくかと思いますが、よかったらお付き合いくださいっ

 

そんなわけで記念すべき第一弾は

 

『オペラを楽しむための基礎知識』

 

をお送りします。

 

と申しましても、私の趣味は偏っていますので、基礎知識を語れるほどの学はありませんので、悪しからずご了承くださいませ・・


オペラとは?

もう、簡単に言っちゃうと

『歌 劇』

ですね

セリフが、すべて「歌」によって表現される「お芝居」です。

映画好きが集まるこのサイトにいらっしゃっている方々にわかりやすくお伝えすると、ミュージカルと同義と考えていただいてまず差し支えありません。

歴史的?な流れから言うと

(親)オペラ→(子)オペレッタ→(孫)ミュージカル♪

と思っていただいてよいかと思います。


オペラの歴史

 

実はあんまり得意でないので、サラっといきますよ!サラッと!
てか、勉強とかしていないので、かじっていただく程度の歴史??です

本当は、こういうことからオペラが始まった!とか書くべきなのでしょうが、椿、あまりそういうことには興味がない!ので端折りますっ

オペラを楽しむために、知っておいた方がいいかなぁ~っと、椿が勝手に思う歴史を紹介します

 

【オペラの始まり】

オペラは16世紀イタリアで発祥されたものとされ、現代で最も古いオペラを聞こうとすると、モンテベルディの『オルフェオ』にたどり着くようですが、正直言って面白くない~っ

いやっ、好きな人もいっぱいいるので、飽くまで椿視点ですが・・・。

うん、この時代はね、なんかそう・・・、音楽にドラマがないというか・・・
宗教音楽から発展していったものなので、宗教音楽やバロック時代の音楽、が好きな方には向いていると思います。私、全然得意じゃないのであしからず(;^_^A

 

そんなこんなで、オペラが貴族や成金市民の社交的な娯楽として広がっていくと、オペラの作品うんぬんよりも、オペラ歌手に注目が集まり、特に技巧的に音をコロコロと転がして歌う派手な歌唱を得意とする「カストラート」歌手が大人気に。カストラートとは男性ながら女性の声で歌い、役をやる歌手のこと。まぁ、歌舞伎では女形、というのがありますが、女形と違うのは、彼らは男性ながら女性の声を発して歌うのです。歌舞伎と違うのは、彼らは「去勢」することで男性としての成長「変声期」を奪うことで、ボーイソプラノな状態の美しく雑味の無い声をさらに鍛え上げて、美しくも太く力強い、男には当然無理などころか、女性でさえもその力強さを併せ持った声を出すことは難しいといわれている声で歌うのです。彼らはたちまち上流階級の女性たちを魅了。その歌声を聞いて失神するファンもいたとかいないとか!(今も昔もかわりませんねぇ~)

いたるところで引っ張りだこの彼らは、当時の政治家以上の高収入をあげたこともあり、わが子をカストラートに!というバカな親たちであふれ。最盛期には毎年数千人という男子が金儲けのために去勢されカストラート教育を受けたらしいですが、ものになるのはわずかどころか、手術の後遺症で感染症により多くの男子が死亡したともいわれています。そんな中、歴史に名を残したカストラートにカルロ・ブロスキという歌手が出現。かれは「ファリネッリ」という芸名で呼ばれ、一世を風靡しました。この「ファリネッリ」の生涯は映画化され、かなり話題になりました。それが・・

『カストラート(1994)』

常に行動を共にし、彼を支配していた兄との兄弟愛と確執を描いた、名作です。


【オペラに改革を!】

▲グルック

そんな貴族や上流階級の慰みもののようなものは音楽、オペラではない!!と、オペラ界に革命をもたらしたのがグルックでした。とにかく歌手の歌唱を聞かせて物語や音楽は二の次、という娯楽から、しっかりした物語とそれにそった音楽性の高い曲により彩られたオペラを作曲。有名なところでは『オルフェオとエウリディーチェ』なんて作品があります。このグルックのオペラあたりから、現代でもわりに上映されるプログラムとして認識されている作品が登場しだします。

▲モーツァルト

オペラの発祥がイタリアということもあり、オペラは基本、イタリア語の台本に曲がつけられていました。グルックなどドイツ人の作曲家もドイツ語のオペラを書こうとは思いませんでしたが、その辺の流れを変えたのは、あの天才モーツァルトでした。
彼のオペラのほとんどはイタリア語の物語につけられたものですが、わずかでもドイツ語に曲がつけられたものがあります。(『後宮からの誘拐』など)

晩年の作品『魔笛』などはドイツ語で作られています。その辺のモーツァルトの想いや、彼と行動を共にした劇作家シカネーダーとの創作活動の様子や、上流階級のために書いた『フィガロの結婚』を「長い」と、仕える貴族に指摘されとんでもないと憤るモーツァルトを描くなど、当時のオペラや音楽の立場を見事に描いた映画が、そう!あれです!!

 

『アマデウス(1984)』

本作では『フィガロの結婚』『後宮からの誘拐』『ドン・ジョヴァンニ』そして『魔笛』が非常に効果的に使われています。
ちなみに、この映画でモーツァルトを殺したとされるサリエリもオペラを作曲していますが、今ではほとんど顧みられることはありません。(本当に時折演奏されることもあります)


【ロマン派台頭による娯楽化】

18世紀になると、クラシック音楽と呼ばれるものが、当時、貴族や上流階級のものだったのが、ベートーヴェンの革命的な音楽のもと、一般人のものとなり、多くの人々が耳にし、その音楽に心揺さぶられるようになりました。ベートーヴェン唯一のオペラ『フィデリオ』では不正な権力にあだなす女性の主人公を描いた、非常に反体制的な作品ですが、人間の生きる強さを音楽として描いた、一般的には、ベートーヴェンの作品の中では「失敗作」と目されていることもありますが、その高い精神性などで、音楽史としては放ってはいけない作品となっています。

これ以降、ベートーヴェンの登場により、音楽がよりドラマチックに、ロマンチックになってゆくなか、オペラの流れもそれに沿って作られるようになります。
その発展は、やはり「オペラの本場」である、イタリアが顕著で、ロッシーニ、ベッリーニ、ドニゼッティが、非常に美しい音楽と歌唱に効果的な技術を披露することができる曲を作曲。物語性も非常に高い作品が作られています。彼らはまた多作でかなりの数のオペラを作曲。今でも人気作として多くの作品が上演されています。


【歴史を変えた1813年】

▲ヴェルディ

1813年、イタリアとドイツにオペラの歴史、というか音楽の歴史を変えた作曲家がそれぞれ生まれます。イタリアにジュゼッペ・ヴェルディ、ドイツにリヒャルト・ワーグナーが誕生したのです。どれだけすごいのかというと、世界中どの歌劇場でも両巨頭は一番人気のレパートリーとなっているばかりでなく、オペラというものの歴史だとか概念だとかを180度変えたといっても過言ではない二人です。

▲ワーグナー

これまでのオペラは、そのほとんどが、役柄の感情や内面を表した、いわゆる「歌」「重唱」の部分と、歌と歌の間をつなぐセリフに簡易的にメロディがつけられたもの(レチタティーヴォ)というもので構成されていましたが、この二人はレチタティーヴォと歌の部分との分け目をほぼなくし、ドラマの緊迫感と音楽のドラマ性が見事に融合した「音楽劇」を作ることに成功したのです。
そして、ヴェルディは当時、オーストリアに征服されていたイタリアの独立を鼓舞するかのような曲をオペラの中に多く挿入し、イタリア国民に力を与えました。また、ワーグナーは音楽界のみならず、政治、思想、絵画や文学等、様々な分野に強烈な影響を与えることとなります。狂王と呼ばれた、ルートヴィヒ2世やアドルフ・ヒトラーなども彼の音楽の影響下にあったことは有名です。

この偉大な二大巨頭が同じ年に生を受けたというのは、神の思し召しではないかというくらい、すごいことではないかな、と思うのです。


【各国のオペラの広がり】

良きにつけ悪しきにつけ、この二大巨頭の後の作曲家はどちらかの影響からは逃れられないといっても過言ではありません。19世紀、クラシック音楽でも国民楽派的な運動が起き、自分たちの国のアイデンティティをもった音楽を作ろうという運動が活発化し、これまでそんなに目立ってこなかった、イタリア、ドイツ以外からもオペラが発表され注目を浴びることになります。フランスですと、ビゼー、サン=サーンス、グノー、ドビュッシーらがオペラを書き、ロシアではチャイコフスキー、ムソルグスキー、リムスキー・コルサコフらが個性的なオペラを作ってきました。イタリアでも、ヴェルディの影響下にありながら、美しいメロディをつづっていったプッチーニや、マスカーニ、レオンカヴァッロといった作曲家が、ドイツではワーグナーの影響を強く受けたところから、独自の路線に飛躍していったR・シュトラウスらが挙げられます。


【オペラから派生したオペレッタ。そしてミュージカルへ】

オペラは映画などが出る前の庶民の娯楽として発展してゆくわけですが、ロマン派の台頭や大規模なオーケストラ、歌手の歌唱技術の向上などで、様々な作品が作られるようになりますが、時間が長くなったり、テーマにしろ、曲にしろ、ちょっと重いものが多くなってきて「なんか、胃もたれするなぁ~っ、もちっと、軽~い味わいの作品、欲しいよなぁ~」

▲オッフェンバック


なんて言ったかどうか知りませんが、これも時代の要請か、「オペレッタ(小さなオペラ」といったものが登場します。まぁ、それを作った本人たちが「オペレッタ」と呼んでいたかどうかは分かりませんけれども(調べりゃわかるのでしょうが、調べない椿・・→いい加減だなぁ・・)

オペレッタ、と呼ばれる作品は、フランスの作曲家ジャック・オッフェンバックによって作られたといわれています。彼の作品はウィットに富んだ(フランス的にいうエ・ス・プ・リっ💛ってやつでしょうか)劇作で、笑いと風刺に満ちた作品が多く、音楽も非常に軽妙洒脱!
オペラ作品がレチタティーヴォと歌唱とで構成されていた流れから、そのレチタティーヴォと歌唱の境目を取っ払って作られる流れが一般的になってくる中、レチタティーヴォを廃止し、歌唱の部分と、一般的な「セリフ」でつなげた形で作られています。つまり、今のミュージカルの形態です。(過去作のオペラでもそういう作品はいくつかありますが・・)

▲Jシュトラウス2世


気楽に見られるというのが特徴で、有名なところでは『天国と地獄』『美しきエレーヌ』など。あの有名なCM♪カステラ一番電話は二番、三時のおやつは文〇〇!の、あのメロディは『天国と地獄』に出てくるカンカンと言われる曲です。

そして、このオペレッタはたちまち庶民の人気となり、この旋風は、フランスと同じく、しゃれっ気に満ちた文化の土壌を持つオーストリアに広がり、フランツ・フォン・スッペが現れ、これまた軽妙な音楽芝居である『ボッカチオ』や『軽騎兵』といった作品を発表。そしてオーストリアにオペレッタ文化が根付きヨハン・シュトラウス二世(『こうもり』『ウィーンかたぎ』など)が、巧みなポルカやワルツを組み合わせて数々の有名なオペレッタを作曲してゆくことになります。そして、オーストリアに併合され帝国に属していたハンガリーにもその文化が飛び火し、フランツ・レハール(『メリーウィドー』『微笑みの国』等)エメリッヒ・カールマン(『チャールダーシュの女王』等)など数々の作曲家、作品を生み出してゆきます。軽快な歌と心揺さぶる踊りが、ミュージカルへの萌芽を伺わせます。

ウィットに富んだフランスオペレッタが、オーストリアで風刺や笑いもさることながら軽快なワルツや甘美なメロディで大人の恋物語を作り上げていたオペレッタは、やがてイギリスへと飛び、ここでイギリス特有のシニカルな笑いに包まれたオペレッタが作られます。劇作家ギルバートと作曲家サリヴァンによる共同作業により、興行主カートと共に「サヴォイオペラ」を興します(『ミカド』『ペンザンスの海賊』等)。「サヴォイ劇場」というところで生み出された彼らのオペレッタは瞬く間にイギリスに広がり大人気になっていきます。ウィットに富んだフランス物、甘美なオーストリアものと違った、シニカルな毒気に陽気な音楽が皮肉に聞こえるイギリスオペレッタは演技力も要し、歌劇から次第にストレートプレイに近いものとなってゆき、そしてミュージカルと姿を変えてゆくことになります。

余談ですが、このサヴォイオペラ。有名な映画俳優も舞台に上がって歌ったりしています。『ロード・オブ・ザ・リング」のクリストファ・リー、『ロッキー・ホラーショー』のティム・カリー、ジュリア・ロバーツの兄のエリック・ロバーツ、『マイティ・ソー』などの監督も務めたケネス・ブラナーなどがあがります。


考察好きが好きそうな現代音楽オペラ

ロマン派の時代が終焉すると、クラシック音楽は複雑怪奇化してゆき「十二音技法」なるものが跋扈。音楽の調整を無くし、メロディというものがなくなってしまい、正直聞いていてよくわからない、訳の分からない、そもそも「音楽」と呼べるのか?と思うような作風の作品が締め、オペラもそれに倣うようになります。戦争や世界情勢が狂っていく中で、音楽もその不安定な状況に姿を変えていった、そんな感じさえします。そこで、重苦しく、複雑な音型のオペラが多く作られるようになります。十二音階の始祖であるシェーンベルクの『モーゼとアロン』、ベルクの『ヴォツェック』などがそれで、ちょっと趣は違いますがショスタコーヴィチの『ムンツェスク郡のマクベス夫人』などもその系統ではあります


日本におけるオペラ

日本のオペラが作曲史よりも先に上演史が重要です。

日本のエンターティンメントの発祥の地と言っても過言ではない浅草。じつは浅草がそうなったのにはオペラが大きな役割を果たしています。大正時代に浅草の地で発展したのが『浅草オペラ』。この浅草オペラは、海外のオペラを輸入し、そのオペラの一部を上演したり、コメディアンが出演したりもしたオペレッタ等が盛んに上演され、浅草六区を中心とした文化が発展しました。

日本で様々な歌劇団が興されましたが、現在、藤原歌劇団と二期会が現在も続いております。

またバブル期の頃は世界中の海外オペラ劇場がこぞって来日し、世界一流の歌手たちが来日して、その強烈な演奏を残し、日本人のファンの耳に印象付けました。

日本のオペラは、日本の文化に西洋音楽を織り交ぜた名作が作られています。團伊玖磨『夕鶴』、黛敏郎『金閣寺』松村貞三『沈黙』などありますが、どちらかというと、メロディっぽいものが見られない十二音階に近い奏法で書かれているものが多いうえ、日本語歌唱と、西洋の声楽歌唱法があまり会わない為、歌っている歌詞が日本語として聞こえないなどの理由で、あまり人気がないのが実情です。


うわぁぁぁ、苦手な、歴史的な話、とりあえず、なんとかまとめたぁぁぁぁ・・💦

あまりお勉強臭いことは書きたくない(というかかけない)ので、大雑把に、雑~にまとめました。これを読んで「オペラってやっぱめんどくせぇ」と、どうか思わず、今後の展開にご期待ください!

 

てか、読んでる人、いるのかぁ??

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1 件の返信 (新着順)
Black Cherry
2025/03/19 15:58

います〜😁
さすがにお詳しく✨クラッシック音楽などについてあまり知識のない私で恐縮なのですが💦楽しく拝見しました!
「アマデウス」とても面白い作品ですが、椿さんが書かれてるような背景など踏まえるともっと楽しめそうです
ミュージカルはオペラの孫👶
とするとオペラは映画的でもあって…
スゴくつながりも深そうで色々考えさせられますね




椿五十郎 バッジ画像
2025/03/20 00:52

Black Cherryさん!!
うううっ、、、読んでくださったのですねっ、、、、
嬉しい・・・いくら〇〇マニアとはいえ、映画でないことを書いて読んでくださる方がいるのか?反応してくださる方がいるのか・・・めちゃくちゃ不安だったので嬉しいです!
オペラはやはり、映画が無かったころの大衆娯楽のひとつなので、観てみるとすごく面白いと思います!まぁ、ミュージカルと同じように、歌いながら芝居するのを見させられるのがきつい、という方もいますが、意外に見ると慣れてしまうものです(;^_^A
オペラの面白さを少しでもお伝えできればと思っておりますので、今後も見捨てずどうぞよろしくお願いしますっ