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椿五十郎 バッジ画像
2024/01/27 10:47

~Always look on the bright side of life~いつか会いたい私の推し俳優~

 

 

皆さんこんにちはっ

椿ですっ。

さてさて、今月のお題記事

『いつか会いたい、私の推し俳優』

一番の推しはコメディ映画監督にして俳優でもあり、プロデューサーでもあるメル・ブルックスなんですが、彼のことは私の初期コラムで書いていますので、そちらに譲るとして・・・

お読みいただけますと幸いです↓
【まいふぇいばりっとぱーそん①】アメリカエンタメ界の偉人 メル・ブルックス
 

正直、古い映画好きの私の「推し俳優」となると、すでに鬼籍に入ってしまった方や、お年を召された方が多いのですが、メル・ブルックスと並んで、激推し、日本に来るなら是非、会いたい俳優がいます。正しくは「俳優」というか「俳優たち」ですね。

彼らの名は

 

モンティ・パイソン
 

(左から)マイケル・ペイリン、テリー・ギリアム、テリー・ジョーンズ、エリック・アイドル、ジョン・クリーズ
This image was originally posted to Flickr by eundas at https://flickr.com/photos/9596483@N04/14415387960. It was reviewed on 21 April 2017 by FlickreviewR and was confirmed to be licensed under the terms of the cc-by-2.0.

1 モンティ・パイソンとは?

 

モンティ・パイソンはイギリスの伝説的なコント集団。
1969年から始まったBBCのコントテレビ番組「Monty Python's Flying Circus」でグループとしてデビュー。そのスタイリッシュで、挑発的、インテリで猥雑、型に縛られない、不条理でアンモラル、反権力、タブーに鋭く切り込む、全く新しい風をコメディ界に吹き込ませ、世界のコメディアンに多大なる影響を与えたグループなのです。
この番組は短い数話のコント(イギリスではスケッチと呼ばれる)を、不条理なアニメーションで数珠繋ぎして1本の番組にするというコントショーで、今でも世界中でこの手のコント番組が作られています。お笑い界では「パイソン前」と「パイソン後」に分けられ、「コメディ界のビートルズ」とも呼ばれるほど、革新的で伝説的でした。
その作風は、政権批判、権力批判(時には王室までをも)、宗教批判、おおぴらな性表現、差別表現を、インテリな会話と、的確な演技とバカバカしさで包んだ非常にシュールでブラックな笑いが満載。よくそんな番組を、イギリスの公共放送のBBCが許可していたなぁ、と思います。(実際、上層部とは激しくやりあっていたようです)
本番組は1シーズン13話構成で4シリーズまで放送されます。(4シリーズは6話まで)

メンバーは、グレアム・チャップマン、ジョン・クリーズ、テリー・ジョーンズ、テリー・ギリアム、エリック・アイドル、マイケル・ペイリンという、イギリスの名門、オックスフォード大とケンブリッジ大の卒業生プラス、アメリカ人のアニメーターの6人組。

『Monty Python’s Frying Circus』は、それぞれ個性の強い、悪く言えばアクの強いメンツばかりだったのでしょっちゅうぶつかっていたようですが、ジョン・クリーズが抜けた第4シリーズで幕を落としましたが、6人はMonty Pythonとして、5本の映画を作成。どれも世界中でヒットを飛ばしました。
1989年、パイソンズ結成20周年の前日にグレアム・チャップマンが癌で早逝してしまい、それ以降パイソンズは解散。個々、俳優や監督業などのソロ活動が中心となります。それでもパイソンズのアニバーサリーには集合し、元気な姿を見せてくれていましたが、テリー・ジョーンズも帰らぬ人となってしまいました。


2 モンティ・パイソンの影響
 

1 日本で・・

①「Monty Python's Frying Circus」は日本では1976年に東京12チャンネル(現テレビ東京)において『空飛ぶモンティパイソン』というタイトルで放送。吹き替えによる放送だったのですが、この吹き替え陣が、山田康雄、納谷悟朗、古川登志夫、飯塚昭三、広川太一郎、青野武という、これまた超豪華。彼らが編み出す、独特の節回しにより、通常日本人とは違うギャグセンスのコントも分かりやすくなり、人気番組に。ただ、この放送は、まるまるモンティパイソンのコントをするのではなく、合間合間に解説や日本人の芸人のコントを間に挟んだりしたそうです。ちなみに、今は大御所のタモリが最初に出演したテレビ番組が、この『空飛ぶモンティパイソン』だ、そうです。

DREAMS COME TRUEの「go for it!」の歌詞の中に「モンティパイソン」が出てきます。

昔のセガのゲームには、モンティパイソンのパロディがいろいろ見られるそうです。中でもコント中、オチも無くいきなりコントを終了させる手法として、空から「16t」と書いてある巨大な錘が降ってきて登場人物を潰すシーンが多用されるのですが、その「16t」の錘がゲームに登場するそうです。

2 ビートルズとの関係
「コメディ界のビートルズ」と呼ばれたパイソンズですが、実際にビートルズとは厚い親交で結ばれ、「Monty Python's Frying Circus」にリンゴ・スターが出演したり、パイソンズの映画にジョージ・ハリスンが出資しています。またジョージ・ハリスンの追悼コンサートにパイソンズが出演し、彼らの大人気歌ギャグ「The Lumberjack Song(木こりの歌)」を披露。そのメンツの中にトム・ハンクスがいたりします。また、ジョン・レノンは、生まれ変わったらビートルズじゃなく、モンティパイソンになりたい、と言ったとか・・。
 

3 コンピュータ業界

よく迷惑メールを「スパムメール」といいますが、この「スパム」はモンティ・パイソンの「スパムの多い料理店」というコントから名づけられました。「スパム」はあの沖縄で有名なランチョンミートのこと。老人がある食堂で、食事を注文。ところがその食堂のメニューにはすべて「スパム」が。スパムのない料理はないのか?と尋ねても食堂の女将は甲高い声で「スパム!スパム」と騒ぐ。これが食堂中に響き渡り、何故か客や客としてそこにいる謎のバイキングたちが「スパムスパム!」とスパムの歌を歌い始める・・という、文章にしたら何が面白いのか分からないのですが、実際観るとめっちゃ楽しい。この騒々しい、迷惑な感じからそのようなコンピュータ上の行為を「スパム」と呼ぶようになりました。
このほかにも、プログラミング用語の中に「Python」という用語があるそうですが、これもパイソンズから採ったもの。またハッカー用語にも、多くのパイソンズに関わる名前があるそうです。
 

4 宇宙にも・・・
空飛んで、宇宙にまでとどろくモンティパイソン!
7つの小惑星に、それぞれのメンバーの名前と、モンティパイソンの名がつけられています。

 

他にもいろいろなシーンでモンティ・パイソンの影響を受けたと思しき事象があります。


3 Always  look on the bright side of life

 

モンティパイソンには、非常に多くの音楽・歌ネタがあります。劇中に唐突にミュージカルが挿入されたり。先に紹介した「木こりの歌」や「スパムの歌」等もその一例。これは、非常に音楽的な才能に溢れたメンバーの一人、エリック・アイドルによるものがほとんど。彼が作詞作曲を担当。実はビートルズも、アイドルの音楽の才能を認めています。アイドルはビートルズのパロディバンドである「ラトルズ」のメンバーの一員となりますが、このバンドが非常に人気のバンドになりました。

そんなアイドルが作詞作曲し、映画『ライフ・オブ・ブライアン』の中で歌われた歌「Always look on the bright side of life」が大人気。口笛を交え、「世の中深く悩んだって仕方ない!ポジティヴに生きようよ」的な歌で、素敵なメロディと勇気づけられるような歌詞で大人気となります。イギリスではいまだに歌い継がれて、様々なアーティストがカヴァーしています。
またイギリスでは、サッカーのマンチェスターユナイテッドが負けた際、スタジアムでファンがこの歌を合唱したり、葬儀の時にかけてほしい曲のアンケートではいつも上位に食い込むそうです。
また、ジャック・ニコルソンがアカデミー賞を受賞した映画『恋愛小説家』の中で、ニコルソンが鼻歌で歌ったり、アート・ガーファンクルのカバーが使われたりもしています。

日本では小野伸二や野茂英雄らが出演のナイキのCMで使用され、曲中の口笛を吹いたりしています。ごく最近では、昨年「一番搾り」のCMにも使われていました。
そして、2011年の東北大震災被災者に向け、来日したアイドルが日本語で歌ったり、熊本大震災の時には、ウッチャンナンチャンの内村光良が、コント番組の中で、この曲を熊本弁に変えて被災者を励ましました。

そして、ロンドンオリンピックの閉会式では、エリック・アイドル本人が出演してこの曲を披露しました。(文字の変色部分をクリックすると動画に飛びます)

このようにして1本のコメディ映画(しかもキリストを風刺して、当時大問題となり上映禁止された国々も多数の、非常にトガッた映画!)が生まれた曲が、パイソンズを象徴するかのような歌になっただけでなく、イギリスを代表するような曲にまで上り詰めてしまったのです。音楽の力は凄い!と改めて納得です。

いや、まじでいい歌なので是非、聞いてみてください。
(実際は映画の中で、磔にされた囚人が歌う歌なんですけどね(笑))

↓コロナ禍の時に、リモートで歌い手が集まり歌った動画が個人的に刺さったので、それをアップします。
 


4 映画紹介
 

はい、もうすでにどどっと脱線しまくっていますが、もう、パイソンズ好きすぎて、ついつい語りたくなってしまうのです・・。許してやってくだせぇ・・。

ではやっとパイソンズの映画紹介っ。
 

パイソンズの作品、及びメンバーが個人活動を始めてからの出演作品を挙げてゆきます。TSUTAYA DISCUSでレンタル可能な作品でご紹介します。

① パイソンズの映画

 

             モンティパイソン 人生狂騒曲 

この作品の後、グレアム・チャップマンが死去してしまったため、パイソンズの最期の作品となりました。人間の生誕から死までを短いエピソードで綴ったオムニバスコメディ。戦争や現代医療への皮肉、宗教観(避妊する、しない)などを、べたなコントから、壮大なミュージカル、エロ・グロも交えた人生叙事詩!!というと大仰ですが、とても楽しめます。ただ、パイソンズ自体は映画の出来に満足しておらず、確かにパイソンズメンバーの老いや、映画ができるまでの紆余曲折が手伝って、本来のパイソンズのパワーが発揮されたかというと物足りなさがないわけではありません。
しかし、世界的な評価は高く、83年のカンヌ映画祭審査員特別賞を受賞するという、ありえない快挙を成し遂げた作品でもあります!(ちなみにその年のパルムドールは今村昌平監督の『楢山節考』)

で、この映画、一つだけ注意が・・・。
実はかの、クエンティン・タランティーノが、「大嫌いな映画32選」の中に、本作を入れているんです!
間違えないでください!!「大好き」でなく「大嫌いな映画!!」ですよぉぉ・・。

何故か??
それは、この作品のエピソードの1本「ミスター・クレオソート」というコント・・。
超巨デブな紳士が高級レストランへ。そして、大量に食っては・・・、食っては・・・。
その「・・・」を察していただきたいのですが、いや、もう、そのシーンがリアルすぎて気持ち悪い・・・。あのタランティーノが、気持ち悪くて見られない、というほど・・・。
勇気ある方は、是非ごらんを!

 

               ミラクル・ニール! 

現イギリスの誇る名優のひとり、サイモン・ベックを主演に迎え、テリー・ジョーンズが監督したSFファンタジーコメディ。地球を滅亡させるか否か、エイリアンたちが会議して、一人の男に全知全能の力を与え、その男がどのような行動をとるかで地球の始末を考えようと決める。そしてその力はベック演じるニールに。ケイト・ベッキンセール演じる片思いの女性との恋の成就や、地球の行方など、パイソンズの毒気はないが、その分普通に楽しめるラブコメです。
エイリアンの声をパイソンズ達が吹きかえ、ニールのめちゃかわいい愛犬の声をロビン・ウィリアムズが充てています。本作がロビン・ウィリアムスの遺作となりました。

 

②メンバーの映画

1 グレアム・チャップマン


           モンティパイソン 或る嘘つきの物語
            ~グレアム・チャップマン自伝~

 

本作はチャップマン生前に書かれた自伝を基に作られたアニメ映画。様々なエピソードを基に異なるアニメ会社が作り上げているので、作品に寄り絵や雰囲気が違う、不思議な作品。同性愛、アルコール中毒、奔放すぎる性愛・・。人生の孤独にさいなまれながら苦しみもがくチャップマンの気持ちを、可愛らしかったりアートな絵柄で魅せるアニメ。ただ、絵柄の作風とは違い、哲学的だったり、哀しみに溢れていたり、毒気の強い作品でもあります。チャップマンの声は生前に録音された本自伝の読み上げ等を利用。ほかはパイソンズが一堂に会し声を充てています。
チャップマンは、パイソンズの2本の傑作映画『ホーリーグレイル』『ライフ・オブ・ブライアン』で主役を演じ非常に評価が高く、コメディ『チーチーアンドチョン イエローパイレーツ』という映画でも主演を張っています。後者の方は今なかなか観ることが厳しい作品となっています。

 

2 ジョン・クリーズ

 

             ワンダとダイヤと優しい奴ら 

 

 

 https://www.flickr.com/photos/theholygrail/13421605043/

ジョン・クリーズが主演、製作、脚本、共同監督を務めた作品で大変当たったブラックラブコメディ。強盗団の大ボスがダイヤの在り処を隠したまま捕まり投獄。その在り処を聞き出し、ダイヤを独り占めしようと企むオットーとその愛人ワンダ。二人は兄妹として弁護士に近づき、ワンダの色仕掛けで弁護士を堕とし、彼から大ボスにダイヤの在り処を聞き出すよう仕向けるが・・・。
狂暴なオットーにケビン・クライン、ワンダにジェイミー・リー・カーティスを迎えて、クリーズが弁護士を演じる。パイソンズのマイケル・ペイリンも出演。ケビン・クラインが本作でアカデミー助演男優賞を受賞。ジェイミー・リー・カーティスは当初、パイソン的なコメディセンスについてゆくのが大変だったと述懐していましたが、本作で彼女のコメディセンスが開花したといっても過言ではありません。本作出演がなかったらエブエブでのアカデミー受賞もなかったのでは・・??というのはうがってますかね??

パイソンズの中で、最も気難しく、神経質で狂暴なイメージのクリーズ。ソロ活動後は着実に様々な映画やテレビに役者として出演し、好々爺的な存在として活躍。『ワンダ~』と同じメンツで作られた映画『危険な動物たち』、007シリーズ、ピアース・ブロズナンのボンド時代での「Q」、『ハリーポッター』シリーズの「ほとんど首無しニック」、「ピンクパンサー2」では1でケビン・クラインが演じたドレフュス警視役を好演。パイソンズ時代フランス人をおちょくるギャグを得意にしていたクリーズがフランス人というのが面白いです。またコッポラ製作、ケネス・ブラナー監督主演の『フランケンシュタイン』ではフランケン博士の師匠を演じるなどシリアスな作品にも出ています。

3 テリー・ジョーンズ


              エリック・ザ・バイキング
                バルハラへの航海

 

This image was originally posted to Flickr by eundas at https://flickr.com/photos/9596483@N04/14415436819 (archive). It was reviewed on 10 October 2018 by FlickreviewR 2 and was confirmed to be licensed under the terms of the cc-by-2.0.

パイソンズの中で、クリーズに次いで個性の強いテリー・ジョーンズの監督作。自身の子供のために記した絵本(日本でも出版されていました)を映画化。北欧の神話とバイキング話を絡めた冒険ファンタジー映画。海賊として暮らしていたエリックが、人間同士の争いで世界が滅亡すると聞かされ翻意し、人類を救うため神々の眠るヴァルハラ神殿に向かう冒険譚。名優ティム・ロビンスがこれから更なる活躍を迎えようという時に主演している一本。自他ともに認めるパイソニストのラビット関根(関根勤)が、敵の船で奴隷をこき使う小物役で出演。ヨーロッパ人の顔の奴隷たちを、体の小さいおかっぱ頭の関根勤が日本語で「コノヤロー!」みたいな事をやっていて、そこだけでも笑えます。

ジョーンズは非常に情熱家で、クールなクリーズとは真逆。なのに、リーダーシップをとりたがるのは同じということで、多々反目もあったようです。パイソンズの映画はすべて監督として携わったほか、ジェニファー・コネリー、デビッド・ボウイ主演で話題になったファンタジーアドベンチャー映画『ラビリンス 魔王の迷宮』の脚本も書いています。

 

4 テリー・ギリアム

 

                未来世紀ブラジル 

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言わずと知れた名画。ギリアムの監督作。近未来、架空の国「ブラジル」は権力者に寄り、すべての国民の情報が管理統制されている。一方、自由を求め爆破テロが頻発し、より国家が騰勢を強めるという暗黒の時代。平凡な役人が、国家にたてついたことでテロリスト認定された女性に焦がれ救い出そうとしたため、自身もテロリストとして負われる羽目になる・・。主演のジョナサン・プライスをはじめ、ボブ・ホスキンス、イアン・リチャードソン、イアン・ホルムといった英国の名優たちが出演。また、パイソンズからマイケル・ペイリンが出演。そのペイリンが演じた役がやりたくて出演をオファーしたロバート・デ・ニーロが、ペイリン出演が決まっていた為、どれでも出たいと申し出たことにより「デ・ニーロの無駄遣い」と一部ファンの間で言われたチョイ役で出演。
パイソンズもう一人のテリーであるギリアムはパイソンズ唯一のアメリカ人(のちにイギリスに帰化)。イギリスの子供番組で共演していたパイソンズのメンバーと知り合い参加。コントの出演はチョイ役に限られ、主にシュールでブラックなアニメーションを担当。この独特なアニメの量産によりギリアムの映画における不思議でファンタジックな描作りが磨かれたといっても過言ではありません。本作を含む初期作品『バンデットQ』『バロン』はパイソンズのメンバーも出演して、極めてファンタジーな世界観の描出の成功し、高い評価を得ました。一方で予算や時間がかかりすぎるわりに、作品はよくても興行的に振るわないことが多く、製作会社側とたびたび揉めることでも有名です。映画出演はパイソンズ作品以外にはありませんが、監督として『12モンキーズ』『フィッシャーキング』等を演出。パイソンズの中では最も国際的に成功している人物と言えます。
 

5 エリック・アイドル

 

                 キャスパー 

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スピルバーグ製作によるファミリーファンタジー映画。相続した幽霊屋敷の幽霊退治を請け負った学者が娘とともにその屋敷に住み込むが、出てきたお化けは少年お化けキャスパーとその仲間。だんだん打ち解けてくる父娘とお化けたち。相続した女性とそれに付き従っている悪徳弁護士の悪だくみが徐々に明らかになり父娘は悪人たちからお化けを守ろうと奮闘する。
CGによるお化け映像が自然に溶け込み、リアルタイムで劇場で観たときは驚きました。ビル・プルマン、クリスティーナ・リッチの父娘役がとても良いです。アイドルは悪徳弁護士役。無能でドジで臆病な、いかにも喜劇の悪役を嬉々として演じています。
エリック・アイドルは先にも述べましたように、音楽の才能に長けていてミュージシャンとしても活躍。ポピュラーソングから、ロックバンド、果てはオペラに至るまで活躍の場が幅広いです。若いころのアイドルはパイソンズ髄一の甘いマスクで女性ファンも多かったそうです。パイソンズのメンバーの中では常に一匹狼的な存在で、メンバーの中でもとっつきにくい人物だったようです。
東京ディズニーランドの人気アトラクションだった『ミクロアドベンチャー』の司会役等にも出ていました。

 

6 マイケル・ペイリン(ペリン、パリン)


              スターリンの葬送狂騒曲 

This image was originally posted to Flickr by Chipps at https://www.flickr.com/photos/chipps/13236488/. It was reviewed on 3 January 2007 by FlickreviewR and was confirmed to be licensed under the terms of the cc-by-sa-2.0.

ソ連の独裁者として恐れられていたヨシフ・スターリンの突然の死によりドタバタと激しい権力闘争を極めてブラックに描いたコメディ映画。これが実話だというのが驚き。スターリンの死後、国内の政情不安を抑え、アメリカという巨大な外敵からも国を守らなくてはならないため、穏健派のマレンコフを時期書記長に選任するが、KGBのベリヤがその下に付き暗躍。ベリヤの悪手からなんとか政権を取り戻そうと奮闘するフルシチョフ。だが最初は国を守るためが目的に動いていたフルシチョフもいつしか権力争奪戦に血眼になってゆく・・。
これは本当に面白い作品で、かなりのおススメです。フルシチョフのスティーヴ・ブシェミをはじめ演技派の俳優が揃って、見ごたえ十分。ソ連邦の国是を忠実に守る重要人物モロトフ役をペイリンが演じており、大変安定な芝居を見せてくれています。
パイソンズのメンバーのだれもが認める演技派で、信頼の篤い俳優です。また、大変な人格者として知られ、個性的でいがみ合うことの多かったパイソンズの潤滑油的存在でした。彼が居なければパイソンズはここまで存続しなかったでしょう。ソロ活動を始めてからのパイソンズのメンツが製作する映画には重要な役柄でほとんど出演しています。また、イギリス本国では旅行に関するテレビキャスターやコラムニストとしても著名です。

 

もうパイソンズのメンバーもアラウンド80なので、まぁ、一生会えることは無いとは思いますが、もうひと活躍を強く願っている、最高の「推し」です。

また長くなってしまいました・・。

お前、少しは勉強しろよ!とお声が聞こえてきそうですが、好きが溢れてしまって、私の文才の無さではそれを収めきることができないのであります・・・。

どうか我慢して、お付き合いくださいましませ。

毎日寒い日が続き、嫌な病気も流行っております。
皆さま、お体ご自愛くださいっ

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1 件の返信 (新着順)
さっちゃん
2024/02/11 13:40

 パイソンズ愛にあふれたコラム、楽しく拝読いたしました。
 私もリアルタイムではありませんがVHSで『空飛ぶモンティ・パイソン』を観ていてゲラゲラ笑ってたクチなので、そうそう、うんうん、と激しくうなずきながら読み終えました。
 ご紹介された全ての作品を観ている訳ではありませんが、このコラムのタイトルとなった『ライフ・オブ・ブライアン』、『ホーリー・グレイル』はVHSで楽しみました。DVD時代になってから復刻されることがないのは寂しい限りです。『空飛ぶモンティ・パイソン』ともどもネタが危険と判断されたのでしょうか。でも『人生狂騒曲』もかなり危ないネタに満ちているんですけど不思議ですね。
 『未来世紀ブラジル』でデ・ニーロが闇の配管工なんて役を演じているのかも不思議でしたが、そういう裏話があったとは。デ・ニーロのパイソンズ愛も半端ないですね。
 プログラミング用語のPythonは知ってましたが、スパムメールの由来にもパイソンズが関わっていたのは新しい知見です。
 とにかく、彼らの活躍がさまざまな方面に影響を与えていることが分かるコラムでした。これからもお邪魔させていただくつもりです。よろしくお願いいたします。