ソフィア・コッポラ監督最新作『Priscilla』の試写会に行ってきました!
こんにちは☺︎映画・カフェ巡り好きの看護師おしずです!
看護師ならではの視点で、映画を語ります♪
けれども堅苦しくなく、
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気がつけばもう4月に突入し1週間ほど経ちますね。
新しい環境に身を置いている方、いつもと変わらない環境の方、いかがお過ごしですか?
先日GAGAさんからご招待いただき、A24最新作プリシラの試写会に行ってきました!
そもそもエルヴィスプレスリーをもほぼ全く知らないけれどもちゃんとついていけるのか…と不安でしたが、トップスターエルヴィスに見初められた1人の少女の物語という視点で見ていくことによって不安は解消されました。
大スターとの大恋愛。豪邸での暮らし。世間からの羨望の目。誰もが羨む人生。しかし真相は、栄光と輝きに隠され誰にも知られていなかった。今作は、ソフィアコッポラはプリシラの人生に息を吹き込み、彩りを加えた作品です。
プリシラとエルヴィスの軌跡
憧れだった人と繋がり、目の前にいる状況、皆さんはどう想像(妄想)しますか?
きっと私ならプリシラと同様緊張して一言二言発するのに精一杯だったと思う。プリシラの緊張した面持ち、高揚した時の唇・頬の動き、全てがその場のリアルな感情を表現している。そもそも14歳の少女に24歳の男性が心を許し、恋仲になるということがまずはてなであった。うちも10歳差の夫婦であるけれども、30代と40代の中年10歳差と10代と20代の若者10歳差では訳が違う。未来の可能性は無限であり、まだ見ぬ世界に期待を抱く10代。何が正解で何が間違っているかの分別がつけられたとしても、全面的な責任は取れない不安定な年頃でもあり、とても多感な年頃である。その年代に憧れのスターに見初められ、親まで説得しお付き合いができるなんて夢物語だ。前世でどんな得を積んだんだ!
今作はあくまでもプリシラ目線で描かれており、プリシラの感情や状況にフォーカスを当てている。エルヴィスの表のスターの顔とは違った家での顔もまたプリシラ目線だからこそ描かれたものだ。あくまでも今作はプリシラの物語なのだ。エルヴィスはプリシラの世界の一端にしかすぎない。エルヴィスの数多くの裏切りに、心がズタズタに踏み潰された時もコッポラは決してエルヴィスを裁くような描き方をしなかった。プリシラ目線ではないからだ。心を踏み潰されてもなお愛し続けたプリシラ。我慢して自分を抑えて生活をしていた事実。ちょっと自分の意見を言うだけで、反論されたりカッと憤って話し合いにならなかったり、そんな夫嫌だなって個人的には思ってしまう。いつの間にかナンバーワンでもオンリーワンでもなくなっていっている虚無感。華やかな生活に埋もれていっている孤独。ここでよく若干10代で精神を保つことができたなと思う。
今作を観ると「永遠の愛なんてないんじゃないか」と虚しくなってしまう。しかし、最後に流れた『I will always love you』がその疑念を一気に払拭してくれる。この曲を最後に持ってきたのにはわけがある。
プリシラ、エルヴィスともに好きだった曲だ。1973年の離婚の際、手を取り合って離婚の法廷を後にする姿が目撃されている。車で走り去る彼女に向かって、エルヴィスは『I will always love you』を口ずさんでいたのだ。
お互いの心の深いところにお互いの存在があるのを証明したエピソードだと私は解釈している。恋愛の最絶頂期や転落・結末を知ってしまえば、良い頃で留まっておいたほうがよかったのに…と思ってしまう。進み続けることだけが良い関係を築けるわけではない。愛とは時として人に試練を与える残酷なものである。
しかし、涙涙で終わるわけではない。ラストのシーンはプリシラの確立された自立と新しい出発を意味するのだ。感極まるラスト、なぜ涙が止まらなかったのか。今思い返せば、新たな出発の歓喜の涙と結婚生活を憂い思う涙だった。
ファッション
シャネルとバレンティノの完全協力で、どの衣装も華やかでパッとみて目をひくものばかり!こんな贅沢な世界に身を置いてみたい!と観客の好奇心を惹きつけるものだった。
個人的にはプリシラの西ドイツ時代のファッションが好き。幼いながらも洗練されており、自分をしっかりと持っている印象を受ける。アメリカ時代のファッションは完全にエルヴィスの影響を受けてパンクロック寄りになっている。エルヴィス色に染まりたいと言うプリシラの純粋な想いとエルヴィスのコントロール下であるというパワーバランスが垣間見れる。
娘が生まれ髪色も黒から地毛に戻り、可愛いワンピースからスタイリッシュなパンツ姿へと変化している。エルヴィスの支配下にいるプリシラではなく、母親目線となった心持ちがファッションからも伝わるところがまた面白い。
ヘアメイク
元々とっても可愛らしい顔立ちをしているが、エルヴィスの「黒髪でメイクはもっと濃い目」の一言で激変。エルヴィスの世界に染まりたいところがここでも垣間見れる。おいおい、自分軸はないんかいと思ってしまうが、この頃のプリシラはエルヴィスの世界に染まることが何よりも大切だった。エルヴィスの意向=自分の幸せと言う方程式が成り立っていた。
余談
途中本気でエルヴィスがゲスすぎて嫌気がさした。絶対浮気してんだろ!気に食わないからって椅子投げるな!10代の子の囲い方が違うだろ!自分が親元から離して帰国させたんだから最後まで責任を取れ!徐々に彼の本性が表れていくのがとても怖かった~!
プリシラは4/12公開です!是非是非劇場に足を運びプリシラの孤独に寄り添い、再出発を見届けてください!
Instagramにて『恋も仕事も頑張る30代女子のための映画紹介』を投稿しています❤︎
是非是非遊びにいらしてください🌹 ✧︎