DISCASレビュー

1900年

「暗殺の森」や「ラストエンペラー」などの作品を撮ったベルナルド・ベルトルッチの約5時間20分近くもある大長編映画。20世紀の始まりから第一次世界大戦、そして第二次世界大戦終了までのイタリア現代史を友情や喧嘩・ファシスト政権・階級闘争など当時の社会情勢を通し、ロバート・デニーロ演じるアルフレードとジュラール・ドパルデュー演じるオルモの2人の幼なじみの男を中心として描かれていく。

撮影監督は「地獄の黙示録」でアカデミー賞・撮影賞を撮った巨匠ヴィットリオ・ストラーロ。「暗殺の森」「ラストタンゴ・イン・パリ」などベルトルッチとコンビを組むことが多いストラーロの流れるようなカメラワークの映像美は絵画を見ているようで本当に惚れ惚れします。音楽は、こちらも巨匠エンニオ・モリコーネ。私は、モリコーネの音楽が全映画通して一番好きな作曲家です。もはやクラシック感覚で聴いています。この作品含めサウンドトラックをいくつも所有しています。

ベルトルッチの作品は「ソドムの市」の監督のピエル・パオロ・パゾリーニの弟子だった影響からなのかは不明ですが、「ラストタンゴ・イン・パリ」や「ドリーマーズ」など過激な性描写シーンがあります。今作にも性描写シーンがあり、3Pシーンがあったりデニーロの巨大な『ナニ』も拝見できます。

それからドナルド・サザーランド演じるファシストの存在である。人間を殺したり強姦したり、動物の猫を頭突きで殺したり豚をバラしたりと暴力や虐待をする残忍非道の鬼畜っぷり。そういったシーンを含めエログロトラウマシーン満載!

 

5時間20分という物凄い長編でありながら、エログロシーンや音楽・撮影カメラワーク含め色んな意味で飽きさせません。夏のまだ明るい夕方6時頃~7時頃に鑑賞すれば終わる頃には周りが寝静まった深夜。深夜に鑑賞すれば、終わる頃には朝日が差し込んでいるくらいです。「タイタニック」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」なんて序の口。イングマール・ベルイマン監督の「ファニーとアレクサンデル」越えのとんでもなく長い映画ですが超おすすめです!

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1 件の返信 (新着順)
オロカメンD
2025/07/15 07:02

観たい😆