【ネタバレ】トラウマ!戦慄、ホラー映画の1シーン <前編>
ホラー映画、個人的には好きでもなんでもないけれど、興味本位でついつい手に取って、観てしまう。そして、結局、後悔する。「観なきゃよかった、、、、」と。
お風呂に入ったらシャンプーしてる時に目を瞑るのが怖くなったり、
夜食を買いに行こうとちょっと薄暗い夜道に出るのが怖くなったり、
夜、トイレに行きたくて目覚めても、すぐそこにあるトイレに行けなくなったり、
話相手のちょっとした他愛もない言葉の端々が別の意味に感じてきたり、、、、。
歳を重ねて大人になれば怖いことなんかなくなる、と思っていたが、もはやそんな因果関係はどこにもなかったことに気付く。
怖いものは何歳になっても、いつになっても、“怖いものは怖い”。
今回はその“怖さの極地”、今までに何度観ようがチビるレベルで戦慄したホラー映画の1シーンを紹介。
他にもたくさんあるけど、書き続けるとこれはこれで思い出してトイレにいけなくなるので、、、、まずは絞って順不同でいくつか。
Ⅰ.『仄暗い水の底から』(2001)
◆ホラー効能:集合住宅のエレベーターに乗れなくなる。
主演は黒木瞳。正直に言うと、ホラー映画が得意ではない私からすると、唯一のよりどころが彼女。黒木瞳の美しさだけを拠りどころに完走できたと言っても良い。
話の舞台は歴史ある昔ながらの公団住宅。彼女と娘が越してきたその公団住宅の一室の天井に“謎のシミ”がある。
その謎のシミは越してきてからでき始め、徐々に徐々に大きくなり、、、、そのシミが“意味のある形”に変容していく。
そもそもこのシミの進化が恐ろしくてたまらず何度も視聴を中断しかけたが、何とか黒木瞳に食らいついて観続けると、、、その最後。
どうやらシミ、そして、この水にちなんだ数々の恐怖体験の根源は彼女の上の階の一室にある、ということになり、最期はその一室に足を踏み入れる、、、、そして、その根源を突き止め、エレベーターに乗った彼女だったが、、、。
このエレベーターでの1シーン。初めて観た時、「怖い!」というより一瞬理解ができなかった。
彼女が抱いているのはその一室で溺れかけた娘・・・・エレベーターが「チーン!」と音を立てて扉が開くとそこには・・・・え?
一瞬理解ができず「?」となった刹那、黒木瞳が置かれている状況に戦慄した瞬間に“それ”が起きる。
このカット割り、タイミング、すべてがこっちの脳内の理解速度と連動する絶妙なパラパラマンガのように黒木瞳と一緒に戦慄して驚愕する。もう、理解した時にはギリギリで何もかもから逃れられないことが発覚する恐怖。
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Ⅱ.『呪怨』(1999)
◆ホラー効能:家に1人でいたくなくなる。ちょっとしたラップ音や衣擦れの音に耐えられなくなる。
別のコラムで紹介したがこの『呪怨』シリーズは“加椰子”なる女の霊が“とある家”に憑りついている。
その家に越してきた者、遊びに来た者、この恐怖現象を調べに来た者、のべつ幕なし、誰もかれもが、彼女の餌食になっていく。
この1999年の元祖の『呪怨』。劇場公開はされていなく、いわゆるビデオスルー作品。この作品が怖すぎて後に同名でリメイクされる。この元祖『呪怨』、このシリーズはやっぱりこれに尽きる。
ぶっちゃけこのコラムの中で最も戦慄したシーンがこれにある。もう本当にチビりそう、いや、チビッてたかもしれないシーン。願わくばもう死ぬまで観ずに済ませたいシーン。これだけ持ち上げても余りあるほどの破壊力。
“加椰子”が降臨するシーン。
ついに彼女の存在を突き止めその存在を認め、“とある家”に赴いた時、それが起きる。
もう玄関入った瞬間に家に妙な雰囲気が立ち込めている。このシリーズには“加椰子”の息子“俊雄”なる顔の白い少年がいるが、
まず彼が完全に“あっち系に覚醒”している。その異様さがまず助走として発生。しかし、それだけで終わらない。
彼女が“いた”とされる2階の屋根裏。そこから何か物音がし始める。
“何か”が屋根裏から落ちる音、部屋から2階の階段の踊り場まで“何か”が這ってくる衣擦れの音。
そして、階段から“何か”が這いながら降りてくる姿、そして表情。そこから訪れた者に起きる出来事。
もう、これは。これを書いているこの瞬間、チビる。驚愕。戦慄。思い出したくない。
でも言いたい、書いて楽になりたい。もはやそれだけを思って書く。このシーンは日本ホラー映画史に残るシーン。
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Ⅲ.『リング』(1998)
◆ホラー効能:「井戸」がありがたいものには思えなくなる。夜にTVを付けるのが怖くなる。誰かのTVリモコンの誤操作に本気でキレたくなる。
前述『呪怨』と日本のホラー史の双璧のようなシリーズ。こちらはもうホラーの顔と言って良い“貞子”。
“貞子”が初めて実写化された作品。このシーンはあまりにも有名なシーン。
彼女は“呪いのビデオ”に自らの念を念写し、その念が籠る映像を見ると7日間で死ぬ、とされる。
その“満7日で死が訪れる”瞬間のシーンがそれ。勝手にTVがつく、「井戸」が写る、“何か”が這い出してくる、、、、からの。
これはある意味、その当時にはなかった禁じ手、と言って良い。「まさか“そこ”から出てくる」という禁じ手。
ぶっちゃけ、それは今までにない革新的なシーンの余り、観ているこっちにはその選択肢はなかったので、本当に驚いた。
今でも覚えているが、友人と怖いもの見たさで映画館で観たが、驚きの余り、その友人は手にしていたバームクーヘンを落とした。
そのバームクーヘンは鑑賞後に床に無残な姿となっていたことからも、その衝撃の大きさを物語っている。
『リング2』の中谷美紀が井戸に落とされて這い上がってくる最後のシーンも衝撃だったが、やはりこの1作目のコレはもう一生忘れられない。
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Ⅳ.『哭声/コクソン』(2016)
◆ホラー効能:人が信じられなくなる。“鬼”の存在を認めざるを得なくなる。
韓国のとある村に謎の中年の日本人が現れる。その日本人の出現と同時に原因不明の殺人事件が起き始める。
この日本人を演じるのが國村隼だが、この異様な人物像、そして、驚愕の最後。これを演じた彼が怪演なのか、この存在自体が奇怪なのか。
どうやらこの村で起きていることは人がやってることではなさそう、では、“何”が“どう”してこうなってるのか、という真相に迫っていくが、迫れば迫るほど煙に巻かれる、というか、大事な部分が惑わされていく恐怖感。
最終的に、その“正体”が姿を現す時の、おどろおどろしさ。もともと韓国映画はこの手の生々しさ、つやっぽさの表現に秀でているが、
これほど地の底から這い出てくる“何か”感はなかなか他では観れない。
今回紹介する作品の中では新しいけど、そこまで知名度はないように思うが、國村隼の演技含め、このインパクトはなかなか絶大であるが故、必見。
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