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Stella
2024/04/16 22:44

2000年以降のフランス映画(1)「夏至」&「赤ちゃんに乾杯!-18年後」

●♪🎬 はじめに

 6月22日(土)PMに、2000年以降のフランス映画を集めるイベントを企画しました。

ついては、連休をはさんで5月は、新しめのフランス映画のリストアップをする予定です。

その準備をかね、特集として、これまでのご案内の映画作品以外で、古い順に気になる映画をご紹介します。今回はユニフランスの映画祭情報も参考にする予定です。(観てないものも含めます。)

<★    イベントの方は、詳細が決定しましたら、連休前にご案内します。>

 

■「夏至( À la verticale de l'été)」(2000)

 トラン・アン・ユン監督フランス/ベトナム映画。べトナム(ハノイ)を舞台に、家族に焦点を当てた作品。母親の命日に集まったスオン、カイン、リエンの3姉妹とその兄弟達が登場する。色彩美あふれる映像に特徴がある。様々な人間関係の中での心の機微が、一家族の中の人物を通して淡々とした語り口で描かれる。今回も、監督の奥さんで「青いパパイヤの香り」(1993)のトラン・ヌー・イェン・ケーが、末娘リエンの役で出演しており、兄と夫婦の様に仲良くして暮らしている様子が、爽やかで明るいイメージがある。

■「赤ちゃんに乾杯!-18年後(18 ans après)」(2003)

 大ヒットした「赤ちゃんに乾杯」から18年後に、コリーヌ・セロー監督が実娘をヒロインに描く続編。主演はアンドレ・デュソリエ、ローラン・ジロー、ミシェル・ブジュナ

   マリーは3人のパパとバカロレア(大学入学資格試験)を体験し、合格する。彼女はアメリカから帰ってきた母親のシルヴィと南フランスの夏を迎える。シルヴィアは二人の息子がいるダイナミックなカリフォルニア男の夫を同伴している。3人のパパは愕然とする中、初恋の数々が結びついては離れ、少女だったマリーが駆け足で大人の女に向かっていることを理解する。そして彼らと女たちとの関係は非常に複雑なものになって行き…。「パリタクシー」(2023)のリーヌ・ルノーも出演している。

 以下の動画は原語版です。

【ご参考】「赤ちゃんに乾杯!(3 hommes et un couffin)」(1985)

 続編は、この初編の映画と同じ、監督と3名の主演俳優というのはすごい。独身生活を満喫している三人の男性の前に突然現れた捨て子の赤ちゃん。三人は協力して赤ちゃんの世話をする事になるが……。勝手のわからない子育てに対する男性陣の悪戦苦闘ぶりが笑いを誘うコメディだが、赤ん坊の母親を名乗る若い女性の出現によって彼らの心境に起きる変化など、人情溢れる描写も良い味付けになっている。同年のアカデミー賞(外国語)、セザール賞を受賞している。

★    2つの作品について!

 「赤ちゃんに乾杯」の方は、古いパンフレットを買ったのでメディアを借りてみた。今回、18年後に同じ監督と3名の同じキャストの作品があることを知った。そのこと自体が非常に貴重で、面白いので、是非観てみたいが、今現在、既に20年後になっている・・・。F.トリュフォー作品の「私の様に美しい娘(Une belle fille comme moi)」(1972)で初めて知ったアンドレ・デュソリエは、気の毒な学者役だったが、その後は、出演する映画をかなりたくさん観ている。他の2名の俳優も同様に、息の長い現役の役者さんの活躍に敬意を表したい。

 やはり「夏至」は、トラン・アン・ユン流の、まったりとした時間の中で美しい映像が流れるし、登場人物の苦悩もベールに包んだ表現になっている。

 

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