原題より邦題が秀逸だと思う映画5作品
今月のお題である『タイトルの付け方がうまい!と思った映画』にちなんで、映画の出来・不出来はともかく、原題より邦題が秀逸だと思った作品について語りたいと思います(^^♪
原題より邦題のタイトルが秀逸だと思う作品その1
🎦殺しが静かにやって来る🎦
(原題:IL GRANDE SILENZIO(大いなる沈黙))
(1968年 イタリア/フランス 105分)
監督:セルジオ・コルブッチ
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン 、 クラウス・キンスキー 、 ヴォネッタ・マギー 、
あらすじ(Discasより) 賞金稼ぎを生業とする残虐な無法者集団。彼らは無垢の人々をも手にかけ、一顧だにしない冷酷さを持っていた。彼らに夫を殺された未亡人は、ひとりの男に復讐を依頼する。“サイレンス”と呼ばれるその男は、幼いときに両親を殺され、自分も声帯を切り裂かれて声を失っていた。そして、彼をそんな目に会わせたのが、その無法者たちのボスだった……。 |
この邦題、実にセンスがいいですよね。どんな映画なんだろう?と相当興味をそそられるこのタイトルを考えた人は、実にナイス!ジャン=ルイ・トランティニャンはあの『男と女』で、自分と同じ名前のジャン・ルイを男の色気たっぷりに演じた俳優さんです。本作では声の出ない無口な(当たり前じゃ~)男・サイレンスを演じています。異色のマカロニウェスタン。ラストはえええ?となる展開に、善人は悪の前にはなす術もないのかと愕然とすることでしょう。
原題より邦題のタイトルが秀逸だと思う作品その2
🎦善き人のためのソナタ🎦
(原題:DAS LEBEN DER ANDEREN (他人との絆))
(2006年 ドイツ 138分)
出演:ウルリッヒ・ミューエ 、 マルティナ・ゲデック 、 セバスチャン・コッホ 、 ウルリッヒ・トゥクール 、 トマス・ティーマ
あらすじ (Discasより) 旧東ドイツで反体制派への監視を大規模に行っていた秘密警察“シュタージ”の実態に焦点を当てたヒューマン・ドラマ。芸術家の監視を命じられた主人公が図らずも監視対象に影響されていく姿を静謐なタッチでリアルに描き出す。監督はこれが長編デビューのフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク。1984年、壁崩壊前の東ベルリン。シュタージの局員ヴィースラー大尉はある日、反体制的疑いのある劇作家ドライマンとその同棲相手の舞台女優クリスタを監視し、反体制の証拠を掴むよう命じられるのだったが…。 |
この邦題を考えた人は相当なロマンチストなのではと想像します。そして本作は、邦題の秀悦さもさることながら、映画の方も傑作です。私が大好きな作品です。派手さも、過激さもない全体的に地味な映像にも関わらず、心を捉えて離しません。ラスト近くはハラハラさせられるシーンもあり、ドキドキしました。一見無表情に見えるヴィースラーの微妙な心の変化を、目の動き、かすかな口の動きで、巧みに表現していくウルリッヒ・ミューエ の演技にぐいぐい引き込まれました。ラストは泣けますよ。
原題より邦題のタイトルが秀逸だと思う作品その3
🎦そして友よ、静かに死ね🎦
(原題:LES LYONNAIS (リヨンの男たち)英題:A GANG STORY)
(2011年 フランス 102分)
監督:オリヴィエ・マルシャル
出演:ジェラール・ランヴァン 、 チェッキー・カリョ 、 ダニエル・デュパル 、 ディミトリ・ストロージュ 、 オリヴィエ・シャントロー 、 フランシス・ルノー 、 リオネル・アスティエ
あらすじ(Discasより) 「あるいは裏切りという名の犬」のオリヴィエ・マルシャル監督が、フランスに実在した伝説のギャング、エドモン・ヴィダルの自叙伝を基に、彼の激動の半生とギャング同士の熱き友情を、フィクションを織り交ぜ骨太に描き出した犯罪ドラマ。主演は「この愛のために撃て」のジェラール・ランヴァン、共演に「ニキータ」のチェッキー・カリョ。引退したギャング、エドモン・ヴィダル(通称モモン)は、還暦を迎えた今では犯罪とは無縁の穏やかな日々を送っていた。そんなある日、かつて数々の犯罪を一緒に行ってきた幼なじみの親友セルジュが、13年の逃亡の末に捕まったことを知る。最初は愛する家族のために傍観を決め込むモモンだったが…。 |
どうですか?この邦題。惹きつけられますよね?私はまさにこの邦題に引かれてレンタルしました!「あるいは裏切りという名の犬」(これも邦題の付け方がうまい!)が凄く面白かったので、同じ監督作品ということで、期待して見ました。正直映画の内容の方は、まあまあといったところでしょうか。元ギャングVS現ギャングVS警察の三つ巴の抗争が展開されます。そして最後にこの邦題の意味が判ります。実話を元にしたフレンチノアールです。
原題より邦題のタイトルが秀逸だと思う作品その4
🎦きみに読む物語🎦
(原題:THE NOTEBOOK)
(2004年 アメリカ 123分)
監督:ニック・カサベテス
出演:ライアン・ゴズリング 、 レイチェル・マクアダムズ 、 ジーナ・ローランズ 、 ジェームス・ガーナー 、 ジョーン・アレン 、 ジェームズ・マースデン 、 サム・シェパード 、 ケヴィン・コナリー
あらすじ(Discasより) とある療養施設に独り暮らす初老の女性。彼女は若かりし情熱の日々の想い出を全て失っていた。そんな彼女のもとへデュークと名乗る初老の男が定期的に通い、ある物語を読み聞かせている。それは古き良き時代、アメリカ南部の夏の恋物語だった――。1940年、ノース・カロライナ州シーブルック。裕福な家族とひと夏を過ごしにやって来た少女アリーは、そこで地元の青年ノアと出会う。その時、青年のほうは彼女こそ運命の人と直感、一方のアリーもまたノアに強く惹かれていくのだった。こうして2人の恋は次第に熱く燃え上がっていくのだが…。 |
改めて言うまでもないですが、本作は不朽の名作。そして、私のライアン(笑)の名を世に知らしめた作品でもあります。原題はシンプルに『THE NOTEBOOK』であるのに対して、この邦題は実に素敵な邦題だと思います。日本語って情緒的で素晴らしい!
愛する人のために読む物語。こんなにも愛し愛され共に生きることの素晴らしさに感動しました。たとえ記憶が薄れても、愛した記憶はどこかに残っているはずです。この究極の愛の物語に涙しない人はいないでしょう。何度もでも見たくなる作品です。(決してライアンが出ているからというわけではなく。。。でも、ちょっとはそれもあるかも!?(笑))
原題より邦題のタイトルが秀逸だと思う作品その5
🎦ピエロがお前を嘲笑う🎦
(原題:WHO AM I)
(2014年 ドイツ 106分)
監督:バラン・ボー・オーダー
出演:トム・シリング 、 エリアス・ムバレク 、 ハンナ・ヘルツシュプルング 、 ヴォータン・ヴィルケ・メーリング 、 トリーヌ・ディルホム 、 シュテファン・カンプヴィルト
あらすじ(Discasより) 突然警察に出頭した天才ハッカー青年を主人公に、彼の語る事件の顛末と、その自白に翻弄される捜査の行方を、予測不能のストーリー展開で描き出すドイツ製クライム・サスペンス。主演は「コーヒーをめぐる冒険」のトム・シリング。監督は、これが長編2作目の新鋭バラン・ボー・オダー。ある日、殺人事件への関与を疑われ国際指名手配されていた天才ハッカー、ベンヤミンが自ら警察に出頭してきた。その自白によれば、きっかけは、想いを寄せる女性マリのために試験問題を入手しようとしたことだった。その後、野心家のマックスと出会い、2人を中心にハッカー集団“CLAY(クレイ)”が結成される。遊び半分に手当たり次第にハッキングを繰り返し、世間の注目が高まっていくことでいつしか有頂天になっていくベンヤミンだったが…。 |
実にうまくつけられた邦題ですが、映画の方は評価が二分している作品。私は二転三転する展開に、ああ、やられた~!!となり、大いに楽しめました。この手のお話は、まんまと騙されて素直に楽しめれば良しなんだと思います。それにしてもこの邦題は興味をそそのかすのが上手い!この邦題に誘われてうっかり観てしまった、という人が沢山いますね(笑)
まだまだ邦題の方が秀逸だと思う作品は沢山あります。「天使にラブソングを(原題はSISTER ACT)」「いつも心に太陽を(原題はTo Sir, with Love)*Discasにはレンタル無し」などなど。。
機会がありましたらまた取り上げてみたいな~と思います(*^_^*)
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投稿を表示スゴいです😳✨どれもカッコいい✨素敵な邦題ですね✨
「善き人のためのソナタ」気になります!
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投稿を表示「殺しが静かにやって来る」は観ました。
この邦題、確かに秀逸でマトを得てますよね。
ジャン=ルイ・トランティニャンも良かったですが、クラウス・キンスキーも印象に残っています。
ところで、魔女先生にしては珍しく、
「作品その2」の御紹介も「殺しが静かにやって来る」になってますので、部分修正のご投稿をされたほうがよろしいかも...です。
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