【ネタバレあり】地獄を這いまわる笑いのカイブツ
はいさい!めんそーれ🌺
映画大好き沖縄人エリオです!
『笑いのカイブツ』を観ましたのでその感想を
観る前に想像していた作品と全く違う
ハガキ職人から放送作家に上り詰めるサクセスストーリー
シュールギャグ満載のコメディ映画かと思いきや…
ガチガチのドラマ映画で笑うどころかポロポロ泣いてしまった
五秒に一本ネタを考え、仕事中もひたすらネタを考える
ボケの千本ノックや、ノートに書き込まれたネタの数々
もてる時間全てをお笑いに捧げ、ストイックに笑いと向き合う
そんなツチヤの努力は他人に認められ成果も残している
大喜利番組でレジェンドに登り詰め、構成作家にも認められた
舞台ネタもウケ、人気お笑い芸人にもラジオで呼びかけられる
尋常じゃない努力にちゃんと成果はついてきてる
ツチヤはこれから成功していくんだろうなーと思いきや
彼は「笑い」の外にあるものに阻まれてしまう
人間関係や常識、しきたり、ルール、マナーなど
自分が闘いたかった、向き合いたかった「笑い」
しかし、ツチヤは「笑い」じゃない場面で何度も壁にぶつかる
人間性に難があることは序盤から描かれており、うまくいかないだろうな…って描写はたくさん
言葉を発する場面も少なく、本心を語らないツチヤ
そんな彼が追い詰められて、追い詰められた末に想いを叫ぶ居酒屋の場面は涙が止まらなかった
観る前に想像していた作品ではないですが、ある意味想像を超えた
純粋に笑いで勝負がしたかった
血尿血便が出るまでネタを考え、そこまでしてツチヤが欲しかったのは
人を笑わせて認めてもらうこと
大喜利で勝った時や舞台でウケた時
エンドロールで名前が載った時や、オモロいと言われた時
彼はニッコリ笑みを浮かべ、ネタがウケずにすべった時は素直に受け止めてまたネタを考えていた
笑いに関してはずっと真摯に向き合っていたが、周りに合わせて変われない自分に負けて心が折れた
ツチヤは携帯で伝えた通り「人間関係不得意」
自分の考えや想いをうまく口にできず苦しんでしまう
人間関係に思い詰めた結果自殺を試みるが失敗
家に帰宅し、塞いだ壁の穴を蹴り上げてみる
塞いでいた壁の向こう側は想像を超えてこない、なんともない景色で「しょうもな」
ここで物語は終わる
おそらくここからツチヤのサクセスストーリーが始まるだろう
人間関係に苦悩するのは変わらず、「笑い」で勝負し続ける
そんな地獄にツチヤは今も居続けているはず
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