5/31 公開予定 「美しき仕事(Beau Travail)」(1999)
■はじめに
今年3月の横浜フランス映画祭で上演された作品の一つで、生憎見逃したのだが、5/31より公開されるので、今回は是非鑑賞したい。また東京日仏学院でも他の「ショコラ」(1988)等興味深い3本の作品上映イベントがあったものの、こちらも見逃がしたので、今後鑑賞機会があればと思う。女性監督のクレール・ドゥニ氏は、映画祭に来日しインタビューを受けているので、そのご紹介もする。
また、2022年度のSight&Sound「史上最高の映画」の7位にランクインし、再評価の機運が高まっている様だ。
■作品の概要
クレール・ドゥニ監督が1999年に発表し、「ポンヌフの恋人」(1991)のドニ・ラヴァンを主演に迎えた作品。
フランス、マルセイユの自宅で回想録を執筆しているガルー。かつて外国人部隊の上級曹長だった彼は、アフリカのジブチに駐留していた。暑く乾いた土地で過ごすなか、いつしかガルーは上官であるフォレスティエの多くの資質に対し羨ましい思いを抱く。部隊に社交的で人気者になった新兵サンタンに、ガルーは嫉妬や羨望を抱き、サンタンを破滅させたいと願うようになる。
https://eiga.com/movie/101214/
■クレール・ドゥニ監督とインタビュー
パリの高等映画学院で学んだ後、ジャック・リヴェットやヴィム・ヴェンダースなどの助監督を務めた。本作の影響を受けた監督も多く、2019年度BBCによる「女性監督映画ベスト100」第4位、2023年度版TIME誌「過去100年の映画ベスト100」にも選出されている。「ショコラ」等の作品は、アフリカに住んでいたというバックグランドの影響があると思われる。
横浜フランス映画祭のインタビューでは、“映画というのはとてもミステリーな秘密を抱えているものだと思う。夢のようなもので、その人生の時間を映画の中に見せてくれる。 なので、映画を観ている時間は、自分自身と見つめ合い、考えさせられる時間だと思う。”とコメントしている。