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Stella
2024/09/15 15:31

エミール・ゾラが原作の映画作品

◆エミール・ゾラが原作の作品

 先般もお知らせした通り、「居酒屋(Gervaise)」(1956)を鑑賞して以来、エミール・ゾラの原作の映画化作品をおっかけている。

 古くは、ジャン・ルノワール監督の、自分の奥さんを主役にしたトーキーの「女優ナナ」がある。今回は、主な作品をまとめてご紹介する。ただ、一番興味のある「奥様ご用心」はVHS版はある様だが、原語版のDVDで購入している為、まだちゃんと鑑賞していない。

※あまりメジャーではないかも知れませんが、ご覧になっている方がありましたら、ご感想をお聞きしたいです。

 

◆◆エミール・ゾラの原作の映画化作品(●のタイトルは画像クリックでレンタルできます。)

◆女優ナナ Nana (1934)

 ジャン・ルノワール氏が監督製作した特作品である。主役ナナはカトリーヌ・エスラン夫人が演じ、ジャン・アンジェロ氏とヴェルナー・クラウス氏とが共演ている。無声映画になる。

●獸人 La bête humaine (1938)

 女性を殺害したくなる発作を持つ鉄道機関士が殺人事件の犯人である人妻に恋したことから起る悲劇を描くサスペンス。監督はジャン・ルノワール。出演はジャン・ギャバン、シモーヌ・シモンほか。

 鉄道機関士のジャック。ある日彼は叔母に会い行った帰りの列車で、助役とその妻を見かける。助役夫妻はその列車で旧知の金持ちを殺した直後であった。死体が発見されるが、ジャックは夫妻のことを黙っておく。助役の妻は口止めのためジャックに近づくが、やがてふたりは恋に落ちてしまう。

◆嘆きのテレーズ Thérèse Raquin (1953)

 マルセル・カルネが監督した作品で、カルネと「裁きは終わりぬ」のシャルル・スパークが脚色し、スパークが台詞を担当した。シモーヌ・シニョレのテレーズを中心に、ラフ・ヴァローネが共演。原作が人気作品なので、いろいろな版が制作されている。

★年齢よりも老け役が多いが、このころのシモーヌ・シニョレは、イヴ・モンタンと結婚したばかりでもっとも美しいと思う。病弱の夫や義母をつれて公園でペタンクを観ているシーンがある。

●仕組まれた罠 Human Desire (1954):「獣人」の映画化

 ドイツ出身の監督、フリッツ・ラングが、グレン・フォードを主演に手掛けたサスペンス。妻への嫉妬が原因で招いた夫の殺人事件。しかしそれを機に、妻の態度が急変してしまう。

●居酒屋 Gervaise (1956)

 ルネ・クレマンが監督に当る。音楽は著名なジョルジュ・オーリック。主演はドイツ女優マリア・シェル、フランソワ・ペリエ。他に「犯罪河岸」のシュジ・ドレール他。

★洗濯女同志の諍いのシーンが強烈で、シュジ・ドレールの凄みが忘れられない。

★誕生会だったかで、主人公のGervaiseはオーリック作曲のけなげな歌を歌うのが素敵。

◆奥様ご用心 Pot-Bouille (1957) ;「ごった煮」の映画化

 ジュリアン・デュヴィヴィエ監督作品。意をこらした時代風俗絵巻のなかに、19世紀のパリ・プチブル階級の男女関係が、皮肉まじりに描かれる。出演者はジェラール・フィリップとアヌーク・エーメ、ダニエル・ダリュー、「リラの門」のダニイ・カレル等。製作はロベール及びレイモン・アキム。主役のオクターヴ・ムーレは、他の一連の作品に登場する。

●獲物の分け前 La Curée (1966)

 名優ジェーン・フォンダがフランスで出演した官能ドラマ。自由奔放に見えながらも男に利用され全てを失ってしまう女性の姿を描く。莫大な遺産を相続したが家庭に縛られたくないルネは、20歳以上も年上の実業家アレクサンドルと愛のない結婚をする。2人はパリ郊外の豪邸で暮らし始めるが、そこにはアレクサンドルの先妻の息子マキシムも暮らしていた。ルネはマキシムに惹かれ、夫の目を盗んで彼と関係を持つようになる。夫アレクサンドル役にミシェル・ピコリ。監督は当時のフォンダの夫のロジェ・バディム。

●ジェルミナル Germinal (1993)

 ベテラン監督クロード・ベリが35億円という空前の製作費をかけて壮大に映画化したもの。19世紀末の北フランスの炭坑にやってきた若き機械工と、彼の生活を助けるユマ家族の苦悩に満ちた末路を、当時燃えさかった労働運動、ストライキを大きくフューチャーしながら描いている。主演のルノーは痛烈なシンガー。そのほか、個性派女優ミュウ・ミュウ、ジェラール・ドパルデュー等の豪華な演技陣が脇を固める。

 

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