映画『僕らの世界が交わるまで』大切な人を抱きしめたくなる。
まず、ジェシー・アイゼンバーグはどうしてこの作品を作りたくなったのか、そこがすごく気になった。
様々な名だたる監督と仕事をしており、名実ともに名を馳せている彼だが、心のうちに人との関わり方に悩みがあるのかどうか…
そして、タイトルの
『When you finish saving the world』
The world というのは、どの世界を指すのか。
私が考えたのは、自分の世界。
自分の世界を守ろうと、自分の価値観を守ろうとし、相手の内なる部分が見えなくなってしまっているのではないか。
そこを打破して終わらせる。
というように捉えた。
あまりにも抽象的なので、もっと切り込んでいこう。
この映画面白い!と唸らされたのは、
一見子育てをしていて、悩んでいる母親に向けた作品かと思いきや、実は人間関係を構築する点においてどの世代が見ても考えさせられるというところだ。
例えば、良かれと思って、相手のためにやったことが実はありがた迷惑だったり…というのは誰にでもある経験ではないか。
私自身が仕事のときに、よく口にする言葉があるので、綴っておきたい。
「あなたがしていることは、相手を思ってのことだと思うけど、相手の気持ちはそこにありますか?」
文字通りではあるが、相手へ勝手な期待をしていないか?相手の気持ちを汲んだ配慮や行動をしているか?ということである。
うううんんんんん。
普段口にしている言葉だが、映画の中でのシーンに描写されると何だか自分も気をつけなきゃな、と思ってしまう。
この映画では、エヴリンがシェルターに母親と避難してきたカイルに、自分の息子への期待を投影してしまっている。
自身の息子ジギーは、彼女が期待していた人物には成長していなかった…。
自分の人生において、どこか負い目を感じていることは、その人の人生の価値を損ねてしまう。
エヴリンもジギーも「今」を生きるのに一生懸命だ。
リアルな人間関係を築くのが苦手で、時に付き合いづらくなったり。
エヴリンは、社会奉仕をして、直接的に人を救っている。
一方、ジギーは自身の名声のために動画を配信している。
2人の目的は、明らかに異なっている。
しかし、面白いのは、2人は似ていないようで、やはり似ているというところだ。
相手の表面上だけしか見ていないと、見える部分は限局されてしまい、その後の関係にも影響を及ぼしていく。
相手が何を大切にし、何をもたらし、何を築いてきたのか、そしてこれから何をしたいのか。
ラストはほんのわずかなシーンであったが、上記がぎゅっと凝縮されてとても心地の良い終わり方であった。
この映画、語れば語るほど奥が深くなっていく…!
映画を観た後、誰かと語り合う機会があったら是非是非!
私にでもよかったらコメントをください♪
語り合う相手がいるというのはありがたいことです☺︎
自分の中で抱いたその時の思いや感情を大切にしたくなる作品だ。
アイゼンバーグ、初の監督作品となるが、多くの撮影現場で経験を重ねてきた彼だからこそ表現できるもの、作り上げるものがあり、そして、現場自体を構築する忘れてはならないものがしっかりと備わっていた。
制作者たちのシナジーが形となっている映画!
今後とも期待したい!
『僕らの世界が交わるまで』
2024年1月19日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
© 2022 SAVING THE WORLD LLC. All Rights Reserved.
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
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