世界は私たちの思うがまま

「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」　
2017年公開　130分　
監督：ナウタット・プーンピリヤ
脚本：ナウタット・プーンピリヤ
音楽：フアランポン・リディム
 　ウィーチャヤー・ワタナサップ
キャスト：チュティモン・ジョンジャルーンスックジン
            チャーノン・サンティナトーンクン
    ティーラドン・スパパンピヨー

「タイ映画初めまして」の方にも、ファースト・タイフィルムとして
全力でオススメしたいのが、今回ご紹介する「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」

「カンニング」と聞くと、消しゴムに答えを書いたり、隣の席の人の答案を覗く
といった方法が頭に思い浮かぶと思いますが

本作でのカンニング作戦は、なんと世界をもまたにかけるという
壮大な規模で行われた、信じがたい方法なんです

今回は、バレるかバレないかのギリギリラインに何度も気を揉まれながらも、
観た後ガツンと考えさせられた映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」をご紹介します

天才少女が生み出した「カンニング・ビジネス」

成績優秀で奨学金を獲得し、名門校へ入学した主人公リン

名門校といえども、クラスメイトのほとんどは、親が払ったお金で裏口入学をしてきた
裕福な学生ばかりで、成績に至っては全く伴っていなかった

そんなある日、リンはテスト中にうっかり友達を助けてしまう

つまり、カンニングの手伝いをしてしまったのだ

これをきっかけに「お金を払うから、これからもテストで助けてよ」と話を持ち掛けられてしまう

はじめは乗り気でなかったリンだが、
父親が生活費で苦労していることを知っていたため
とうとう自分の頭脳を売るという決断を選択する

もう一人の天才、現る

順調にカンニングで収入を得ていたリンだったが、
もう一人の奨学生である成績優秀のバンクによって阻止され、
一旦カンニング・ビジネスは幕を閉じる

しかし、そこで留まることはなく、
リンの友人は、またもやテストを助けてほしいと持ち掛ける

しかも今度はSTIC（国際的な大学入試のテスト）で点数を取りたい、という内容だった

一度は足を洗ったものの、リンは再びそのビジネスへ足を踏み入れ
それと同時に、バンクも誘いこもうと試みることに

天才二人がタッグを組み、生み出した世界規模なカンニング方法とは…

🐈ここミロポイント🐾

手に汗握る、唾をのむ、という表現がぴったりすぎる作品で、
観ているうちに集中力がぐんぐん加速して、もう止められません

あまりにも熱中して観すぎたため、終わった後少し具合が悪くなってしまったほど(笑)
本当に惹きこまれました

だけどこの物語、ハラハラ・ドキドキだけじゃないんです

なぜ、彼女たちはカンニングをすることを思いついてしまったのか。

なぜ、そこまでしてやらなければならなかったのか。

そこを突き詰めていったところに、監督が伝えたかった社会への問題提起を見出すことができる、

そんな風に感じる作品で、観終わったあと色々と考えてしまいました

「カンニングはよくない」と、最初は優等生だったバンクが
とあることをきっかけにカンニング・ビジネスに手を染め、次第に人格そのものも
変わっていく演技がとても素晴らしいので、ぜひ注目して観てほしい

監督が、「大規模カンニング事件」のニュースをたまたまテレビで見かけて、
脚本を手掛けたという「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」

細かい部分のカンニング方法はほぼフィクションとのことですが、
監督が考案した「華麗なカンニングテクニック」は必見ですよ

水分補給しながら、ぜひご堪能ください

ミロシネマ🐾

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