ゴッドファーザーPartⅠ
20年程大好きで何度も見ている不朽の名作・エンターテイメント映画「ゴッドファーザー PartⅠ」について、コラムを書かせていただきます。
皆さん、ゴッドファーザーは観たことありますか?
ゴッドファーザーPartⅠは1972年に公開されたアメリカ映画で、監督はフランシス・フォード・コッポラ。主演は「マーロン・ブランド」(ヴィトー・コルレオーネ)、「アル・パチーノ」(マイケル・コルレオーネ)です。
公開当時、興行記録を塗り替える大ヒットになるとともに評論家や映画関係者からも高い評価を受け、同年度のアカデミー賞において9部門にノミネート、そのうち作品賞・主演男優賞・脚色賞を受賞した名作です。
舞台は、第二次世界大戦終戦直後の1945年頃のアメリカ・ニューヨーク。
最初の場面はコルレオーネファミリーのドンである、ヴィトーの娘のコニーの結婚式から始まります。イタリア移民のため、イタリアの曲を歌ったりしています。それと対比するように、ヴィトーのもとに様々なお願いをしに人々がやってきます。ヴィトーはやれやれと言った表情ですが話を聞いてそれぞれ助けをする約束をします。そう、コルレオーネファミリーは裏社会で暗躍するマフィアで、ニューヨークの5大ファミリーのうちの一つだったのです。
息子のマイケル・コルレオーネは戦争中に功績を挙げて世間からも表彰されていますが、コルレオーネファミリーのビジネスには染まっておらず、恋人のケイと楽しそうな雰囲気で結婚式に訪れます。
ファミリービジネスは、長男のソニーが継ぐ予定となっています。下にフレドという頼りなさげですが優し気な兄がいて、マイケルは三男です。
ドンのヴィトーは息子であるマイケルに対して、マイケルが大学に進学したり戦争中の活躍が英雄として表彰されたこともり、「マイケルには表社会を歩いてほしい。稼業は継がせたくない」と思っています。
そんな中、ソロッツォという男がコルレオーネファミリーに麻薬密売の競業を持ちかけてきます。狙いはヴィトーの政界等の人脈。しかしヴィトーは「そのような汚れた仕事は友人たちの信頼を裏切るため行わない」と断ります。しかしソニーは喧嘩早く直情的なため、ソロッツォに乗り気な態度を見せてしまいます。
そして、夫々の思惑の元、ヴィトーが街で襲撃される事件が起きます。ちょうど1945年のクリスマスの時期頃に…
マイケルはケイとのデート中に父(ヴィトー)が襲撃されたことを知ります。
そしてマイケルは、自分の家族・ファミリーを守るために、自分の意思にある意味逆らった行動を行いっていきます。それが彼を冷酷に、そして後の悲劇へと続く幕開けとなっていくのです…
マイケルを演じるアル・パチーノは当時まだ無名で、制作会社から何度もマイケル役を降板させられそうになったという裏話があります。しかしこの映画を通して、マイケルの表情は劇的に変化をしていっています。最初はまだあどけなさが残る好青年でしたが、ヴィトーの仇とファミリーを守るためにソロッツォとFBIの警官を打ち抜き、逃亡した先のシシリアで婚姻した美しい最初の妻のアポロニアの爆死や兄のソニーの襲撃死などを経験し、コルレオーネファミリーの跡継ぎとして「マフィアのドン」の顔となっていきます。この表情の変化が一つの映画で如実に表現されており、そのためアル・パチーノの降板話も消えていったそうです。
私が一番好きなシーンが、ソロッツォなどをレストランで打ち抜く前に、ソニーやクレメンザ・テシオ・トムなどに「俺がやつらを殺す」と言い放ち、椅子に腰かけたマイケルの表情がどんどんズームアップしていくシーンです。
このシーンのマイケルは、ある意味生き方を変えることを変えた瞬間ですが、その表情や風貌があまりにもかっこよく、私はこのシーンを初めてみた18歳当時、アル・パチーノに心を奪われました。
それ以来彼は私が最も好きな俳優の一人です。
ちなみにマーロン・ブランドも大好きな俳優で、当時はまだ40代半ばだったそうですがメイクをして初老頃のヴィトーを演じています。
ゴッドファーザーPartⅠは、教会で洗礼をコニーの息子(マイケル)が受けている最中に、5大ファミリー等をコルレオーネファミリーが襲撃していき、その場面はまさに凄い疾走感を感じます。襲撃劇と共に教会の音楽(オルガン)が流れています。
そしてマイケルのマフィアのドンとしての人生が本格的に始まっていくことを予兆させながら、妻となったケイの切ない疑惑の表情とともに、次の物語へと続いていくのです…
私はこの映画がなぜこんなに好きで何回も見るのか考えましたが、一つはストーリーの面白さとある意味エンターテイメントとしての楽しさもあると思います。
また個人的にはアル・パチーノ等の俳優陣のかっこよさなどもあります。
ただ1番感じることは、1945年代という公開頃の1972年当時から見ても30年程前の時代のアメリカが舞台で、その中でイタリア移民のマフィアの栄枯盛衰をイタリア人らしい家族愛を根底に置きながら、時代の変化を劇的に表現していて、かつまた登場人物も多いため、何度見ても観方によって様々な発見があり飽きないからだと思います。
例えば昔私自身が10代の時にこの映画を見た時は、トムの心情(トムはマイケル達の兄弟ですがソニーが拾ってきた子でドイツ系の弁護士・ファミリーの相談役)がよく分からなかったのですが、今見ると彼の心の変容が分かるようになりました。ヴィトーのマイケルへの想いも。ケイの想いも。
それぞれが自分たちの心情をみんなが吐露しているわけではないですが、それぞれの心情が想像がつくように、私が年を重ねて社会人となり経験を重ねていく中で見えてきました。
個人的にはエンターテイメントとしてみればいつ見ても良いと思いますが、より登場人物の心情等を感じることに関しては、ある程度の年齢や経験を重ねていくとより理解や納得があるのかもしれないと思います。
時代の描写や映像も美しく、EDの音楽は有名でとても美しい旋律で、不朽の名作だと思います。
SNSもやっています。
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投稿を表示マーロン・ブランドの存在感も凄いですが、アル・パチーノがホント、良いですよね。顔が違うんですもの。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見ていて北条義時役の小栗旬が正に、アル・パチーノでした。脚本書いた三谷幸喜も「ゴッドファーザーのアル・パチーノをイメージしていた」と言っています。やっぱりね。影響大です。
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投稿を表示こんばんは。
『 ゴッドファーザー 』はキネマ旬報もそうですし、国際的にオールタイム・ベストテンで1位になってますね。
『 ゴッドファーザー 』公開は高校の時ですが、なんとリアルタイムで観ていないのです。
洪水のような宣伝、それもソニーが殺されるところとかショッキングな暴力シーンのスポットばかりで、"ギャング"映画はいやだ。 "と観に行きませんでした。
観たのは1977年ごろ、大毎地下という大阪の名画座で初めてちゃんと観て、圧倒されました。
マリオ・プーゾの原作小説もおもしろく5年遅れのマイブームとなりました。
PART2を初めて観たのは、これも大毎地下でPART1と通しで、堪能しました。
ポスターも持っています。
個人的にはPART3は残念だったので、僕の中ではPART2まででゴッドファーザーは完結しています。
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