あなたは神を信じますか~「教祖誕生」
教祖誕生 平成5年(1993)公開。
この作品はビートたけしが書いた小説「教祖誕生」を映画化した。
新興宗教をテーマとしたある意味タブーをビートたけしの※アンチテーゼ的な視点での宗教を表現した作品。
※ある理論などを否定するために出される反対の理論のこと
監督は北野組の助監督。
この作品の監督はその男、凶暴につき、ソナチネ、卍(まんじ)などで助監督や監督補をしていた天間敏宏監督。この作品で日本映画プロフェッショナル大賞の監督賞を受賞する。
個性的なキャスト陣
主人公は高山和夫(萩原聖人)はたまたま帰省していた船であやしい集団に合い、その集団の一人駒村哲治(玉置浩二)と会った所から話が始まる。
教団の実質的なトップ司馬大介を(ビートたけし)
北野作品常連俳優の岸部一徳が教団のナンバー2の呉(ご)、初代教祖は『男はつらいよ』シリーズの3代目「おいちゃん」役の下條正巳がリアルな教祖を演じた。
その他寺島進、津田寛治、国舞亜矢は北野映画ファンにとってたまらない映画「ソナチネ」の共演者たち、もたいまさこ、山口美也子らが脇を固める。
作品の見どころ
所詮、教祖はだれでも良い。宗教もインチキなパフォーマンスを見て信じてしまう者をだまし金儲けができればいいとの皮肉が描かれている一方、欲にまみれ、人を裏切る者には因果応報的な出来事が起きるメッセージ性を感じる。
音楽は元チェッカーズの藤井尚之が担当している。冒頭のサックスの音色が映像と一体感を表す。
歌手である玉置浩二の演技が自然体で「こういう人いるよな~」とリアリティを持たせ、萩原聖人も当時はトレンディ俳優のイメージだが心理描写など実にうまく表現し演技派の実力を発揮している。
教団の人間模様。
司馬大介(ビートたけし)は金欲と支配欲まみれ暴力で制圧する。
教団のナンバー2の呉(岸部一徳)はいつも飄々としているがキレると凶暴になる。
駒村哲治(玉置浩二)は誰よりも教団教祖を信じ神に仕える者としての真面目さもあるが盲目的で狂信者の面を持つ。ごく普通な青年高山和夫(萩原聖人)は教団に対して胡散臭い感じでいたが初代教祖が追い出されしまったため、二代目教祖に祀り上げられる。しかし次第に教祖としての自覚を持つように・・・
ほぼ北野作品。
北野武監督作品ではないが今作の画や間、ビートたけしの演技がその男、凶暴につき、ソナチネと被る。
北野作品だな~と思ったシーンはチンピラ役の寺島進が呉(岸部一徳)に難癖をつけるシーン。通常演出は寺島進が岸部一徳を恫喝して殴るが、裏へ連れていき逆に寺島進がボコボコにされるシーンは北野バイオレンスを感じる。
神を信じるも信じないもあなた次第。挿入歌は神様お願い!
「教祖誕生」 の作品情報
製作年: |
1993年 |
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製作国: |
日本 |
「教祖誕生」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
監督: |
天間敏広 、 天間敏宏 |
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製作: |
鍋島寿夫 、 田中迪 |
出演: |
萩原聖人 、 玉置浩二 、 岸部一徳 、 ビートたけし 、 下條正巳 、 山口美也子 、 もたいまさこ 、 国舞亜矢 、 南美江 、 下絛正巳 |
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投稿を表示たけしさんも言ってましたが、宗教は死の恐怖を和らげるもの。だからそーなればなんだっていい!
作中のインチキ宗教団体でも、あれで死の恐怖が和らぐならそれはそれで良い!信じるか信じないかは本人の問題ですよね😊
玉置浩二も良かったですよね!たけしさんはあんな胡散臭い役も上手くこなすとこがさすがです!昔の浅草にはたくさんいそう(笑)
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