ダミー男子
ヒューマンドラマで始まり、記憶喪失の男の謎を追っていくと、まさかのSFモード突入!という、最近流行りのジャンルレス作品です。
【ストーリー】
1年前、記憶をなくしてしまった男、八神拓(杉江優篤)は、自分が何者かわからずジレンマを抱えながら生きていた。自分の過去を知る唯一の人、スーさん(入江崇史)の喫茶店に今日もいる。
拓は『身代わり屋、ダミーマン』をしていて、依頼があれば、言われた人になりきる仕事をしていた。拓の左手にはギプスがある。本人もこれが一体何かわからない。
この記憶がないけど、不思議な仕事してる設定って、キムタクの『ギフト』ってドラマを真っ先に思い出しました。ほら、あのバタフライナイフのせいで、もう再放送難しくなっちゃったやつ。
だから、この拓も誰かの代わりになってる最中に何かに巻き込まれたのかなぁ?って思っちゃったよね。結果、全然違いましたけどね(当たり前だわ)
最初ウザめの女子、凛(田中シェン)の彼氏の優作(谷風作)からの依頼で凛の相手をするのですが、その際謎の眼鏡女子、ネム子(中川可菜)と出逢います。
ネム子は催眠術をお勉強中で、いつしかこの喫茶店に通い出します。
また、別の依頼ではガイコツの出立ちで現れ、我部レオなるアーティストになりきる場面も。
ちなみに、エンディング曲をこの我部レオが歌ってるの、なんかじわったわ。
再び、凛の彼氏である優作から別の依頼が来る。
それは優作の双子の兄、ショウタになりきって欲しいと言うもの。
【ヒューマンドラマの部分はココ】
この優作が何故、双子の兄にダミーとなって欲しかったか。それはすでにこの世に居ないからです。喧嘩したくても、謝りたくても、もうその願いは叶いません。しかし、話す事で気持ちが整理されて行き、話終わると一種のセラピーを受けた後にも見えます。
記憶の有無に関係なく、自分を信じる事って難しい。また自分の事を理解できてる人も、どれくらいいるかなとも思います。
記憶が無いことで自身のアイデンティティに悩んでいる姿は、私たちにも通じるメッセージが感じられる部分です。
【まさかの展開、加速します!】
終盤、ここまでの雰囲気から一転し、一気に加速します。確かにずっと言ってたね、彗星のこと。って、まさかのジャンルが、SFモードに突入?!パラレルワールドとか別次元ってワードが飛び出して、単純に1年前に戻ったわけでも無いらしい。私はもうこれ、まさかの世界を救うヒーロー映画かよ!ってなりました。
でもこーゆーの嫌いじゃないですよ。
【ここでちょっと裏話】
これあまり皆さんご存知ない作品かと思いますが、加嶋一哲さん初監督作品。脚本も編集もされております。この度、直接お声掛け頂きまして鑑賞しました。
元々、コメディ作品の予定だったなんて!ですが役者さんのキャラや予算の都合上、他で考えていたSFネタとMIXし、コメディ薄めのシリアス強めで仕上げたんだとか。
それでも作中、唯一のユーモアシーンである我部レオシーンは、相手役にコメディ芝居経験者の中神一保さんを残したそうです。ちなみにコメディなんかは、役者さんにも笑いのわかる、わからないがあって本物の芸人さんに頼むと、コストの問題もあり、悩ましいとのこと。
(以上、加嶋監督から直接聞いたお話でした)
【まとめてみます】
シリアスでも、ちゃんとそのキャラクターに可愛げがあるともっと良かったかな。クスっと出来るチャーミングさ。そこがもっとあれば、登場人物に感情移入出来たし、行動にも納得しやすいと思いました。特に我部レオのシーンは、もう爆笑出来るくらいが希望です。
でも、全体的にはこの極端なオチを興醒めさせること無く、観終わった後清々しさを感じさせたのは、とても良かったと思いました!
あと、主演の杉江優篤さん、割とイケメンです。(割と、がポイント)優作役の彼は、ジャルジャルの後藤に似てます(どーでも良い情報)61分とコンパクトな作品です。
・アマプラ(課金)
・Vimeo (課金)
現在、配信でのみ鑑賞いただけます。
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投稿を表示途中からSFモードに突入するとこがどうしても想像出来ない!笑 これは観ないとわからないね!本物の芸人さんに頼むのって難しいんだね~。インスタのレビューに付け加えてくれたとこもあって読んでて面白かった😆✨
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