【アカデミー賞】正直もう観たくない。しかし今までにない感動が押し寄せてくる『雪山の絆』
こんにちは☺︎映画・カフェ巡り好きの看護師おしずです!
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アカデミー賞の授賞式終わりましたね!お気に入りの作品や推し作品は受賞されていましたか?私は熱がまだ冷めず、まだ観ていない作品やこれから観たい作品が一気にリスト入りしました!直近では「ゴジラ-1.0」を観に行きたい欲求が高まっております。
今回のアカデミー賞で、私が推していた作品はこちら『雪山の絆』。こんな壮絶な物語だと思わなかった…。自然界の中には人間が立ち入ってしまってはいけない領域があるのか、とまざまざと見せつけられました。正直もう二度と観たくない。しかしながらあの感動の余韻は忘れられない。今日は『雪山の絆』をご紹介していきます。
あらすじ
ウルグアイのラグビーチームを乗せたチャーター機がアンデス山脈の雪山に墜落し、乗客乗員45名のうち、事故での即死を免れ極寒での過酷なサバイバル生活を生き延びた16名が奇跡の生還を果たした衝撃の遭難事故の全貌を、互いに助け合って極限の試練に立ち向かう生存者たちの絆と葛藤を通して描き出していく。Netflixでの配信に先立ち、一部劇場でも上映。(All cinemaより引用)
見どころポイント
①仲間との絆
『アンデスの奇跡』と呼ばれる出来事ではなるが、これはもはや奇跡なのか。彼らの奮闘の功績ではないか。わたしが今作を観た時にまず一番心を突き動かされたのは、『絶対に仲間を見捨てない』と言う姿勢。食べるものが尽きた時でさえ分け与える。雪崩が起きた時には、最後まで諦めずに救い出す。誰かの気力が落ちている時にはお互いに声を掛け合う。どうやったら救出に漕ぎ着けるのか互いにアイディアを出し合い模索する。
仲間が1人1人亡くなっていき、次は自分の番かもしれない。明日目が覚めた時には、命がこの世にあるのかさえ分からない。それどころか一寸先の状況だって分からない。じわじわ迫り来る恐怖の中、チリ政府の捜索も打ち切られ、希望の灯火が消え掛かっている状況。自分の命の危険がある時でさえこのように人に優しく気を遣うことができるだろうか。「絶対に一緒に帰ろう。誰1人絶対に見捨てない」と言う精神は一体どこから生まれてくるのだろうか。彼らの精神力の強さに脱帽しっぱなしだった。
この撮影期間を通して、役者個人個人の絆も深まったそう。撮影は2021年終わりから。まさしくコロナ禍の真っ只中!それもなんと撮影初日に監督と俳優全員がコロナに感染したとのこと!監督は遠隔で指示を出す。俳優は代役しか撮れないので、背中だけのショット。最初から前途多難…。このような状況の中、制作を進めていくことは、まさしく『雪山の絆』!役の中だけでなく、彼ら一個人としての連帯感や信頼感は画面を通して伝わってきて、胸がアツくなる。制作者たちが「賞レース、全部勝ち抜こう」という一言が今はとても切なく聞こえる。受賞は逃したが、これを観た一人一人の胸にきっと深く彼らの熱い思いが刻まれたはずである。
②絶望と希望の間
救出までの72日間。言うなれば絶望9割希望1割だろうか。時間の感覚において、普段生活している時は、72日間はあっという間に過ぎてしまう。しかし、ダイエットや自分を追い込んでいるときは1週間、いや1日すら長く感じる。比較するのが忍びないが、この状況下で72日間も耐え抜いたとは如何なる精神力なのかと驚愕しっぱなしだ。しかも結果的に72日間だが、当事者たちにとっては先が全く見えない状況。終わりが見えない日々の中で、絶望と希望が一瞬にして押し寄せてくる。政府のヘリが見えた時、歓喜で湧いた。しかしヘリは彼らを見つけることができなかった。次にいつ捜索に来るのだって分からない。一瞬一瞬に賭けている状況下でメンタルを保つのが、どんなに困難だったか…。彼らの落胆の様子に「もう今日はこれ以上観られない」と思い、観るのを一旦やめてしまった。
私的一番絶望的だったのが、『雪崩』のシーン。直前までとても穏やかで温かい空気に包まれていたのが、一変。雪崩が一気に彼らを呑み込み、飛行機は雪深く埋もれてしまう。地上までなんメートルあるだろうか。もはや誰にも気づかれない地底。もうここで終わりか…と気持ちがどん底になる。映像が究極のリアリティ。息を呑むのはこのことか…と映画を観て初めて思った。
③極限状態での選択
何かを食べなければ生き延びられない…。しかし食べ物は尽きている。身近にあるタンパク質は…。みなさん想像できるだろうか。あえてここで明記するのは避けるが、『何に生かされているのか』ではなく『誰に生かされているのか』と考えてしまった。
④リアルを追求
1)この出来事を基に、『生きてこそ』と言う映画も制作されたが、今作はよりリアルさを追求しウルグアイの母国語スペイン語での制作となった。しかも、現実に近づけるため役者はみな無名の者たちばかり。役者としての経験がほとんどない者や舞台でしか活動してこなかった者、なんと雪を見たことがないと言う者もいたそうだ!
キャスティングは外見が似ているものよりも、人間性が似ている者を重視。私たちは、元々の実際の人は知らない。この映画を通して、この出来事の全貌を知っていく。それ故に外見が似ていることはあまり重要視されなくて正解だろう。どういう人間がどういう『奇跡』を起こしたのかそこが知りたいのだから…。
2)物語の中では、徐々に痩せていく設定。そのため、栄養管理もしっかりと専門家の管理のもと行っていたそう。なんと20キロも痩せた役者もいた!!
3)自然ドキュメンタリーさながらの映像
実際に墜落現場に足を運び撮影。現場は標高4000メートル。恐ろしいほどの静寂。画面越しではあるが、全てが自然に支配されている一帯だと認識できる。ここで、約50年前、ここで事故が起こり、72日間の闘いがあったんだと震える思いになる。雪と静寂と空に呑み込まれそうだった。
実際の撮影は、スペインやアメリカの山脈、ウルグアイで撮影された。アメリカの山脈を撮影し、CGを駆使して映像化する。リアルすぎる映像に恐怖が止まらなかった。
④生存者たちの思い
今作は事件をなぞるのではなく、彼らに何が起き倫理観とどう向き合ったかを描いている。生存者の1人は語る「あれ以上完璧に再現できない」と。俳優の1人は語る。「カメラが回るのを待つ間これが実話だということを考えずにはいられなくなる」と。生存者たちの思いと俳優陣の思いとが強く堅く繋がり、まるで魂が重なり合っているように感じられる。
「帰れなかった者の声を届けた。宙ぶらりんだった疑問への答えが出されたと思う。ただの映画を超えた感動的な体験ができる」と生存者の1人は語っていた。帰還した者だけが仲間ではない。帰還できなかった者も含めての「雪山の絆」である。ナレーションが亡くなった若者という演出もきっとこの全ての仲間への思いからだろう。
自分が何者かを振り返る機会をくれた作品。生存者の思いを汲み取り、形にして表現する。これは興行収入や話題性を第一の目的とせず、事件当時その場にいた、その場で闘ったひとりひとりのための作品だ。その真摯たる姿勢が評価されたのだと思う。しかしながらやはり受賞を逃したのは残念でならない。それは観ている側の思いであり、生存者や俳優陣、制作側はもしかしたら作品が完成した事自体に意味を持つのかもしれない。
正直もう観たくはない。しかし、あの感動は忘れられない。アカデミー賞は受賞した作品ばかりにスポットが当てられてしまうけれども、ノミネートされている作品も素晴らしいものばかりだ。一度でいいから是非みなさんにも観てもらいたい。
Netflixにて配信中です!
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過去のおしずのコラムはこちら५ ✍︎
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投稿を表示これが実話というのも衝撃ですよね。
本作も素晴らしかったですが、同じ事件を取り上げた名作「生きてこそ ALIVE」も素晴らしすぎます。もう観たくないと言ってるところ申し訳ないですが機会あれば見てみてください笑。
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投稿を表示おしずさん✨わたしもこれ観ました!
もう観たくない、でも感動、に共感です🥹
賞レースに漏れた作品でも良作はたくさんありますよね✨
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