アウトレイジビヨンド 初の続編。
アウトレイジ・ビヨンド 平成24年(2012)公開
ストーリー
北野武監督による、ヤクザ抗争を描いた続編。内部抗争を経て会長となった加藤により勢力を広げる関東のヤクザ組織・山王会。刑事の片岡は、抗争中に死んだはずの男・大友を刑務所から仮釈放させ、東西のヤクザ同士を対立させようとする
(TSUTAYA DISCASより引用)
アウトレイジから約2年半、前回以上にキャスティングが更にパワーアップする。
アウトレイジは当初、続編は考えてはいなかった。
しかし監督のノートには映画製作のアイデアがあり、それをつないでストーリーにし、アウトレイジの続編を撮ることになった。。
アウトレイジは興行的にも人気があったが演じる俳優にも多大な影響を与えた。
ビヨンドで影響を受けた初の「北野組」入りした俳優のエピソードについてお伝えします。
西田敏行が直訴!
テレビドラマ、映画釣りバカ日誌シリーズ等で知られる国民的俳優の西田敏行が前作の「アウトレイジ」を観た時にこれまでにない衝撃と印象を持ち、役者として同じスクリーンに混じりたいと思い、北野監督へ直訴をした。監督も前作はどちらかというと銃撃戦が多かったから、今回のビヨンドは関東×関西の罵りあい(セリフが多い)だから西田さんが「出たい」と言ってくれてラッキーだった。
大ベテランの西田敏行も北野組は初参加のため、少しナーバスになっていた。そんな中ある秘策を行う。
ビートたけし「ものまね」と言えば松村邦洋氏。その松村邦洋とは関西の長寿番組である「ナイトスクープ」にて共演をしていた。放送前に西田局長が松村邦洋へ「今度、たけしさんの作品に出ることになったので、まっちゃん!たけしさんの真似で俺をほめてくれる」と頼まれ、ものまねをし仮想北野監督との向き合いあった。
その結果、これまでにない西田敏行を見られることに・・
あのはまちゃんが・・・おい!釣りバカ!など絶対言えない迫力があった。セリフは終始怒鳴りちらすため、撮影後はスポーツを行った爽快感があったと話す。
役どころは花菱会若頭 西野 一雄(にしの かずお)
ほぼ善人役の塩見三省は「本物以上の迫力」
西田若頭を支える「花菱会 若頭補佐中田」を塩見三省が演じる。監督とは映画「血と骨」で共演し、塩見の「芝居のうまさ」を感じた監督はビヨンドへキャスティングをする。
塩見氏は現在(令和5年9月現在)BSにて再放送されている人気の朝ドラ「あまちゃん」で琥珀の勉さんを演じ、親しみやすい人柄。ところが今作ではだれよりも強面で迫力ある関西弁(京都出身)で怒鳴り散らす。大友(たけし)とのやり取りのシーンでは「道具(銃)持ってこい」のセリフにこれまでの役者としてほとんど言った事が無いセリフに、隣にいた西田敏行は「塩見ちゃんが道具持ってこい!といった表情は悦(よろこぶ)になっていたと語る。アウトレイジでは椎名桔平、ビヨンドでは塩見三省が光っていた。
主役級の高橋克典が無言のヒットマン!
北野監督とはテレビ朝日特別ドラマ「点と線 」にて共演した高橋克典。
アウトレイジビヨンドを撮影する事を知ると監督ヘぜひ出たい!と直訴したが、台詞のある配役決まったけど〜と伝えると、高橋は「なんでもやります! 」と答え、花菱組ヒットマン 城が誕生する。
高橋克典氏と言えばテレビドラマ、映画でも主役を演じる人気俳優。そんな高橋克典が演じたヒットマンは終始無言。その佇まいがたまらなくかっこいいヒットマンだった。
本編では無言だったためか、アウトレイジビヨンドのメイキングではナレーションを担当する。
加瀬亮「違う作品の撮影で起きた!アウトレイジ効果」とは?
前作のアウトレイジでは大友組の金庫番だった石原(加瀬亮)バイリンガルでビジネスに強いインテリヤクザを確立した。今作では山王会の若頭に大出世を果たす。
そんな加瀬亮が別の映画の撮影で北海道で行っていた際にどう見ても「暴走族」風な若者が来て
ジュースなど差し入れを加瀬だけにしていた。そしてその若者が加瀬に「タケちゃんの映画(アウトレイジ)に出たんだろう~」と羨望の眼差し(せんぼうのまなざし)で見ていたという。
最強の一般人「張会長」こと金田時男の存在感
アウトレイジビヨンドでは「関東」対「関西」が軸であるがもう一つの勢力として日韓を繋ぐ謎のフィクサー張グループがある。大友は自分の組がほぼ壊滅したため、かって世話になった張会長を頼ることになる。その張会長を演じたのは金田時男氏。俳優が本業ではない。北野監督との関係についてはアウトレイジ最終章のジャパンプレミアにて監督が語った「金田さんの息子さんが社長で仲がいいですが、相談があるって言われて、僕は地位と名誉と金は残したが、映像としての僕は残してないから僕を映画に使ってくれと言われたときにはどうしようと思いました」
このエピソードがきっかけになり映画デビューを果たす。今作ではセリフが少ないものの他の大物俳優と見劣りしない威厳、存在感、本物感があった。
関東VS関西!激化するアウトレイジの世界!!🔫
前作は関東最大の山王会内部や外様との抗争。ビヨンドでは関東と関西の抗争へ。
登場人物について
●主人公:大友( ビートたけし)元大友組組長。
組はほぼ壊滅し、刑務所へ行くも村瀬組の木村に刺され死亡したはずだった・・・
●木村組長・元村瀬組若頭演( 中野英雄)元村瀬組若頭の木村は出所後、敵対していた大友と組み
関西最大の花菱組へ行くことになる。そして・・・
●嶋( 桐谷健太)小野( 新井浩文)・・・木村の子分でバッティングセンターの店員。木村から大友のボディガード的な役割を言われるが大友に邪見される。
山王会
関東の巨大暴力団。
●加藤 稔(三浦友和)山王会二代目会長。前関内会長(北村総一朗)を裏切る形で会長へ。古参組員から疑惑の目で見られる。
●石原 秀人( 加瀬亮)山王会若頭で元大友組の金庫番。英語も話せるビジネスやくざ。そのことを加藤に気に入られ若頭に出世するが・・
●舟木 昌志( 田中哲司)山王会幹部。元関内前会長のボディーガード。攻撃的なやくざで加藤会長の秘密をしている人物。
●富田 (中尾彬)山王会幹部。花菱会若頭の西野一雄と兄弟分で花菱組との抗争の火種をつくる。
●白山 広(名高達男)山王会幹部から三代目山王会会長。加藤会長体制に不満と疑念を持つ
●五味 英二郎( 光石研)山王会幹部。富田・白山の兄弟分と同様に加藤会長体制に不満と疑念を持つ
のちに山王会の若頭になる。
●岡本( 菅田俊)山王会幹部。古参と違い石原に就く。ビジネスも理解する切れ者。
花菱会
関西最大規模を誇る巨大暴力団。
●布施( 神山繁)花菱会会長。先代の山王会関内会長とは兄弟分であるが加藤会長体制には不満もある。頭脳派やくざ。
●西野 一雄( 西田敏行)花菱会若頭。布施会長への絶対的主従関係を思わせる。山王会の乗っ取りを図ろうとする。
●中田 勝久( 塩見三省)花菱会若頭補佐。武闘派ながら緻密な知的な面もある。面識がある木村が頼った人物。
●城( 高橋克典)花菱会組員。ヒットマン集団のリーダー的存在。ターゲットである山王会組員を次々と・・。
警視庁組織犯罪対策部
片岡( 小日向文世)大友の後輩。前作から暴力団を焚きつける。今回も関東・関西のそれぞれの組織に道化師のような振る舞いをする。
繁田( 松重豊)片岡の部下。正義感ある刑事。上司である片岡に不満を持つ。しかし一番の暴力者でもある
張グループ
張 大成(チャン・テソン)金田時男 日本と韓国の両国で影響力のある大物フィクサー。上野の闇市で成功し、その時に上野出身の大友と知り合う。組をなくした大友を気に掛ける。
李( 白竜)張会長の側近。同じく大友のバックアップを行う。
映画『アウトレイジ ビヨンド』特別メイキング映像
アウトレイジ ビヨンドの興行収入は日本で14.5億円、観客動員数は96.6万人です。(ネット調べ)
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投稿を表示アウトレイジビヨンドのわたしの最大の収穫は無言のヒットマン役の高橋さんです!
あまりのカッコよさに痺れました。
北野作品のヤクザ映画は今までと違うカッコよさがあり癖になります
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投稿を表示塩見さんの役の振り幅は半端ないですね!きっと塩見さんのような役者が名役者と呼ばれるんでしょうね!
しかし、北野映画に出演の直訴する方多いですね!それだけ魅力あるんでしょうね。ただの素人の俺も出たいと思うくらいだからなぁ😊
あの関東弁vs関西弁の喧嘩は映画史上に残る名シーンだと俺は思ってます!!
これを超えるヤクザ映画は当分作られないでしょうね!
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