
【映画フロントライン】みんなのレビュー熱が高い【本当の敵】
大泣き!
映画「フロントライン」が観た人のなかでムーブメントを起こしている。
それほどまでに社会性を持ち、今、観るべき、映画として位置づけられる。
コロナ禍が高速で風化されつつある。
コロナ禍を経験した人は必見! つまり全国民必見! と言える。
要するに、映画館で2時間、当時に想いを馳せる時間がとても大切に思える。
僕は本当の敵ってなんだったのか、をずっと考えながら
地続きの物語に涙した。
あの時、人により不安の度合いは違えど、世界はどこへ行くのだろう、と
誰もが思った。(それ、今も必要な思考なのだけれど)
派手なシーンのないものをここまで映画的に仕上げたのがすごい。
窪塚洋介さんの、落ち着いた中に信念を宿す演技が素晴らしい。
森七菜(もりなな)さんも大活躍で英語を喋りまくる。
池松壮亮(いけまつそうすけ)さんのあの、シン仮面ライダーの時の、
抑揚を抑えた演技に魂が籠る。
小栗旬さんと、松坂桃李さん(頑張れVIVANT!)
の演じる役の中に築かれていく信頼関係。
メディアのあり方の一端に全国民がいた事実。
僕たちも当事者だった、あの5年前。
あの時の、過ちをもう忘れてしまったのか。
敵を絞り切れなかったことに、遠因があるように思える。
ダイヤモンド・プリンセス号といえば、コロナ患者を乗せて停泊していた
事実のみが記憶にあるが、
その中にいて、現場で素晴らしい仕事をし続けた人たち、
それに心を打たれていた乗客たち、
「どうして、テレビは本当のことを言わないのだろう」の
アンサーは今、この瞬間に突き付けられている。
なお、YouTuberだって本当のことは言ってない。
僕はたまたま衝動的に観たので、(時間がちょうど合った)
滝藤賢一さんが超サプライズだった!
森七菜さんもサプライズでした。
現場で(それは社会の末端までを意味する)
働く人の仕事の輝き。
それへのリスペクトと想像力を持つことが
馬鹿げたニュースに騒ぐことを止めるだろう。
と、いうことでミーハーな映画ではないのだけれど
ミーハーに話題になって欲しい。
いたいた! あの人!!
となるだろう。
さぁ、ここからネタバレを含みます!
そのあの人というのが
クルーズ船の中を見て
暴露動画を上げた医師なのだけれど、
あーーー、いたなーそんな人、というのが私の印象。
これはどこまでニュースを追っていたかに不安は比例するだろう。
医師の言っていることは概ね正しい、
クルーズ船の対応への批判。
だが、大元を辿ると、そもそも、専門的な集団が、怖くて仕事を蹴ったことに起因しているのが
映画では描かれる。
民間のDMATT【Disaster Medical Assistance Team(災害派遣医療チーム)】
が奮闘する姿。
人道を最優先する仕事ぶりに心を打たれるが、
暴露動画が出た時に、さっきまで感動させられていたのは、、、間違いだったのか?
と観客に突き付ける。
だがそれは、一部だけを切り取って騒ぎ、
医療行為を妨害し、携わるスタッフの家族にまで批判と差別が及ぶ。
これこそ、今と同じ。
動画を取り下げれば掌を返すように批判は、暴露した医師へ向く。
現場ではそんなものに対応してる余裕も、
幼稚さもない。
『あんたたちは、どこかでおもしろがってるんじゃないか?』
と小栗旬さん演じる隊員はメディアに言い放つ。
メディアは
『そりゃあ、みんな頑張ってるかもしれないが、
みんなそれなりに頑張ってます。そんなニュース誰が見る?』
という本質を漏らす。
課題はさらに突き付けられる。
フィリピンの方が3名感染し、受け入れるところを探してます。
外国人か、難しいだろうな・・・・。
人道とはなんだろう?
嫌なもの、面倒なものを押し付けて、
今更、自分たちが選んだ政治家が悪い、と僕たちはいう。
現場で頑張る者たちは、上が現場の理解を知ってくれていれば、もっと頑張れる、
敵は「無知」なのだ。
その「無知は何かを知って正義に変質した時に、それを忘れる」
今、この瞬間の誹謗中傷を私は考えていた。
芸能スキャンダルも全て、そう。
風評被害を恐れるくらいなら医療なんてやめちまえ、
これは根幹の問題だ! と途中吠えるシーンがあり、行き過ぎだ、とたしなめられる。
僕は、「あの人が出るならテレビ見たくない」と言ってる人と無理やり結び付けた。
テレビというものを「バカを育てる箱」にしてくれるな。
コロナに感染するのは怖い、
しかしそれよりも、家族がばい菌のように差別されることが一番怖い、と
心を震わせる池松壮亮さんの台詞が刺さる。
少年が病気や死の恐怖よりも、兄弟の傍にいることを望むように、
人道は合理性とは相いれないかもしれない。
汚い部分を切り取るのが悪いように、
綺麗な部分を切り取れば、
やっぱり都合の悪いこともある。
コロナの時は誰もわからなかった。それは今も同じ。
医療現場では面会謝絶、隔離、家族との別れ、無数の無念があっただろう。
クルーズ船のスタッフの様に、サービス提供者が、葛藤に苦しむ姿を
私自身も経験した。
あの時の感覚をフル稼働して
フロントラインは多くのものを語り掛ける映画です
と、いうことでオススメです!
#映画好きと繋がりたい #Discoverus
ダメ沢直樹 でした!
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