【ネタバレなし】100万回言えばよかった
人が生まれたら必ず訪れるものは「死」です。
「死は理不尽。だけどある意味“平等”。」という言葉がこのドラマの6話に出てきますが、正に誰にでも訪れるもの。
でも生きている時はその事実に蓋をして見ないようにしているところがあると思います。
誰しも生きていれば身近な誰かの死に直面する。
その時、「もっとこうしておけばよかった」「もっと話しておけばよかった」と少なからず後悔の気持ちが湧いてくる人も多いのでは…?
「100万回言えばよかった」
は“ファンタジーラブストーリー”と銘打って始まったのですが、いきなりメインキャストが死んで幽霊となって何やら不穏な空気とちょっと笑えるような始まり方をしました。
めちゃめちゃ謎を含んで、何やら事件を含んで。。。
ラブストーリーを忘れるほどに、かなりサスペンスです!
物語は“放送開始の日にちと同じ日”から始まります。
その後もずっとドラマの放送の日にちとほぼ同じような時間の経過をしていくので、ファンタジーでありながらその進み方ががどこかリアルな感覚を脳に残していきます。
“大切な人を失う立場”の美容師。
“死んでしまう立場”の幽霊。
“大切な人を失った人の傍にいる立場”の霊媒師。。。ではなく刑事。笑
このそれぞれの立場に立たされた人がメインキャストです。
ドラマを観ていたら、
「自分が失う立場だったらどうだろう?」
「自分が死んでしまったら周りはどうだろう?」
「もし、あの人が大切な人を失ってしまったら自分はどうするだろう?」
とそれぞれの立場にたった時のことを想像できる、普段蓋をしている想像の蓋を開けて覗くこともしてしまうドラマ。
コロナ禍になり、いつでも会える、またねって次がある、という当たり前のことが当たり前でなくなり、年齢に関係なく、もしかしたらすぐ別れがくるかもしれない今の時代だからこそ、このドラマを観て何を感じるか、どう考えるか。
また佐藤健の甘々ベタベタラブストーリーなんでしょ。
いきなり幽霊とかあり得なさすぎ!とか思ってません?
チッチッチ。
そんな単純なお話に佐藤健が出るわけありません。笑
決して重いだけでなく、ちょっと笑える、可愛い、応援したくなるキャラクターたちと、事件に巻き込まれたメインキャストたちが事件を解決していくサスペンス要素も満載で、脇を固めるキャラクター達もかなりの曲者の荒川良々さんや神野三鈴さんが1時間の中で「怖い!怖い!」という所と
お笑いタレントインパルスの板倉俊之さんや平岩紙さんの「楽しい!」という所のふり幅がすごくていつも1時間があっという間に過ぎて「え?もう今週終わり?」となる。
やはり何よりメインキャストの井上真央さん、佐藤健さん、松山ケンイチさんの素晴らしい演技で心は持って行かれまくり!
真央ちゃんの鬼気迫る迫真の演技、イケメンなのに口笛を吹く時は残念な顔になる健さん。
そして何より緊張感ある場面にちょっと「クスッ」と笑いを嚙ませてくる松ケンさん。
有り得ない設定より3人を応援したくなる、3人で力を合わせて事件を解決していく姿、それぞれがそれぞれを思い合う姿が愛おしくて可愛くて楽しくて、ずっと永遠に続いて観ていたくなる!
そんなドラマでした。
あ、勿論キュンキュンシーンもちゃんと入ってますよ。
そして、佐藤健さん演じる幽霊になった直木が何故、誰に殺されたのかを解決するサスペンス要素。
完全オリジナル脚本のために、全く先の読めない展開にネットでは数々の考察が飛び交い、放送ごとにその考察が打ち砕かれる結果に沸きました。
あちこちに伏線が張り巡らされて、どんどん回収され、ラストに「あー!」となる回収。
そして、我が愛しき、佐藤健さんは「え?まさか過去に殺された事ある?」「過去に自分の死体見たことある?」「過去に幽霊になったことある?」という表情の演技!
ゾクゾクしますよーーー!
真央ちゃんは愛おしく、松ケンさんまでも超ーーー愛おしく!!!
そしてラストはじっくり人間の生と死について、生き方、別れ方について考えさせられる、BGMとなってるマカロニえんぴつの主題歌「リンジュー・ラヴ」の歌詞と内容がリンクして慄えます。
是非、一度じっくり観てみてください!!!
只今、Blu-ray BOX、DVD BOXも発売予定ですので是非!