Dolby Cinema体験記 2023年に観た映画(14)「THE FIRST SLAM DUNK」②
「THE FIRST SLAM DUNK」2度目の観賞にあたり、拘ったのは音質。J-WAVEの番組にバスケ関係者が出演していた際に「是非音の良い劇場で観賞して下さい」とリスナーに訴えていて、激しく同意。
最近目にするようになった「Dolby Cinema」対応と書かれた上映方式。ドルビー自体はカセットテープ世代の我々にとっては昔から馴染みのあるノイズリダクション方式でありますが、全然別物らしい。「Dolby Atmos」なんてのもあって違いが良く判らないので調べたところ、以下のようなスペックでした。
えっ、音だけじゃなく映像もIMAX超えなの?という事で、百聞は一見に如かず、神奈川唯一の上映館にて観賞。
先ずスクリーンサイズの大きさにビックリ。IMAX程じゃないにしろ、通常の劇場としては十分大きな部類で、私のようにIMAXだと最後列以外座る気がしない観客としてはこのくらいが丁度良かった。
IMAX同様、上映開始前に「こんなに素晴らしいシステムなんです」とアピール映像が流れますが、映像のコントラストの違いはIMAX以上に説得力がある。
本編を観た感想としては、スクリーンサイズ、映像、音響のいずれに関しても文句の付けようもなく(こちらの劇場に関して言えば、他の劇場同様に座席の手すりは独立させて欲しかった)、このシアターが謳っている没入感へのこだわりは観客として十分体感できた。映像については、長年暗さが課題の3D映画において最大限の効果を発揮するのではと今から期待しています。
最上位の観賞環境で再見した本作。全てが造り物のアニメーションにおいて、入念に用意された音の数々がリアルに再現されるのは、それだけで心地良い。オープニング・テーマにも痺れますが、エンディング兼挿入歌の「第ゼロ感」(10-FEET)が本当にイカしてる。山王戦の終盤、再びダブルチームで行く手を阻まれた宮城リョータが渾身のドリブルで相手を抜き去る瞬間と呼応して鳴り響くギターのリフとドラムのビートに、再び目頭が熱くなった。
私は原作しか知らないので、声優がどうとかいった問題には一切直面しなかった。井上雄彦の世界を動かす上での手段として取り入れたモーションキャプチャーが、原作と日本アニメとしてのダイナミズムを損なうことなくこれだけの成果を上げている事には驚きすら感じます。没入しました。もう一回観たいな。
本作のラストを踏まえると、赤木キャプテン引退後の新生湘北は、新キャプテンが覚醒した年であったに違いない。きっと、あの男の復活と共に・・・
"THE FIRST SLUM DUNK"。タイトルだけ見ると"5TH"まで製作可能ですが、これにて打ち止めでしょうね。私的には最高のスピンオフ・アニメでした。
日付:2023/4/9
タイトル:THE FIRST SLAM DUNK
監督・脚本:井上雄彦
劇場名:T・ジョイ横浜 シアター4 ※Dolby Cinema
パンフレット:あり(¥1,100)
評価:8
※1回目の観賞記はこちら。