2024年に観た映画(32) 「キングダム 大将軍の帰還」
劇場映画がシリーズ物と化して1話完結じゃなくなった最初の作品は「スターウォーズ/帝国の逆襲」あたりじゃないでしょうか。今では「それが何か問題でも?」と言わんばかりに話の途中でエンドロールが流れ始める作品が幾らでもあって、個人的にはちょっと眉を顰めてしまいます。
そんな感じで終わった前作の続きとして原作14~16巻を実写化し、第4作目にして最終章と銘打たれた本作。“武神”龐煖と王騎将軍との激突をはじめ、72巻まで発売中の原作の中でも非常に重要かつ心ザワつかせるエピソードが描かれている。4作目にして主人公信の影が最も薄いのは仕方のないところ。
人並外れた体躯の持ち主として描かれる将軍クラスと、彼等に蹴散らされる一兵卒の描写に進歩の跡が見られつつ、戦場シーンでの人馬の数不足も感じつつ、冷めた目で本作を楽しんでいる自分がいます。
結局のところ、人気漫画の劇場版に対する評価は「原作のキャラクターとストーリーをどれだけ上手に(実写版として)再現出来るか」に尽きてしまうような。「キングダム」という作品のスケールの大きさを矮小化することなく、アニメ化と比べて格段に難易度が上がる実写化をやってのけた佐藤監督の集大成的な作品となったのは間違いない。
キングダム(2019年)
キングダムⅡ 遥かなる大地へ(2022年)
キングダム 運命の炎(2023年)
こうやって公開時期を振り返ると、やはりコロナの影響は大きかったと感じます。
今後の主要な登場人物に配した大物俳優達が存在感を発揮しないままですが、実写版で原作を追い続ける大変さにも初めて直面した作品となってしまった気がします。
№32
日付:2024/8/3
タイトル:キングダム 大将軍の帰還
監督:佐藤信介
劇場名:シネプレックス平塚 screen1
パンフレット:あり(¥990)
評価:5.5
<CONTENTS>
・イントロダクション
・キャラクター
・人物相関図
・ストーリー
・キャスト・インタビュー 山﨑賢人
・キャスト・コメント
・その他キャスト・プロフィール
・王毅と龐煖の因縁とは
・場陽の戦いにおける李牧の戦略
・監督インタビュー
・原泰久(原作者)インタビュー
・黒岩勉(脚本)インタビュー
・やまだ豊(音楽)インタビュー
・松橋真三(プロデューサー)インタビュー
・対談 小坂一順(VFXスーパーバイザー)×白石哲也(Compositingスーパーバイザー)×木川裕太(CGスーパーバイザー)
・下村勇二(アクション監督)インタビュー
・テーマソング
・クレジット