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看護師おしず
2023/03/31 12:05

看護師が語る、ロストケアの見どころ!

どうも〜( ´O` )

映画•カフェ巡り好きナースのおしずです⸜❤︎⸝

 

 

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本日は3/24に公開となった「ロストケア」のレビューを見どころとともにご紹介していきます。

 

 

今まで介護に関して色んなケースを見聞きしてきましたが、ワンシーンワンシーンがすごくリアルで一言では語りきれないくらいの重みのある映画でした。

 

 

42人もの高齢者を殺害した介護士斯波。

 

彼は、この殺害を「救った」と言います。

それはどんな意味を成しているのか?

 

ここがこの映画のポイントとなります。

 

彼自身の介護の体験が、このロストケア事件に影響を及ぼしています。

 

誰よりも優しくて、思いやりがあって、一生懸命で。。。

彼の日記の内容や字を見れば、彼の真面目さや人柄、人となりが見られます。

介護をしている父はどんどん認知症が進み目が離せなくなり、バイトにも行けなくなる。

その結果収入がなくなり、生活が困窮していきます。

なのに…生活保護の申請も受理されず。

社会から見放され、どうしようもない状況になります。

 

彼はその状況を「穴」と言います。

 

「穴」の実情は、世間からは目を向けられません。

 

斯波は、父の実情から目を背けずに、父にできる限りの愛情を注ぎ、最後まで一生懸命介護したじゃない。

父の殺してほしいと言う願いを叶えてあげたじゃない。

父子の間にちゃんと「愛」があったじゃない。

と、彼の思いを汲むと、彼の行為を全て否定するのは何か間違っていると思ってしまいます。

 

介護って生活が困窮したり、精神や病むほどのケースもあります。

他人事ではありません。

いつ自分が介護する側、介護される側になるか分かりません。

 

私は、仕事で認知症の方と一緒にいると、たった勤務の時間内の限られた時間の中だけなのにものすごく気を遣いますし、ものすごく疲れます。

 

ずっとナースコールが聞こえたり、ずっと呼ばれたり、事故が起きないように予期できない行動を予測する、会話の辻褄が合わない、指示が通らない、食事もお一人でできない、排泄も介助を要する、どこに行ったのか分からなくなる、奇声を発する、悪態をつかれる…流石にこちらも精神的に病みます。

 

想像してみてください。

このような状況が生活の一部で、いつまで続くのか分からない状況に置かれたらどうでしょう?

 

介護疲れや施設での事件を見聞きすると、すごくすごく心が痛みますが、介護側の気持ちが分からなくもないので、どこか共感してしまうのもまた正直なところです。

 

 

 

以下は、厚生労働省のホームページに載っているデータです。

 

同居の主な介護者について、日常生活での悩みやストレスの有無をみると、「ある」60.8%、「ない」22.7%となっている。

性別にみると、「ある」は男54.2%、女63.7%で女が高くなっている。

 

悩みやストレスの原因をみると、男女ともに「家族の病気や介護」が68.7%、74.5%と高くなっている。

 

平成24年と少し前のデータとなっていますが、高齢者が増加している現在でしたら、またデータが変わっていると思われます。

 

また、こちらの記事もとても参考になりました。

 

 

ちなみに、認知症の方はいつも認知の世界で生きているわけではなく、時に正常な感覚に戻ると学生の頃に学びました。

だからこそ「人に迷惑をかけているのではないか」「自分は呆けてしまった」「自分で自分のことが分からなくなった」と懸念したり、不安になったりするそうです。

 

父のベッドでの「殺してほしい」と言うシーンでハッと思い出しました。

 

介護される一人一人の方々を、一人の人として、ちゃんと向き合っていこうと心に硬く誓ったシーンでもあります。

 

 

そのため、大友検事の「命を諦めた」と言う言葉は、どうもしっくりきません。

 

諦めたわけではなく、斯波にとってそうせざるを得なかった、と言う方が正しいのではないのでしょうか?

 

だからと言って、人の家族にまで手を出すと言うのは、また話が違うとも思います。

 

その家族にはその家族の歴史や絆があり、ここ最近の出来事を切り取っただけで殺害して、「楽にさせよう」「救ってあげよう」なんて一方的すぎる。

 

その殺害に、被害者や被害者家族の意思はどこにあるのでしょう?

 

時に斯波、時に大友検事に共感しながら、多角的に色んな考えが頭を巡りました。

本当に濃い2時間だった…。

そして余韻もすごかった…。

 

介護とは、決して他人事ではなく、いつ自分事となってもおかしくない。

多くの方に観て、感じてもらいたい作品です。

 

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3 件の返信 (新着順)
はじめ バッジ画像
2023/04/04 13:58

コラムの書き方、すごく上手い・・・
気になるところが抑えられていて、投げかけの部分や重要なところが黄色ラインで
すごく観たくなりました。。。👏

看護師おしず
2023/03/31 16:49

コメントありがとうございます。
これは氷山の一角であり、水面下では苦しんでいる方が多くいるでしょうね。
介護予防や疾病予防の観点は、医療業界ではずっと言われてきておりますが、一般市民の視点ではまだまだ浸透していないですね。
色んな問題提起をしてくれる作品でしたので、すたみなさんのレビューも気になります!
是非是非ご覧になってください!

すた☆みな バッジ画像
2023/03/31 14:44

介護保険制度や生活保護もそうですが「制度を受ける状態(要件)にならないと」対象外になります。要件を満たさなくても個々の状況に応じた制度運営をしてほしいと思います。そうならないための介護予防や未病に関してはまだまだ未整備のような気もします。この作品とても気になっていましたのでとても参考になります!