タロと猿
猿の惑星最新作。完全新作とのことで、予告編と事前に買ったパンフレット(写真をパラパラっと見た程度)のインプットのみで挑んだタロ。果たして感想は如何に☝🏻
まずオープニングの20分。これはよかった。
黒スクリーンに猿の惑星ならではのフォントで過去の出来事がわかりやすく語られ、ゆっくりと読む時間も与えてくれる。大作がはじまるぞ!というワクワク感がすごい。
冒頭は主役となる3人のキャラ紹介を兼ねたアドベンチャーが始まる。猿はフルCGで森の中はおそらくリアルとCGのミックス。定かでは無いがフィルム撮影か(エンドクレジットにデイリーという文字もあったので)デジタルカメラにビンテージレンズを使用しての撮影かと。いい感じに少し柔らかさと古さがでている。映像はシャープながらもフレームの端をみるとディストーションが見受けられ、画面の中心へと目を持っていかれる(レンズはあくまでも想定。後処理の可能性もある。)
ビジュアル的にも爽快感があり、観ていて気持ちのいい映像ではあったが 英語を話す女の子のお猿さん...
この瞬間から、大きくタロは違和感を感じ始める。やはり猿の口は人間とは異なりあまりに自然なアメリカ英語を話すためいくらCGで口の動きをリアルにしたとしても声と見た目のギャップになかなか慣れない自分がいた。歯はハリウッドスター並みに白く、舌も妙な動きをする。CGのテイストとして捉えるべきなのか・・・少し頭を傾げながらもあたかもそこにいる猿たちの技術には毎回感心する。
ここまでは見た目の話。
肝心のストーリーについてはだいぶジェネリックなものに仕上がっている。完全リブートということで、まったくの新規層にもわかるように作られている。猿の惑星のコアである猿は猿を殺さない、仲間意識などについてのメッセージ性は込められているものの、ゴジラ-1.0でも感じた「セリフでの表現がほとんど」。これでは感情移入ができない。無言の方がここは伝わる・・・そんなシーンが目立った。鳥肌や胸が痛くなるほどの苦痛を感じさせてくれるのが猿の惑星である。
また、人間のヒロイン "メイ" の演技力に不満を少し感じた。詳しくは分からないがおそらくニューカマーで、彼女にとって初のビッグタイトルなのでは。言葉が悪いが素人感丸出しのうえ、彼女の衣装デザインや汚れメイクなどもひどかった。ただ、超有名どころを使わなかったのは褒めたい。今後の成長は楽しみ。レッドカーペットなどの映像を追って見たらすごい気さくな女優さんで好感度は爆上がり。
終盤にかけ(ネタバレ回避のため多くは語らないが)とあるミッションを人間+猿達で達成するのだがここはもう少し危機感を感じさせて欲しかった。典型的なアクションの方程式にハマったようなアクション映画に仕上がりになっていた。
なかなか厳しく書いてしまったが、もちろんいいところもある。主人公のノアと鷹が意思疎通をとれた瞬間や、最後の声を合わせるアイデアは心にグッときた。
続編ありきで作っているのは分かるが、本作ではもっともっと観客と主要キャラの絆作りをする作品にしてほしかった。監督はタロが大好きな、「メイズランナー」の監督。彼のポテンシャルはこんなもんじゃない、次回作に超期待したい!
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投稿を表示メイズランナーの監督なんですね!最近の作品は俳優が製作総指揮に入ったりするパターンもあったり、ジャンルの違う作品に携わったりするので様々ですね~✨
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