根岸吉太郎監督の16年ぶりの新作『ゆきてかへらぬ』、
大正時代〜戦前の昭和の時代の空気感と中原中也の世界観をたっぷり見せた三角ドロドロクレイジーラブ！
広瀬すずの狂いっぷりが見事だし、
特に後半の展開に根岸吉太郎監督をビシッと見せられたね。

それにしても自分、
・主人公や周辺の人物が狂ってるor狂う
・春夏秋冬の表現や雨や雪のシーンがある
・ダンスシーンがある
・メインキャストがやたらとタバコを吸う
・小道具の使い方が上手い
・撮影がいい
・照明がいい
・ヘアスタイルやメイク、ファッションもいい
などなど、こういう映画が好きなことを再確認。
加えてどことなくトリフォーの『突然炎のごとく』やゴダールの『はなればなれに』のテイストもあったり、
とにかく久しぶりの根岸吉太郎監督作品は凄かった。

何よりも、そんな根岸吉太郎監督を復活させた製作の頭は誰かな、って思ったらキノフィルムズ、いや木下グループのトップの木下直哉代表取締役社長兼グループCEO。興行的にも成功するといいね。

しかしながら、そんな根岸吉太郎監督の過去作品がU-NEXTに一本もないのは悲しい。こういう時こそGEOやTSUTAYAの出番かな。