おススメしたい“音楽映画” PART Ⅱ
おススメしたい「音楽映画」を以下の3つのカテゴリに分類しました。
①音楽/ミュージシャンが主役の作品
②音楽が印象的な作品
③音楽と映画が融合した作品
その②、「(劇中の)音楽が印象的な作品」を振り返ってみました。当然の事ながら古今東西幾らでも出てきちゃいます。私にとってFavoriteな作品2本と、ちょっとイカした80年代のブリティッシュ・ロック満載の佳作を1本、おススメしちゃいます。
①小さな恋のメロディ(1971年)
公開が1971年6月26日なので、当時の私は小学4年生。映画の大ヒットを受けて両親が私にこの映画を観賞させようと思ったらしく、映画館まで連れて行かれて一人で観ました(両親はその間買い物)。
当時9歳か10歳の私にとって、メロディは恋するに相応しいお相手で、ダニエルとの恋の行方は眩しく切なく、トロッコで線路の彼方に消えていった二人の行く末に胸を締め付けられる思いを抱きました。
斯くしてこの作品は、私にとって生涯を通じてのフェイバリット・ムービーとなりました。ビージーズの"Melody Fair"とCSN&Yの"Teach Your Children"はエバーグリーンな忘れ得ぬ名曲にもなりました。
そして同時に、映画という表現手段に恋する事にもなったのです。
この作品を公開当時に観賞させてくれた両親に、感謝です。
残念ながら初回盤ではない(初回盤はジャケットにCSN&Yの名がない)
映画のクライマックスと連動する、「先生を追かけろ」~「ティーチ・ユア・チルドレン」のくだりがたまりません♪
ビージーズが後年ディスコ・ミュージックでブレイクした時は、ちょっと複雑な心境でした。
②プリティ・ウーマン(2013年)
公開当時大ヒットした作品ですが、シンデレラ・ストーリーの主人公が"娼婦"だというのが先ず私のロマンチック・ムービーにおける倫理観に引っ掛かりました。おまけにジュリア・ロバーツはやたら背が高くて口も大きくて笑い方が豪快でと、およそ理想とするお姫様像から程遠くて敬遠してしまった。
公開終盤には「ゴースト/ニューヨークの幻」との2本立てにもなって、この時はさすがにお得感あったけれど、結局観に行きませんでした。
そんな本作をしばらくしてからWOWOWで観て、劇場へ足を運ばなかった事を後悔しました。
ファンド会社を経営する金持ち男をリチャード・ギアが嫌味なく好演。CERRUTI 1881をビシッと着こなした彼のやることなす事が皆バブリーな男のロマンに溢れている。日を追うごとに磨かれてゆくジュリア・ロバーツ演じるヴィヴィアンの無垢なダイヤの原石ぶりも微笑ましい。そんな二人が彼女を見下す連中の鼻を明かす痛快さ。上客の予期せぬ連れの扱いに困るビバリー・ウイルシャー・ホテルのスタッフ達の“もてなし”も、ロマンチックなお伽話を盛り上げてくれる。
私のお気に入りは、ローレン・ウッドの"Fallen"をバックに、専用ジェットでオペラ劇場へと向かうシーン。この作品の重要な小道具を介して、ヴィヴィアンの美しさとエドワードのセレブなエスコート度合いが素敵な調べと共に頂点に達する瞬間です。
根底にあるオトコの視点=下世話なサクセス・ストーリーにゲイリー・マーシャル監督が掛けた魔法。バブリーな玉の輿ストーリーと、貴賤を超えたラブ・ロマンスとを見事に融合してみせた。
新・午前十時の映画祭(2013年)でようやく劇場での観賞が叶い、20年振りに観ても楽しめました。小気味良い、この素敵なロマンチック・コメディが私は大好きです。
「ディレクターズカット」!こんなのあったんだ、知らんかった・・・5分長い
③シング・ストリート 未来へのうた(2016年)
1985年のアイルランドは首都ダブリンが舞台。
あまり馴染みのない国ですが、90年代以降急速に成長を遂げているらしい。ただし本作はそれ以前の大不況に喘ぐ時代のお話。父親が失業しお坊ちゃま学校から荒れる公立へ転校を余儀なくされた14歳の少年が絶望的な状況から恋と音楽の力で未来を切り開く、男の子の成長の物語。
兄貴や姉貴がいるクラスメイトが羨ましかったのを思い出しました。彼らは皆流行りの音楽やファッションに詳しくて、どこかませた雰囲気を漂わせていたものでした。
ロック好きの兄貴の影響をまともに受けるコナー少年が学友たちを引き連れて始めるバンド活動。コナーの兄貴と同世代の私にとって80年代のUKチャートは懐かしさMAXですが、それ以上にSING STREETのオリジナル曲が心に響く。学校の理不尽な指導や家庭不和や恋心といった身の回りの出来事から生まれ出る彼らの音楽。ジョン・カーニー監督がゲイリー・クラークと共に提供するスコアが瑞々しくてキュンキュン胸に迫る。
兄がコナーに諭す「Rock N Roll Is A Risk」という台詞を「ロックンロールには覚悟がいる」と訳したのは石田泰子さん。いい訳だなぁ。
そのラストは70年代にトロッコに乗って駆けて行ったダニエルとメロディを彷彿とさせられました。彼らの未来に幸あれ。
センスの塊のようなアップテンポな演出と心に響くサウンド・トラックの数々。ジョン・カーニー監督初体験でしたが、いや参った&これまでの作品を観逃している事を後悔。この年のベストムービーとなりました。サントラもiTunesで購入しちゃいました。
このカテゴリだと、まだまだ幾らでも思い付きますよね。今日はこのくらいにしといたろかw。
PARTⅢに続く・・・
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投稿を表示カテゴリ化は重要ですね。”映画音楽”はちょっと迷うところです。
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