息子ヴァンサン・カッセルに越された、イケメン俳優ジャン=ピエール・カッセル!
◆ジャン・ルノワール監督「捕えられた伍長」とジャン=ピエール・カッセル
昨年のジャン・ルノワール監督の生誕130年を記念した上演会で、「コルドリエ博士の遺言」と 「捕えられた伍長」の2作を鑑賞することができた。「捕えられた伍長」の主演は、ヴァンサン・カッセルの父のジャン=ピエール・カッセルが主演しており、なかなかイケメンで、爽やかな印象があった。
◆ジャン=ピエール・カッセルとは?その代表作
1960年代前半に女優のカトリーヌ・ドヌーヴの姉のフランソワーズ・ドルレアックと婚約していた様だが、姉は交通事故で若い時に亡くなってしまった。(もし生きていたら、ヴァンサン・カッセルはこの世にはいなかったのか??)
60年代には「パリは燃えているか」(1966)、「影の軍隊」(1969)等にも出演しているが、他の俳優に較べて、あまり目立ってはいないが、改めて氏に特化して鑑賞してみた。
◆◆捕えられた伍長(Le Caporal épinglé)(1962)
1940年6月。フランスはドイツ軍に敗れ、兵士たちは収容所に囚われていた。そこで5人の兵士たちが5回の脱走計画を企てるが、5度とも失敗に終わってしまうというコミカルな映画。
共演のクロード・ブラッスールもなかなかいい味を出している俳優さん。この人は、「天井桟敷の人々」等でやりての俳優役を演じるピエール・ブラッスールの息子にあたる。父は結構、個性的で素敵な印象の俳優。
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[参考]ピエール・ブラッスール
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◆◆「影の軍隊(L' Armee des Ombres)」(1969)
ナチス・ドイツに反抗したフランスのレジスタンスを描いた作品である。ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品らしく、玄人好みな作品。
主演のフィリップ・ジェルビエ役のリノ・ヴァンチュラがグループのリーダー格で存在的にも目立っているが、仲間のリックス・ルペルクはマルセイユのバーで旧友でプレイボーイのジャン=フランソワ・ジャルディ(ピエール・カッセル)と再会し彼をレジスタンスへ誘う。ゲシュタポに拘束されたリックス・ルペルクに、匿名の手紙を書きわざと収容所に入れられ作戦を伝えようとする。
レジスタンスの(真の)リーダーで、哲学者で美食家の兄リュック・ジャルディを演じるポール・ムーリスや、女闘志マチルド役のシモーヌ・シニョレ等の出演者がなかなか粒ぞろいで素晴らしい。床屋役でセルジュ・レジアーニや、マルセイユの彼女役でナタリー・ドロン等も少し出演する。
★ 最初鑑賞した時は、あまり理解できていなかったが、なかなか名作であると思った。ジャン=ピエール・カッセルも良い印象を与えている。
◆まとめ
ビジュアルの面で、甘さや爽やかさは、父のジャン=ピエール・カッセルの方が上だが、俳優としての力量の点では、ヴァンサン・カッセルは完全に父親を超えた活躍をしている。
「憎しみ」(1995)に始まり、実在する犯人役の「ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男」(2009)等の出演は、体当たりの俳優精神がすごい。
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投稿を表示ヴァンサン・カッセルのお父さんの存在を初めて知りました
確かに似ていますが、息子は演技も個性も強烈ですね!子が親を超える、というのは、素晴らしいことと思います✨