チーム 名画座
2024/11/20 19:27
昭和・平成シネマ画報 「卒業」「シャイニング」
『卒業』(1967)
優秀な成績で大学を出たけれど、これからどう生きて行くかを見い出せない青年を、若き日のダスティン・ホフマンが演じています。60年代アメリカの若者たちの心に宿る暗い影を代弁するかのように、サイモン&ガーファンクルの名曲が、静かなる騒めきを呼び起こします。人生に意義を持てなかった日常から飛び出した青年。ラスト、教会から花嫁を強奪するシーンの一瞬の歓喜と、その後に見せる2人の戸惑いの表情は、アメリカ社会が踏み込んでしまった不安な時代の幕開けを暗示しているかのようです。
『シャイニング』(1980)
鬼才・キューブリックが放ったモダン・ホラーの傑作。
いつもながらの、心にまとわりつくようなジャック・ニコルソンの演技と、妻役のシェリー・デゥバルの怪演も大きな魅力です。キューブリック特有の難解さで、私たちを迷い道クネクネとばかりに引きずり込むのですが、それもまた愉しき2時間でもありました。
迷宮の館で繰り広げられた血塗られた遊戯。「もういいかい?MURDERだよ。」
コメントする