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最速レビュー

村松健太郎
2025/01/14 08:48

早くも年間ベスト級『敵』

昨秋の東京国際映画祭で東京グランプリ・最優秀監督賞・最優秀男優賞の三冠に輝き、アジア全域版アカデミー賞「アジア・フィルム・アワード」で、日本映画としては最多の6部門がノミネートされた話題作。

吉田大八監督作品でいながらちょっとノーマークだったのが今となって誤りだったと思わざる得ない作品。筒井康隆原作ということで不条理SFな展開が出てくるのだろうとは思いましたが、ここまで凄いことになるとはいい意味で裏切られました。

今も、とても気持ちの良い鑑賞後感覚が残っています。

映画の前半と後半で全く違う意味合いを持っていて後半を知った上で前半から見直すと別世界が拡がっていることに気が付きます。2度3度と繰り返して見ることをお薦めする映画です。主演の長塚京三はもうこの人しかいないだろうというキャスティングですね。