
SF風、ピュアラブストーリー
坂元脚本➕塚原あゆ子監督作品

監督:塚原あゆ子
脚本:阪本裕ニ
時間:124分
SFラブストーリー
実は結構使い古されたというか、今じゃあるあるの設定なんですけど、とにかくよく出来た脚本。坂元脚本さすがのキラーフレーズ満載。2023年のドラマ「ブラッシュアップライフ」みたいにSF設定だけど、妙に日常な展開だから違和感がない。そんなタイプの作品でした。
実は離婚してた?
チュン、で終わる人生なんて、ほんとあっという間。たかがそんなもんと思うか、されど人生!やったるわい、となるか。
カンナ(松たか子)と駆(松村北斗)の夫婦関係は冷え切っていた。もう離婚届もあとは出すだけ。なのに、線路に落ちちゃったベビーカーを救って駆は轢かれて死んだ。

そりゃもう冷めてる関係だったし、なんなら離婚するつもりだったから、別にいいんだけど。だけどさ。な気持ちが残ってるカンナ。複雑である。その人となりや、心の模様や頭の中とでもいいますか、部屋の様子ってその人の状態を表す。もう最初の部屋なんて殺伐としていて、どんだけ荒んでいたの?といった部屋。しかも3年も待ったお取り寄せの餃子焦がしちゃって、職場に呼び出されたら「あー、餃子焼く前に戻りたい!」って車を走らせちゃうよね。
でもトンネルを抜けると、そこは15年前。

しかもその場所は、カンナが駆と初めて出会った場所だった。
もしかして、ワンチャン変えられる?
ここからはコロッケ作戦やら本屋作戦など、様々な手を使って頑張る元嫁。しかも、若い頃の駆は29歳で髪も肌もツヤツヤしてやっぱり素敵で、何回かデートを普通に楽しんだり。
この辺があざといんだけど、凄く良い。可愛い松たか子全開。

『ドキドキさせないで下さい』のおかわりは、気持ちわかるだけに笑える。けれど、結婚15年目のキスは出来ない。ごめん、旦那(どこで謝ってんだよ)この作品が素敵で切なくてリアルなのは、過去で未来を変える作戦中、付き合ってから最後の時まで何があったのかが、絶妙にポイントを突いてる所だろう。好みが違う2人が共に暮らす事に生存の意味がある。違う事はあれど、変わらず同じ事もある。

結局は駆の靴下をいつも履いちゃうカンナにジーンとするし、そこに気付いてる駆も好き。こーゆー旦那好き。
坂元節炸裂
人はいつか死ぬ。平等に起きる事だ。変わらない毎日をただ長く生きる事よりも、最善の選択をして潔く人生を全うする方がいい。誰もが行き着く答えを、こんな風にラブストーリーにする坂元脚本もだし、塚原あゆ子監督も良い。
夫婦喧嘩のシーンは、キラーフレーズだらけだったけど、私は結婚は「嫌いを見つける作業」とは思わなくて。これは結婚を決める時の基準なんでちょっと違うかもですが、「どれだけ許せるか」だと常々思ってる。そして阪元さんと恋バナしたら楽しそうだな、といつも思う。
とりあえず今日からでも、旦那を愛でたいと思って帰宅する、そんな作品でした。

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投稿を表示こんにちは。私も昨日観てきました!これは泣くやつ?って覚悟していたのですが、二人のやりとりが楽しくて、いっぱい笑いました。
凄くいい映画でしたね。大好きな1本がまた増えました(^^♪
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投稿を表示阪本脚本で気になって居たけど、魅力的な発信にやられた♪
頑張る可愛い松たか子も観たい、映画館へ行く暇あるかな?
リスケしよう、何とか映画館で見られるよう頑張ってみる。
素敵な発信をありがとうございます、ワクワクして来た♪