敗者を称える歌
アカデミー賞授賞式のみどころの一つはショーの素晴らしさ。
主題歌賞候補のパフォーマンスもだが、企画もののスペシャル・パフォーマンスは格別なものがある。
そのなかで僕が今まで観てきた中で最高と思うのは、第58回(1985年度)授賞式( 1986年3月24日 )での「 Here's to the Losers 」
パフォーマーは昨年亡くなったアイリーン・キャラ。
勝てはしなかったが決して負け犬ではない敗者( 言うなれば「 敗れざる者 」)を称える歌を彼女が歌う中、作品賞にノミネートされながら獲れなかった作品のタイトルと一場面のモンタージュを過去に遡って見せていくというもの。
その「 None of Them Won 」の作品とは、
『 キリング・フィールド 』『 E.T. 』『 トッツィー 』『 黄昏 』
『 レイダース 失われたアーク <<聖櫃>> 』『 エレファント・マン 』『 レイジング・ブル 』『 地獄の黙示録 』『 スター・ウォーズ 』『 ネットワーク 』
『 ジョーズ 』『 チャイナタウン 』『 キャバレー 』『 マッシュ 』
『 明日に向かって撃て ! 』 『 俺たちに明日はない 』『 卒業 』
『 ドクトル・ジバゴ 』『 博士の異常な愛情 』『 ハスラー 』
『 アラバマ物語 』『 ジャイアンツ 』『 掠奪された七人の花嫁 』
『 シェーン 』『 真昼の決闘 』『 陽のあたる場所 』『 サンセット大通り 』
『 黄金 』『 素晴らしき哉、人生 ! 』『 怒りの葡萄 』『 独裁者 』
『 スミス都へ行く 』『 ニノチカ 』『 駅馬車 』『 オズの魔法使 』
賞を獲れなかった作品を称えるとは、アカデミーも粋ですね。
いつも観るたびに目頭が熱くなります。
ネットで 「 Heres to the Losers Irene Cara 」と検索すると動画がごらんになれます。