【関連作のネタバレあり】主要メンバー徹底解説『サンダーボルツ』鑑賞前の予習にどうぞ〈前編〉

MCU版“スーサイド・スクワッド”とも呼ばれる、映画『サンダーボルツ』がついに公開間近!!
本作に登場するのは、いずれもMCU(マーベルシネマティックユニバース)にて複雑な背景を持ち、単純な“善悪”では語れない、つまりヒーローともヴィランとも言えない面々ばかりなのですが、彼らがどんな因縁や想いを抱えて戦うのか、その背景を知っておくことで『サンダーボルツ』をより深く楽しむことができるはず!!
そこで今回は主要メンバー6人を、前編後編にわたって
1.登場作
2.観ておいた方がいい作品→時間がある人はぜひ予習を!
3.キャラクターのまとめ(過去作ネタバレあり)→時間がない人はここを読んでおけばOK
の3セクションに分けて紹介していきます。
前編では、ブラック・ウィドウの意志を受け継ぐエレーナ・ベロワ、長い贖罪の道を歩んできたバッキー・バーンズ、そしてかつての栄光に縛られたレッドガーディアン――それぞれの過去を振り返りながら、一緒に復習していきましょう!
後編はこちら
エレーナ・ベルロワ
“妹”が背負うスパイの記憶と新たな戦い

1. 登場作品
エレーナが初めてMCUに登場したのは、2021年公開の『ブラック・ウィドウ』。本作は時系列的には『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』後の話で、ブラックウィドウことナターシャ・ロマノフが家族と再会し、自身の過去と向き合う物語。
エレーナはその中で“妹”として登場し、ナターシャとともにロシアのスパイ機関「レッドルーム」と戦います。機転が利き、皮肉なユーモアを飛ばしつつも、心の奥には深い孤独と怒りを抱える彼女は、一作で多くの観客をとりこにしたそう。
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2. 観ておくべき関連作品
• 『ブラック・ウィドウ』(2021)
エレーナの初登場作であり、人格形成のルーツに迫る重要な一作。

• 『ホークアイ』(2021)(ディズニープラス配信ドラマ)
復讐心と向き合い、心情の変化を描く物語。エレーナの”転機”がここに。

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3. キャラクターのこれまで
エレーナは、ロシアのスパイ養成機関「レッドルーム」によって暗殺者として育てられました。幼少期は偽装家族としてナターシャと共にアメリカで暮らし、本物の姉妹のような絆を築いていたのですが、任務により別々の道を歩むことに。
大人になってから再会したナターシャとは、『ブラック・ウィドウ』で複雑な感情をぶつけ合いながらも共闘し、ついには本当の“家族”としての愛を確認し合います。
ですがその直後、ナターシャは『アベンジャーズ エンドゲーム』で命を落とすことに。「ナターシャを殺したのはホークアイ」と吹き込まれたエレーナは、『ホークアイ』で復讐を果たすべく動くも、クリントとのやりとりの中で姉の本当の想いを知ることに。最終的には涙を流し、戦いをやめる決断を下しました。
復讐ではなく、姉の遺志を胸に歩き出したエレーナ。果たして『サンダーボルツ』で彼女は何を守り、何と戦うのか――その変化が見どころです。
バッキー・バーンズ(ウィンター・ソルジャー)
過去に縛られながらも、未来を選び取る元暗殺者

1. 登場作品
バッキー・バーンズの初登場は、MCU初期の『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)。第二次世界大戦時の兵士として、スティーブ・ロジャース(キャプテン・アメリカ)の親友であり相棒でした。
しかし戦時中に消息を絶ち、やがて冷戦期に暗殺者ウィンター・ソルジャーとして再登場。洗脳され、数十年に渡り暗躍してきた彼は、やがて記憶を取り戻し、自らの過去と向き合うことに。
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2. 観ておくべき関連作品
• 『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)
彼の原点となる友情と戦争の記憶が描かれます。

• 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)
暗殺者としての登場。MCU屈指のスパイアクション。

• 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)
バッキーを巡る対立が物語の中心に。ヒーロー同士の分裂が描かれます。

• 『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021)(ディズニープラス配信ドラマ)
自身の贖罪と、新時代のキャプテン・アメリカの誕生を描く超重要作。

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3. キャラクターのこれまで
かつてはスティーブ・ロジャースの親友だったバッキー。しかし戦争中にHYDRAに囚われ、洗脳されて冷酷な暗殺者“ウィンター・ソルジャー”として生まれ変わってしまいました。
スティーブの呼びかけによって人間性を取り戻した後も、彼は己の罪とどう向き合うか苦しみ続けることに。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』ではカウンセリングを受けながら贖罪の旅を続ける姿が描かれ、戦闘力だけではない人間的な弱さと成長が印象的です。
『サンダーボルツ』では、戦士としてだけでなく、経験豊富な“兄貴分”的存在としてのバッキーの立ち位置に注目です。
【レッドガーディアン(アレクセイ・ショスタコフ)】※画像右上
元・ソ連の英雄は今、家族のために戦う

1. 登場作品
レッドガーディアンは、『ブラック・ウィドウ』(2021)で初登場。ソ連が生み出した“キャプテン・アメリカ的存在”であり、ナターシャとエレーナの“偽装父親”として登場します。
かつては超人兵士として崇拝されたものの、現在は落ちぶれたオジサン。しかしその豪快さと人懐っこさ、そして家族への愛は観る人に強く印象付けられたと思います。
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2. 観ておくべき関連作品
• 『ブラック・ウィドウ』(2021)
レッドガーディアンの魅力と背景が詰まった登場作。コミカルさと哀愁で、ついつい目で追ってしまう。

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3. キャラクターのこれまで
アレクセイ・ショスタコフはソ連版スーパーソルジャーとして一時は栄光を掴んだものの、冷戦後には忘れ去られ、収監生活を送っていました。
そんな彼が、かつての“偽りの家族”ナターシャ、エレーナたちと再会し、共に戦う姿が『ブラック・ウィドウ』で描かれます。若干ポンコツながらも父親としての誇りを取り戻すその姿は、彼の魅力を知るには充分!!
『サンダーボルツ』では、父性とユーモア、そして暴力的な力を併せ持つ“チームの爆弾”としての活躍に期待!!
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ここまで紹介してきた3人は、いずれも過去に深い傷を持ちながらも、新たな道を歩み始めたキャラクターたちばかり。
しかし『サンダーボルツ』には、さらなるクセ者揃いのメンバーが控えています!
後編では、ジョン・ウォーカー、ゴースト、そしてタスクマスターの3人について深掘りしていきます!
後編はこちら
『サンダーボルツ』の物語は、まだ半分。