【2024年1月19日公開】A24最新作『僕らの世界が交わるまで』
俳優のジェシー・アイゼンバーグ『ソーシャル・ネットワーク』が初めてメガホンを取り、
彼の友人でもあり女優のエマ・ストーン『ラ・ラ・ランド』がプロデュースを務めた
A24の最新作、『僕らの世界が交わるまで」』が2024年1月19日(金)より、
TOHOシネマズ シャンテほか全国公開。
この度オンライン試写の機会をいただき、ひと足先に鑑賞してきました🐾
今回は、誰もが大人になっていく過程で一度は経験したであろう
「家族を一人のヒトだと認識した瞬間」と
その結果、少しだけ優しい世界に見えた時のことを
思い出さずにいられなくなる映画『僕らの世界が交わるまで』をご紹介します
『僕らの世界が交わるまで』
2024年公開1月19日公開 88分
監督:ジェシー・アイゼンバーグ
脚本:ジェシー・アイゼンバーグ
製作:エマ・ストーン
デイヴ・マッカリー
アリ・ハーティング
キャスト:ジュリアン・ムーア
フィン・ウォルフハード
アリーシャ・ボー
好きな女の子に近づきたくて必死に背伸びする息子
ジギーは歌が大好きな高校生
SNSで自作の歌を披露しては、世界中のフォロワーから投げ銭をもらうのを喜ぶ日々
そんな彼には学校に好きな女の子がいた
彼女は政治的な話題にとても関心があり、自分の意見を堂々と話す姿が魅力的だった
ジギーは、どうしても彼女に近づきたくて
「自分も政治に興味あるよ」という風に背伸びをし、積極的に彼女へと話しかけるも
なかなか思うようには相手にされず、空回りばかり
そこで母に「政治の話ができるようになりたい」と相談するもなかなか話がかみ合わず口論に
自分が欲しかった息子の理想像を他人の息子に求める母親
ジギーの母親のエヴリンは、夫等からのDV被害を受けた女性や
その家族が一時的に生活するためのシェルターを営んでいた
そこへある親子が新しく入居してくる
入居面談の際、自分の息子(ジギー)と同じくらいの年の男の子が
母親を優しくサポートし、守る姿に感銘を受けたエヴリンは
彼を特別に可愛がり、彼のためなら何でもやってあげたい、という気持ちになっていた
その気持ちも一人でに大きく膨れあがり、気づけば空回りに
🐈ここミロポイント🐾
全く違うように見えて、お互いにないものねだりをして空回りする姿は
観客側からだと、とても親子そっくりだとわかってしまうという、少し皮肉めいた演出が印象的
そして、この二人の関係性が「家族・親子」という所が、なかなかかみ合わないすれ違いを
生み出しているのだと思わずにいられない
家族に関しては、お互い「一人のヒト」というよりも「お母さん、お父さん、息子、娘」という
肩書フィルターがそれぞれかかった状態でみてしまったり、接してしまうことが多いかと思う
だからこそ、
その人の「すごさ」に気付きにくかったりする
息子が一生懸命情熱を燃やす歌に関しても冷めた感情を母親は持ち、
母親のシェルター事業に対しても息子は母の事業を尊敬しない
しかし、そんな二人がお互いに、母親として、息子としてではなく「一人の人間(他人)」として
視点を変えて見つめてみた時、今までとは違う世界が目の前に広がってくる
これは誰しもどこかの境で、経験することのような気がします
その時こそ、変にひねくれたわだかまりや、見下すような感情がなくなり
初めてまっすぐに、お互いの世界が交わることができる瞬間、なのかもしれません
「何かうまくいかないなぁ」と観てて感じるジギーとエヴリン親子の
微妙でもどかしくも、かなり身近に感じる生々しい演技は見応え抜群
A24最新作
『僕らの世界が交わるまで』2024年1月19日(金)
TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
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配給:カルチュア・パブリッシャーズ
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