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私の好きな映画

静香
2023/06/28 17:51

怪物※ネタバレなし

(c)2023「怪物」製作委員会

今話題の「怪物」を、本日映画館で鑑賞しました。

平日の水曜日の昼間に映画館に行きましたが、ほとんど埋まっており凄い人気を感じました!

「怪物」は第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した作品で、是枝裕和監督作、川村元気さん等プロデュース、そして音楽を担当している坂本龍一さんの遺作でもあります。

 

この映画を私は全くの前情報なしで鑑賞したのですが、まず見終わった直後の感想は…

 

            「なんだこの作品は…!! ここで終わるのか…!」

 

こんな感覚に陥った映画は良い意味でほとんどなく、少しの間放心状態でした…

 

この映画の舞台は『小学校と家庭』ですが、同じ出来事をそれぞれ(保護者・教師・学校・生徒等)で描かれています。

私は実は現在小学校で生活サポーター業務、特別支援学校でボランティア等をしており、実際の現場に入っています。この映画の男の子2人は小学校5年生ですが、確かに色々と難しくなる年頃でもあるなと感じます。教師ではないですが、学校現場に少し携わらせていただいている分、この映画の出来事が絵空事(えそらごと)ではなく、リアリティも十分に感じ、見ていて凄く心が苦しくなることもありました。

 

子供の時はまだ生まれてから日が浅く経験があまりない分、未知の世界やワクワクすることが好きだったり、かといって凄く残酷なことも言えたり行動出来たり、自分の感情や周囲の環境・大人の言動等に、どう反応すればよいのかなど、経験がない分苦しむことがあります。子供にとっては1日1日が本当に大切な経験になるのですよね。それをこの映画は描いているように思います。

 

この映画の怪物は、ある意味観る人の目線でも異なるように思います。

私には誰が”怪物”なのか、いかようにも捉えられると感じましたし、そもそも”人”が怪物なのではなく、それを引き起こす環境や日本の現状、あらゆることが”怪物”を生み出しているんじゃと思います。

つまり”怪物”は特別なことではなく、日常の中で実際に起こっていること・起こり得ることが、自分に当てはまったら、誰でも”怪物”になるのではないでしょうか。

この映画のキャッチコピーは、『怪物だーれだ』です。

 

それにしても、小学校5年生の男の子を演じた「黒川想矢さん(麦野 湊役)」と「柊木陽太さん(星川 依里役)」は凄すぎます!!儚さと互いを思いやりつつ苦しむ想いなどや身体を張って目いっぱい表現しているところが、迫力がありより引き込まれる要因になっています。

私は個人的に、どの登場人物に”共感”をしたかと言えば、この男の子たちでした。

なぜなら私も学校でいじめや疎外感を感じた経験があるからです。生まれ変わりたいなって何度も思ったなって、古き日を思い出しました。

 

ただ親の目線・教師などの目線も大人になった今、分からなくもないのですよね。

何が「正しい」かは必要ではないのかなと感じました。

 

ラストは、彼らはどうなったのでしょうか。

様々な考察があると思いますが、是非どうなったと思うか、どう感じたか、誰に共感したかなど

この映画を観た方と語り合いたいなと思いました。

 

まだまだ公開中の作品ですので、是非スクリーンで観てみてもらえたらです。

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