時間は幻想だが味方にもなる~映画『ソウシリーズ』時間というテーマ・ライト編~
【ソウシリーズ・ライト編】
☆この記事は、ソウシリーズについてまとめたライトな記事です。
サクッと「ソウってこんな映画!!」というのを知りたい方向けです。
作品情報なんかをくわしく確認したい方は、
ヘヴィ編の記事をお読みください。
m(_ _)m☆☆☆
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命がけのゲームをしよう…~映画『ソウシリーズ』くわしく・ヘヴィ編~
1分が果てしなく長く感じられるとき、
1日があっという間に感じられるとき、
1年が一瞬に感じられるとき…。
時間に対して、様々な感じ方をすることがありますね。
だがらこそ、時間は大切にしなければ!
そして、選ぶ道も、命も。
そう。
ソウです。
今回は、映画『ソウ』シリーズに流れる”時間”についてのエピソードを辿っていきたいと思います。
それぞれの作品に流れるテーマについても、触れてみます。
【全作品振り返り】
『ソウ』
出典:all cinema
クソ汚いバスルームに閉じ込められた2人の男。2人は、足を鎖で繋がれていた。
わずか6時間半のうちに「目の前の相手を殺すか?自分が死ぬか?」という選択を迫られる!!
少ないヒントを手がかりに、助かることが出来るのか?!
迫られる選択がエグ過ぎるこのシチュエーション。
だが、それがいい。
この状況あってこそのスリラー展開が冴えます。
汚いバスルームにこの2人が閉じ込められたのは何故?!
追い詰められていく心理的スリルがたまらない本作。
もうホント、「時間がない!!」のです。
今作で挑戦者は”時間を教える”ためにゲームに参加させられました。
それは、一体2人にとってどんな意味を持つのか?!
『ソウ2』
出典:all cinema
殺人課の刑事エリックは、残忍な殺人事件を起こしているジグソウを追っていた。
エリックは、ジグソウの隠れ家に辿り着くが…。
これは、ジグソウと刑事エリックの心理戦が面白い作品です!!
もちろん、その裏でデス・ゲームが繰り広げられているのです。
制限時間は2時間!!
時間内に、ゲーム参加者の8人は助かるのか?
そして、刑事エリックの息子もこのゲームに参加しているので、心臓に悪い時間が流れます。
この作品のゲームでは「いかに皆で協力していくか?」が大事なのですが、果たしてそれが上手くいくのか?!
『ソウ3』
(C) 2006 Warner Bros. Entertainment Inc. and DreamWorks LLC
女性外科医リンは、何者かによって誘拐される。
目覚めたリンの前には、ジグソウとその弟子であるアマンダが居た。
アマンダが告げる
「ある男のゲームが終わるまで、ジグソウを生かしておきなさい
「は?!」
何言ってんの、コイツ…。
何しろ、この頃のジグソウは末期がんで余命わずか。
しかも、ジグソウの死と共に、リンも死ぬ仕掛けとなっている。
何してくれてんだよ?!お前。
果たして、リンは助かるのか?ある男は?ジグソウの命はいかに?!
この作品のテーマは「許し」
自分が心底恨む相手を許せるのか?それがゲームの結果に関わってきます。
『ソウ3』
(C)MMVII Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.
ジグソウの遺体を解剖したら、胃袋からカセットテープが出てきちゃった!!
再生すると…。
「私の死で終わるとでも思ったのか?まだまだゲームは始まったばかりだ!!」と。
今でもジグソウに協力する者がいる!
それを知り、警察は血眼になって協力者を探すが…。
今回のゲーム参加者は、SWAT隊長のリッグ刑事。
制限時間は、わずか90分。
この作品のテーマは「皆を救うことは出来ない、その葛藤といかにして戦うか?」
果たして、リッグ刑事は正義感との葛藤にどう立ち向かうのか?
『ソウ5』
出典:all cinema
ジグソウのゲームから刑事ストラムと刑事ホフマンが生きて帰ってきた。
ストラム刑事は「俺は喉に傷負って帰って来たのに、ホフマンは無傷。もしかしてコイツ…ジグソウの後釜じゃね?」とホフマン刑事に疑いの目を向ける。
もちろん、その裏で5人の参加者たちがゲームに挑んでます。
自覚はないけど、何かしらの関係のある5人。
ジグソウは告げる「今までの利己的な生き方を捨てて、互いに協力してゲームに挑戦しろ!」と。
うーん、でも人間ってそんな簡単に変われるんでしょうか?!
ゲーム参加者の共通点は?!
そして、彼らは生き残れるのか?!
ジグソウの後継者が気になりつつも、緊迫感のあるゲームから目が離せない!!
『ソウ6』
(C)MMIX Lions Gate Films Inc. ALL Rights Reserved
警察内ではストラム刑事がジグソウの後継者なのでは?!と目される。
は?!
そんなバカな…。
あの喉に傷負って生還したストラムが!!
マジあり得ないんだけど。
ストラムの疑いは晴れるのか?!それとも…。
そして、その頃ジグソウの元妻であるジル・タックは彼の遺品によって、その遺志を知る。
今回のメインゲームの参加者は、悪徳保険会社の人たち。
彼らが、究極の選択を迫られるエグいゲームに挑戦します。
中でも、わずか90分の制限時間で生死を賭ける挑戦者も!
マジで時間との戦いであり、自分との戦い。
テーマは、「己の罪と向き合え!!」
『ソウ ザ・ファイナル』
(C)2010 Lions Gate Films Inc.All Rights Reserved.
ジグソウのゲームから奇跡的に生還した男・ボビー・デイゲン。
ボビーは”奇跡のヒーロー”として日々マスコミに取り上げられる。
彼の元には、ジグソウのゲームで傷ついた人たちが集まり”救世主”として崇められる。
自伝本はバカ売れ、美人の妻が隣に…。ホント浮かれた男だよ、ボビーは。
完結作なのに、これでええんか?!
ファイナルやで?!
でも、ゲームでの緊迫感はしっかり!!
わすか30秒でデス・ゲームに挑む者が。
そう、さすがソウだよ!
まあ、一筋縄ではいかないのが”ソウ”なのよ。
美談にまみれたボビーを不審に思い始める者が現れて…。
さあ、ボビーの運命はいかに?!
今回のテーマは、「再生!!」
『ジグソウ:ソウ・レガシー』
(c)2017 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved. Photo credit:Brooke Palmer
ある密室で、鎖に繋がれた5人。
彼らが目覚めると、「自らの罪を告白しろ、ゲームスタートだ!」と告げられる。
あれ?!ジグソウは10年前に死んだよね?!
なのに、なんでゲーム始まってんの…?
そんな疑問と共にスタートする本作。
参加者の命は助かるのか?!
そして、ゲームを動かしているのは一体誰なのか?!
…ん?!もしかしてジグソウって実は生きてるとか!
それとも、あの世から蘇ってきたの?????
…いやいや、ジグソウの模倣犯が壮大なプロジェクトやっちゃってるんでしょ?!
そんな動悸が止まらない90分。
本作のキーワードは、”自らの罪を告白する”
『スパイラル・ソウ・オールリセット』
(c)2020 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.
…リセットだってよ?
長く続いた”ソウ”の歴史をさ、勝手にリセットだと?!!
何してくれてんだよ?!
あ、取り乱してすみません…。
この作品、『ソウシリーズ』が好き過ぎるクリス・ロックさんが作ったもの。
自ら主演・製作総指揮を務めた意欲作です。
刑事ジークの周りの警察官たちが、かつてジグソウが行ったようなゲームに巻き込まれ、犠牲になっていく。
犯人が現場に残したマークは"渦巻き(スパイラル)”
なぜ警察官ばかりが狙われるのか?
そして、ジグソウ亡き後もゲームが続くのは、一体どういう事なのか?
刑事ジークは、父親も伝説の刑事である熱血漢。
その彼が、警官連続殺人犯に振り回される地獄のような時間が流れます。
ということなのですが…。
ぶっちゃけ、これは観なくてもええでしょう。
「もう、ええでしょう?」という映画です。
『ソウシリーズ』としてはね。
『ソウシリーズ』に関係ないサスペンス映画としてなら、見応えアリ。
真の正義とは何か?をデスゲームを通じて問いかける強いメッセージのある作品と言えます。
謎解きをする面白さがあり、ゴア要素も満載。
今作のテーマは、「正義」。
ソウシリーズの魅力とエピソード
2004年に公開された1作目『ソウ』から、2024年公開予定(米国では2023年)の最近作『ソウX』まで、10作品が製作され、多くのファンを歓喜させたこのシリーズ。
その魅力とエピソードに迫ってみたいと思います。
【釘付けになる魅力】
”ソリッド・シチュエーション・スリラー”の金字塔。と呼ばれるようになった、このシリーズ。
ゲームの場面では、限られた状況と時間の中で、ゲームの挑戦者が「生き残れるか?!」というスリルが味わえます。
巧みに仕掛けられたトリック、背後に居る人物の謎。ゲームプレイヤーの抱えている問題。
全てが、謎に包まれたままストーリーが進行するので、同時に複数の謎解きを楽しめるのです。
『一粒で二度以上美味しい』魅力のある作品に、圧倒されること間違いなし!
また、常識的な考えでは解けないトリックや罠に、観る者が惹き込まれてしまいます。
そして、その謎が解けた時にはえも言われぬ爽快感が味わえます。
ゲーム参加者にジグソウが与えたメッセージの意味とは何か?!
という謎を解くのも、作品を楽しむ要素のひとつと言えます。
【製作時の逸話】
(C)2010 Lions Gate Films Inc.All Rights Reserved.
ある時、警察に1本の通報が入りました!
「誰かが拷問されている!隣の部屋で叫び声がするんだ!!」と。
現場に駆けつけた警察官が、その部屋を訪問し通報があった旨を伝えると…。
「映画の編集をしているだけです。中に入って確かめますか?」と、中から出てきた人物に言われたそうです。(この人物は編集アシスタントのスティーブ・フォーン)
これは、『ソウシリーズ』の音響編集の仕上げで、音量を上げすぎた為に起きた悲劇だとか。
本当に拷問が行われているのか!と思われるほど、リアルな絶叫だったのでしょうね。
スリラー映画としては、最高のエピソードです。
【ジグソウのカリスマ性】
出典:allcinema
シリーズ中で、ジグソウの狂信的な信者が現れるほど、そのカリスマ性は強烈です。
人生観・死生観・ゲームに対する考えが一貫しており、ブレないその姿勢には惹かれるものがあります。
そして、「命を粗末にする者は許さない」という一念から、全ての行動を起こしています。
また、自身が居なくなっても、ゲームが続くよう準備を怠らない。という徹底ぶり。
ジグソウことジョン・クレイマーは、”変わらない姿”で観る者を魅了し続けます。
また、元妻ジル・タックへの信頼と愛情も強く変わらないもののひとつ。
ジルへの愛情が動機となって、起こしている行動も多くあります。
こんな所も、ジョン・クレイマーの魅力のひとつではないでしょうか。
【隠せない心の醜さ】
(C)MMIX Lions Gate Films Inc. ALL Rights Reserved
デス・ゲームの最中に、多くの人たちが自らの心の醜さをさらけ出してしまいます。
命を賭けて、究極の選択に迫られたときに我を見失って、ある時は仲間を裏切り…。
またある時は、人を押しのけて自分が先に密室から脱出しようとしたりします。
そんな、人間の醜さがこれでもか!!という程見られるのは、このシリーズくらいなのではないでしょうか?
毎回、ジグソウがそんな人々をデス・ゲームを通して試すのです。
果たして、”この挑戦者”は己に打ち勝つことが出来るのか?!
それを、ジグソウと共に見守るのも、このシリーズの面白さと言えますね。
【まとめ】
さて、『ソウシリーズ』9作品の振り返りと、その魅力について見てきました。
ジグソウこと、ジョン・クレイマーが毎回共通点のある人たちを集めてデス・ゲームに挑戦させる『ソウシリーズ』。
そこでは、人間の醜さや狡さが溢れまくって、噴き出しています。
何故、この人たちが集められたのか?何を試されているのか?彼らの罪は何なのか?
そして、そのトリックはどうすれば解けるのか?という疑問を持ちながら、ストーリーが進みます。「ジグソウは何のためにこのゲームをやっているのか?」という事も頭に置きつつ、脳みそフル回転で観ることになります。
一応、『ソウシリーズ』は1作目から9作目まで公開順に観ると内容がすんなり入ってきます。
でも…新作の『ソウX』を観る前には、『ソウ』『ソウ2』を観ておけば大丈夫です!!
そんなこと言っても、いきなり衝撃の映画体験をしたいぜ!って方は、『ソウX』を観て後追いでシリーズ作品を見返すっていうのも、いいんじゃないでしょうか。
「ヘルプ!!!!」という叫び声で始まり、
「ゲームオーバー」という言葉で幕が下りるこのシリーズ。
10作目は、果たしてどんな体験が出来るのか?!
期待が高まります。
【追記:ワクワクが止まらない!!】
あといくつ寝ると、ソウXの公開~♪って指折り数えて待ってます。
(現在2024年10月9日)
日本では、公開してもらえないんじゃないか?って思っていたので、嬉しさはひとしおです。
毎日、『ソウX』公式ツイッターをチェックしたり、ビリーが日本観光をする姿をInstagramで楽しんだり…。
普段、余り見ないTikTokまで楽しんでます♪
ビリーの可愛い姿が見れるので、更新が嬉しい日々でございます。
では、皆さん劇場でお会いしましょう!!
「さあ、ゲームを始めよう…」