4/19~5/9 ジャック・リヴェット傑作選「パリでかくれんぼ(Haut bas fragile)」等
■はじめに
こちらも、連休前から公開される、フランス映画作家を代表するジャック・リヴェットの3つの作品+αの上演が予定されている。中でも、「パリでかくれんぼ(Haut bas fragile)」(1995)は是非見てみたい。他の2つの作品は、昨年7月に他界したジェーン・バーキン等が主演の「地に堕ちた愛(L'amour par terre)」(1984)」や「彼女たちの舞台(La bande des quatre)」(1989)。
予告版は以下。
■「パリでかくれんぼ(Haut bas fragile)」(1995)
バルザックの原作による2つの作品「美しき諍い女」(1991)や「ランジェ侯爵夫人」(2007)等で知られるフランスの名匠ジャック・リヴェットが、パリの街で3人の女性が繰り広げる冒険を遊び心たっぷりにつづったミュージカル。
恐喝で騒ぎを起こし、足を洗ってバイク宅配便に転職したニノン(ナタリー・リシャール)。昏睡状態から五年ぶりに覚め、相続した家に移り住んだルイーズ(マリアンヌ・ドニクール)。装飾美術博物館図書室に勤めながら、母親を探しているアイダ(ロランス・コート)。パリを舞台に、三人の女の子それぞれの冒険を描いた、ミュージカルを織り交ぜた作品で、ひとりの男(アンドレ・マルコン)を交えながら交錯していく。シャンソン歌手エンゾ・エンゾがクラブ歌手役で出演。さらにヌーヴェル・ヴァーグのミューズのアンナ・カリーナが友情出演して歌声を披露する。
ちなみにリヴェットの作品では、ドニ・ディドロの小説を元にした「修道女」(1966)で、アンナ・カリーナが主演を務めている。
■映画への期待
折々に機会があれば、ジャック・リヴェットの作品は鑑賞してはいるのだけど、作品のコンセプトが理解しにくい印象があるが、本作は、アンナ・カリーナも加わるミュージカルという意味では、掴みやすく、ヴィジュアルもいい感じではと期待する・・・。
シェークスピアの戯曲の上演がテーマだった、日本語タイトルが「パリはわれらのもの(Paris nous appartient)」(1960)というモノクロの作品は、結構、好きな作品。
また、男優のアンドレ・マルコンについては、「偉大なるマルグリット」や、最近では「オフィサー・アンド・スパイ」でエミール・ゾラ役を演じたり、「幻滅」等にも出演し、キーパーソンと思われるので、過去の作品では、どの様なキャラクターなのかチェックしてみたい。