大迫力!!韓国ディザスター映画オススメ4選 ー後編ー
こんにちは!コラムニストのtakaeです🍿
前回ご紹介した『韓国ディザスター映画オススメ4選-前編ー』お楽しみいただけましたでしょうか?
今回は引き続き<後編>として2作品をお届けします。
ディザスター映画というとハリケーンや隕石などによる自然災害が定番ですが、今回ご紹介するのはそれとはまた違う新感覚のディザスタームービー2作品です。
『奈落のマイホーム(2022)』
☑あらすじ
平凡な会社員ドンウォン(キム・ソンギュン)はソウルの一等地に長年の夢だったマイホームを購入する。しかし、部下のキム(イ・グァンス)らを招いて開いた引っ越しパーティの当日に大雨でシンクホールが発生し、わずか1分でマンション全体が地下500mまで落下してしまう。反りの合わない隣人マンス(チャン・スンウォン)や部下たちと共に地下から脱出するべく手を尽くすが、さらなる大雨で穴は水で満たされていく…。
☑見どころ・オススメポイント💡
11年越しの夢のマイホームが地下500メートルの奈落の底へ―
「シンクホール」とは、表層が何らかの原因で崩壊し、地面にできた凹みや穴のこと。
国土交通省が発表した資料によると、韓国では年間平均900件以上、1日あたり2.9件の陥没穴が発生し、その78%がソウル市内で発生しているとのこと!
日本ではそこまで馴染みのないものかもしれませんが、都市部にいつ出現するかわからないシンクホール。決して他人事とは言えないかもしれません。
ただ、マンションが500メートル地下に沈むなんて簡単には想像がつきませんよね。
筆者も思わず、“そんな漫画みたいなことってある?!”と思ってしまいました。
でもそこはさすが韓国映画。迫力の映像と役者さんのお芝居で一見有り得ないような設定にしっかりとリアリティを持たせ、エンタメに昇華させています。
マンションがシンクホールに落ちるまでの前半部分は、主に登場人物の関係性やキャラ紹介といったところ。
そして後半、マンションが巨大陥没穴に落下する時の迫力と恐ろしさたるや…!!
落ちてからも次々と襲い掛かる二次災害に絶体絶命の状況が続きますが、この絶望的すぎる設定にもかかわらず、思いのほかコメディタッチで笑えるシーンもたくさん。
キャラが濃すぎる登場人物たちの掛け合いに思わず吹き出してしまうシーンもあり、シリアスになりすぎないところがこの作品の魅力でもあると思います。
さらに、極限状態だからこそ見えてくる家族との絆、隣人や友人の姿など人間ドラマも描かれており、笑いの中にもそれぞれの想いや全員で生きて帰ろうという強い気持ちが込められています。
シリアスとコメディのバランスも良く、ディザスターものでありながら肩の力を抜いて観ることができる新感覚のサバイバルムービー。
巨大陥没穴に取り残された彼らの声は果たして地上に届くのか…?その結末を是非見届けてください!
『EXIT(2019)』
☑あらすじ
大学を卒業してからなかなか就職も決まらず冴えない毎日を送っているヨンナム(チョ・ジョンソク)。高層ビルの会場で母親の古希祝いを行っていたヨンナムは、学生時代思いを寄せていた後輩ウィジュ(ユナ)と再会し心躍らせる。しかし、街中に原因不明の有毒ガスが蔓延し、上昇してくる有毒ガスにより彼らにも危険が迫っていた。2人は地上数百メートルの高層ビル群を命綱なしで登り、飛び移り、危険な街からの脱出を図る…。
☑見どころ・オススメポイント💡
有毒ガスが撒かれた街からの脱出劇!
とにかく毒ガスから逃げて逃げて逃げまくる!ガスが撒かれた理由も多少描かれてはいるものの、そんなことよりとにかく逃げまくれ!と深くは追及せず、街からの脱出劇にスポットを当てたシンプルに楽しめる作品です。
なんと言ってもこの設定が新しい!
時間と共に上昇してくる有毒ガスと高層ビルという逃げ場のない状況。時間と場所が制限された中で、使えるのは数少ない道具と山岳部で鍛えた体力と知恵のみ。命綱なしで屋根から屋根へと飛び移り、壁をよじ登り、とにかく走る!そんな彼らを観ているだけで手に汗握り心臓もバクバクします。
こんな危機的状況から脱出を図る主人公はさぞかし頼もしいヒーローに違いない!
そんな風に思う方も多いかもしれませんが、本作の主人公ヨンナムはごく平凡な青年。気は優しいけど頼りなく、パッとしない毎日を送っています。
劇中でも不器用で時に泣き言を言うヨンナムですが、時に思い切りの良さや咄嗟の判断力を発揮!
ヒーロー像とは程遠く人間臭い彼が必死に頑張る姿を見ていると、思わず「頑張れ!」と応援したくなってしまう。そんなところもこの作品の魅力だと言えます。
そしてもう一人、「少女時代」のメンバーとしても知られるユナ演じるウィジュ。
しっかり者で機転の利く彼女とヨンナムのコンビネーションは抜群!危機的状況からの脱出劇にハラハラしつつ、彼らのやり取りや時折駄々っ子のように泣きじゃくる等身大の姿は微笑ましく、絶体絶命の状況でも思わず笑ってしまいます。
彼らが命がけで脱出する姿を描く一方で、家族との絆や仲間との団結を描いているのも今作の魅力のひとつ。様々な思いを抱き2人の帰りを待ち続ける家族の姿に胸が熱くなります。
とにかく走る。ビルの間をジャンプして飛び越える。壁をよじ登る。
振り向かずに前を向きひたむきに走る2人の姿を見ていると、どこか青春映画を観ているような気持にもなり不思議と胸打たれます。
脱出の緊迫感の中にところどころ笑いが散りばめられ、泣いて笑ってハラハラしつつラストまで2人と一緒に駆け抜ける。疾走感あふれる脱出劇を是非お楽しみください!
レンタルはこちら → 『EXIT』
さて、前編・後編2回にわたり韓国ディザスター映画を4作品ご紹介してきましたが、気になる作品はありましたでしょうか?
ただ恐ろしく重苦しいだけでなく、どの作品にもバランスよくコメディ要素や人間ドラマが描かれているのが大きな魅力だと思います。
そして、ツッコミどころはありつつも、それを迫力の映像と勢いでねじ伏せエンタメに昇華させてしまうのが韓国映画の魅力のひとつ。このコラムをきっかけに、たくさんの人に韓国映画に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
前編はこちら → 韓国ディザスター映画オススメ4選<前編>
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