イタリア映画研究家は、フランス短期留学時の知り合いだった!
◆きっかけ
よく覚えてないが、Facebookで、ある時イタリア映画史の文庫本の著者が知り合いであることがわかった。といっても1984年のパリ短期留学の後の日仏交流のセッション(「カレーの市民」のカレー県)でご一緒した方で、比較的、人の名前は記憶する方で、写真も似ていたので早速コンタクトしてみた。一緒に写っていた写真(ブローニュ市庁舎訪問)で何とか繋がった・・・。ちょうど、その文庫本を借りて読んだ・・。ネオリアリズムの部分は、喜々として読んだが、それ以外の部分は不案内ながらも、すこしイタリア映画鑑賞を集中しているところ・・。
◆書籍を読んでみて
著者の古賀氏は、今は日本大学藝術学部映画学科の教授をされているが、社会人経験があり、朝日新聞社でイタリア映画祭等を企画されていた様子。かなり専門的に調べているので、リサーチ力はすごいが、著書の内容にはやや難しい部分もあった。
◆最近鑑賞した主なイタリア映画
・「無防備都市」(1945):ロベルト・ロッセリーニ調。全般、悲痛な内容で、希望は見えない。アンナ・マニャーナは、どの作品でもインパクトが大きい。
・「にがい米」(1948 ):ラフ・ヴァローネやシルヴァーナ・マンガーノ等が出演している。最後は哀しい物語だが、女性陣が華やかだった。シルヴァーナ・マンガーノが出演する「テオレマ」等も観てみよう。
・「刑事」(1959):監督のピエトロ・ジェミニ自ら主演。同監督の作品は、結構ねっとりしている。主題歌は有名な曲で、ラストのC.カルディナーレの存在が光る。
・「イタリア式離婚狂想曲」(1961):なかなかシニカルだが、ピエトロ・ジェミニ監督としては、面白い作品。
・「ふたりの女」(1960):若い頃のベルモンドが出演していたので、即鑑賞。「ひまわり」同様にヴィットリオ・デ・シーカの戦争映画。
・「鞄を持った女」(1961):ジャック・ペランが爽やかでびっくり。C.カルディナーレとは年齢は変らないのに、小柄なのか。随分若ぶりに演出されていた。監督のヴァレリオ・ズルリーニは、「激しい季節」(1959)も撮っているが、この作品はJL.トランティニャンとジャクリーヌ・ササールが出演する貴重なドラマでもある。
・「誘惑されて棄てられて」(1963):音楽は聴いたことがあるが鑑賞は初めて。音楽の感傷的なイメージと違い、かなりドタバタ感があるコメディ。
・「サスペリア」(1977):怖いのは怖いけど、アリダ・ヴァリ等が出演しているので、安心して鑑賞できた。ダリオ・アルジェント監督は、最近の「Vortex」にも出演している。
・「スプレンドール」(1989):エットーレ・スコーラ作品。M.マストロヤンニと、マッシモ・トロイージのかけあいが良い。スプレンドール座で上映される作品で、「野いちご」等が上映されるのが楽しい。
・「ライフ・イズ・ビューティフル」(1998):随分前に親戚と一緒に鑑賞したが、結構記憶していなかった。子供が登場するのでほっこりする。収容所での明るく装った生活ぶりがすごい。監督のロベルト・ベニーニもネアカでよい。全般、明るく希望が持てる作品。
・「息子の部屋」(2001):ナンニ・モレッティが主演で監督の作品。「ローマ法王の休日」も手掛けている。母役のラウラ・モランテは「モリエール 恋こそ喜劇」にも出演している女優さんなので直ぐにわかったが、ニコール・ガルシア風で知的なイメージもある。★鑑賞した作品の中で一番気に入った。
・「胸騒ぎのシチリア」(2015):11月末の♪サロン・フランセのアラン・ドロンのテーマで「太陽が知っている」のリメイク版として少し前に鑑賞。ルカ・グァダニーノ監督の作品。レイフ・ファイアンズがやり手すぎる。
・「君の名前で僕を呼んで」(2017):ルカ・グァダニーノ監督の作品。正直、苦手なテーマ。

◆同氏とは再会できたが・・。
先日、日本大学藝術学部映画学科が企画する映画祭で、観たかったマチュー・カソビッツの「憎しみ(La haine)」の上映会と、その後の同氏の講演を楽しみにしていたが、このセッションにつき、満員になり、鑑賞できず残念だったが、同氏とは少し話をすることができた。
書籍を読んでいて、イタリア系も通の方だと思っていたが、フランス文学が専攻であることが書かれて、イタリア映画は業務上の経験を積まれたことがわかった。(*私もフランス語は、読み書きだけで良いのであれば・・と、個人的にはちょっと安心した。)
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