イヴ・サンローランのドキュメンタリーと2本の伝記映画!
■イヴ・サンローランとは?
著名なファッション・デサイナーであるイヴ・サン=ローラン(Yves Saint-Laurent)は、1936年8月に生まれ、2008年6月に逝去した。フランス領アルジェリア出身で、世界的ファッションブランド「イヴ・サンローラン」の創業者でもある。20世紀後半のファッション業界をリードし、2002年の引退まで40年にわたり活躍。日本では「モードの帝王」と通称された。
彼の伝記映画としては、実在の人物により撮影された、「イヴ・サンローラン(L'amour fou
)」(2010)がドキュメンタリー映画として存在する。
時を同じくして、2014年には「イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)」と「サンローラン(Saint Laurent)」の2本の作品が存在する。
「イヴ・サンローラン」の方は劇場で鑑賞していたが、「サンローラン」は最近、鑑賞したばかり。基本的には、サンローランと彼の公私共のパートナーのピエール・ベルジュについて、描かれたものになる。
■「イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)」(2014)
ジャリル・レスペール監督による、ピエール・ニネ とギヨーム・ガリエンヌ がキャストをつとめた作品。
長きにわたってモード界に君臨した20世紀を代表する天才デザイナー、イヴ・サンローランの人生を描いた伝記ドラマ。
1957年、パリ。デザイナーの卵時代にクリスチャン・ディオールに見出されたイヴ・サンローランは、彼の死後、弱冠21歳にしてその後継に指名される。周囲の不安をよそに、初めてのコレクションを大成功に導き、鮮烈なデビューを飾ったイヴ。そんな彼の才能に惚れ込んだ人物の一人に、芸術家の後援をする26歳のピエール・ベルジェがいた。2人は出会ってすぐに惹かれ合い、一緒に暮らす。ピエールは繊細なイヴを様々な厄介ごとから守るべく雑事を一手に引き受け、彼がデザインに専念できるよう尽力する。そんな中、ディオール社とのトラブルに巻き込まれたイヴは、ピエールの献身的な支えの下、ついに自らのレーベル“イヴ・サンローラン”の設立にこぎ着ける。
こちらの映画では、ドキュメンタリーと同様に、サンローランの自画像を描くビュフェが登場している。ドキュメンタリーには出てこないが、ジャン・コクトー等も出てきて、当時の芸術的な活動をしている人々との交流が描かれているのは興味深い。
■「サンローラン(Saint Laurent)」(2014)
ベルトラン・ボネロ監督による、ギャスパー・ウリエル とジェレミー・レニエ等がキャストを務めた作品。
若くしてファッション界の頂点に登り詰め、トップに君臨し続けた天才デザイナー、イヴ・サンローランの知られざる素顔を、創造の苦しみと闘い続けた60年代後半からの激動の10年間に焦点を当てて描いた伝記ドラマ。
1967年、パリ。次々と革新的なコレクションを発表し、時代の寵児となったイヴ・サンローランは、公私共にパートナーのピエール・ベルジェが進める拡大路線によって過密スケジュールを余儀なくされていた。1971年、新たなインスピレーションを求めてモロッコに旅立ったイヴだったが、帰国後の新作コレクションは批判の嵐にさらされる。やがてアイデアが浮かばず極度のスランプが続く中、カール・ラガーフェルドの愛人でもあるジャック・ド・バシェールとの危険な情事に溺れていく。
■「イヴ・サンローラン(L'amour fou)」(2010)
ピエール・トレトン監督による、イヴ・サン=ローランとピエール・ベルジェによるドキュメンタリー映画。
独創的かつエレガントなスタイルでモード界を牽引し、約50年間にわたって頂点に君臨した天才デザイナー、イヴ・サンローランの実像に迫るドキュメンタリー。彼の公私にわたるパートナーとして、サンローランを50年間支え続けたピエール・ベルジェを語り手に、その華々しい生涯を振り返るとともに、想像を絶する注目とプレッシャーの中に身をさらし続けた天才デザイナーの苦悩と孤独を明らかにしていく。
映画では、サンローランの洋服を愛用していたカトリーヌ・ドヌーブもコレクションに登場したり、有名なモンドリアンルックについても、語られている。
●●最後に!
どちらの映画がよいか・・というのはナンセンスではあるけど、「イヴ・サンローラン」の方は、名優のピエール役のギヨーム・ガリエンヌがサンローラン役のピエール・ニネをうけとめていく様子が、よく描かれていて、こちらの映画の方がしっくりする。「サンローラン」の方は、レア・セドアやフィリップ・ガレル等も登場し豪華ではあるのだが、ギャスパー・ウリエルにかんしてはゲイのサンローランを少し誇張して表現している様に思えた。
伝記映画は、ドキュメンタリーを超えるものではなく、過度な創作もナンセンスなので、難しいのかと思う。
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投稿を表示イブ・サンローランの言葉を綴った本は読んだことあったんですけど、映画も見てみたいな〜って思いました💖