2023年に観た映画(31) 「バービー」
№31
日付:2023/8/12
タイトル:バービー | BARBIE
監督・共同脚本:Greta Gerwig
劇場名:シネプレックス平塚 screen6
パンフレット:あり(¥900)
評価:5.5
公開前のプロモーションでミソがついてしまった本作。しかも我が国ニッポンにおいては、絶大な勢力を誇るリカちゃん帝国が長年にわたりバービー軍団の進行を阻止し続けていて、大して馴染みもない。とはいえ監督が「レディ・バード」「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」のグレタ・ガーウィグと聞けば観に行かざるを得ません。
いきなり某SF映画のパロディで始まるその出だしは、子供向けの作品ではない事を宣言しているかのよう。「バービーランド」でエンドレスなハッピーライフを送っていた定番バービー(マーゴット・ロビー)の身に起きた異変。本来干渉しあう事のないリアルワールドとバービーランドとの間に生じた歪の原因とは・・・?
実在する販売企業マテル社と生みの親の全面協力を得た本作。アメリカンなユーモアとジョークに溢れながら、男性優位な現実社会をからかう一方で、女の子の理想郷に対してもやんわりと釘を刺す。
今のご時世にピッタリのテーマ性を持った作品ではありますが、時流に乗ったというよりも、グレタ監督がいつものように女性が主役の作品を撮ったら、この世界ではこうなったという感じ。彼女の作品に通じる”芯”のある女性像が、今回も普遍性をもって描かれていました。
「トイ・ストーリー/バービー編」のようでもあり現代版「ピノキオ」でもあるような本作に、笑って泣けたのは間違いないのですが、ピンク一色の世界で繰り広げられるドタバタ劇は、途中少々飽きもしました。
<CONTENTS>
・イントロダクション
・ストーリー
・バービーの世界の15の不思議
・マーゴット・ロビー(バービー、制作)インタビュー
・キャスト(バービー)コメント
・ライアン・ゴズリング(ケン)インタビュー
・キャスト(ケン)コメント
・キャスト(その他)コメント
・グレタ・ガーウィグ監督インタビュー
・サウンドトラック
・美術 サラ・グリーンウッド
・ヘアメイク イヴァナ・プリモラック
・スタッフ・プロフィール
・コラム① 山崎まどか(コラムニスト)
・コラム② よしひろまさみち(映画ライター)
・プロダクション・ノート