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私の好きな映画

cine-ma
2025/03/24 17:40

2025年に観た映画(13) 「Flow」

ちょうどこの時期「Away」という作品も上映していたのですが、そそられたのはこちらの作品(←この時点で同じ監督作品だと気付いていない)。

とある惑星。人気のない館を塒にする1匹の黒猫。様々な生き物が集うその森を襲う異変に住まいを追われ“ノアの箱舟”の一員となった猫が、あてどない旅路の中で目にするこの星の不思議。

アニメーションの醍醐味が迸る雄大なる原風景がスクリーンに広がります。まるで日曜夕方の世界遺産を巡る番組のように、想像力を掻き立てられる映像美。
所謂一つの映像で語る作品。いろんな謎が頭を過る観客に、監督は静かに没入を促してくるかのようです。
箱舟の乗客である動物たちの描写も素晴らしい。彼らの特徴を巧みに見事にキャラクターに変換しつつ、擬人化の一歩手前でこの旅路の進路をコントロールしている。

お国柄というか地域の特性が如実に反映されるアニメーションの世界。日本のようにアクションから恋愛から何から何まで背負わされている国では、こういうゆったりした時間軸の作品(しかも長編作品)にはなかなか出会えないし、ややもすると退屈な作品として敬遠されがち。そういう観客にも自信を持ってお薦めしたくなる。大画面(劇場)で観るべき作品でもあります。

監督はラトビア出身との事ですが、確かにヨーロッパ調な、仏のアニメ作品なんかとも系統を同じにしているような気もします。そしてこの監督の長編第1作目が「Away」だと知って、俄然そちらも観賞意欲が湧いた。ただ予告編を観る限り、この2つの作品の間には進化の跡も如実に感じます。うーん、どーしよっかなぁ。

№13
日付:2025/3/16
タイトル:Flow | FLOW
監督・共同脚本:Gints Zilbalodis
劇場名:TOHOシネマズ小田原 SCREEN6
パンフレット:あり(¥1,000)
評価:6.5

(c)Dream Well Studio, Sacrebleu Productions & Take Five.
(c)Dream Well Studio, Sacrebleu Productions & Take Five.
(c)Dream Well Studio, Sacrebleu Productions & Take Five.
(c)Dream Well Studio, Sacrebleu Productions & Take Five.
パンフレット(¥1,000)

<CONTENTS>
・イントロダクション/ストーリー
・ギンツ・ジルバロディス監督インタビュー
・塗り絵
・監督プロフィール
・スタッフ・プロフィール
・キャラクター紹介
・劇中使用楽曲
・コラム(というかプロダクション・ノート)
・レビュー 台詞を排することで見えてくる世界 藤津亮太(アニメ評論家)
・各界コメント

 

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