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私の好きな映画

すた☆みな バッジ画像
2023/04/01 13:48

男はつらいよ!じゃない❓渥美清の名作劇場パート1。思い出の初詣列車

喜劇初詣列車  昭和43年(1968年)公開 

作品との出会い。

この作品で「俳優 渥美清」の魅力と凄さを感じた。

約16年前~に我が心の兄で大親友と「お笑い」について話をしていた時に、兄から「確か深夜に見た映画で渥美清が車掌役でとにかく面白くてあんまり笑って題名忘れたほどだよ~」と聴きどうにも気になり親戚に大の渥美清ファンがいたので、何らかの情報はないか?と尋ねたところ、「あ~それは列車シリーズだよ~多分初詣列車かな?」といいビデオを渡された。早速ビデオを見たが、おもしれ~のなんの大・大爆笑の連続で呼吸ができないほどだった。
そのきっかけとなったとともにビデオを見たが、「そう!そう!これこれ~と!」言い二人して号泣するほど大笑いした思い出の作品。
 

列車シリーズ※3部作

喜劇急行列車・・・昭和42年(1967年)6月公開

喜劇団体列車・・・昭和42年(1967年)11月公開

喜劇初詣列車・・・昭和43年(1968年)1月公開

すたみな 所有 列車シリーズ

監督は瀬川昌治。主演は渥美清・佐久間良子。

シリーズはストーリーがつながっていない1作品の完結。演者や配役が作品ごとに違うのが特徴。

同監督の「旅行シリーズ」もある。(別の記事でまとめます!)

※ディスカスでこの作品のレンタル再販をお願いいたします!

話の筋。

 真面目な妻子もいる車掌の新作(渥美清)が列車勤務中に昔、恋焦がれた、幼馴染みでもある美和子(佐久間良子)と再会した。浮かない表情をする美和子に話を聞くと、地震で被災し、両親を亡くし今は生活のために芸者をしている。そして行方不明になった弟(研吉:小松政夫)が気掛かりで・・そのことを知った新作が美和子の変わりに研吉を探す事になるのだが。。。

「コメディアン」 渥美清の魅力を感じる。

この作品の渥美清は「コメディアン」の部分について本領発揮をしている。車掌役ではおそらく右に出る者はいない(フランキー堺もいいけど、渥美清のが・・)と思うほどのセリフ回し、絶妙な間、表情、形容しがたい笑い声がとても印象に残った。

普段、真面目な車掌が若者文化になじもうとするアンバランスさを演じる姿はまさに「滑稽」という言葉がぴったり。浅草フランス座時代にストリッパー目的の客の罵声を浴びながら培ってきた「芸」という財産が活かされている。

寅さんとの違い。

映画配給会社が列車シリーズは東映。男はつらいよシリーズは松竹。

男はつらいよの渥美清は車寅次郎という「型」を作り、寅さん以下も以上もない寅次郎を演じていた。的屋の寅さんも魅力的だが車掌役の渥美清は天下一品と私的に思う。

渥美清の魅力を感じる7つのポイント

〇坂本美和子(佐久間良子)が悪客(上田吉二郎)に飲まされ酔いつぶれてしまい、新作(渥美清)が介抱するが美和子の文金高島田のずらをかぶってしまうシーン。

〇 弟役の上田夏雄(川崎敬三)との似ても似つかない兄弟設定。

〇元水戸黄門さまの西村晃との掛け合いによるお色気漫談シーン・神社での一人芝居(美和子を想定した妄想芝居はお見事。)

〇上田幸江(中村玉緒)との会話のシーン(らりるれろ~)

〇行方不明になった研吉(小松政夫)の足取りを追うと次々と現れる難敵(トルコ嬢・前衛画家・前衛音楽)との戦い。特に前衛音楽の謎の音楽家大泉滉とのやり取りは癖になる(わぉ~)。

〇研吉(小松政夫)と会い、デパート屋上にある遊園地でコーヒーカップに乗るも目が回りすぎで研吉から離さるさまはボードビリアン(軽演劇)の真骨頂。

〇ヒッピーになってしまった研吉(小松政夫)を新作(渥美清)はグループサウンズ(GS)のような衣装を身にまとい同じヒッピー風になりながら、更生しようと説得を試みるが仲間のヒッピーに薬を盛られ、らりってしまう。その時のはしゃぎ方とタクシーに乗り込むシーンは必笑。

豪華なキャスト陣

渥美清 (上田新作)
西村晃 (野々宮太平)
中村玉緒 (上田幸江)
川崎敬三 (上田夏雄)
小松政夫(坂本研吉)
楠トシエ (野々宮富子)
城野ゆき (細川房子)
若水ヤエ子 (ぽん太(三和子)
小林裕子 (英子)(トルコ嬢)
財津一郎 (前衛画家の青年)
柳沢真一

上田吉二郎(キャバレー客)

園佳也子 (春子)

伊藤慶子 (年増の芸者)
青山ミチ (娘A)
清水みつえ (娘B)
左ト全(印刷屋の社長)

大泉 滉(謎の音楽家)

ピンキーチックス

トシ伊藤とプレイメンズ

佐久間良子 (坂本美和子)

作品の華

佐久間良子 (坂本美和子)の妖艶な品のある美しさ

名優勝新太郎が惚れた中村玉緒 (上田幸江)のおちゃめさと可愛さの同居

楠トシエ (野々宮富子)の江戸っ娘な粋の良さ。

若水ヤエ子 (ぽん太(三和子)元祖女性コメディアンのほぼ完ぺきな場末の芸者

園佳也子 (春子)サッサのCMでおなじみ the関西人

城野ゆき (細川房子)透明感のある美貌

女性バンド、ピンキーチックスによる「ソーラン節」

芸達者の華が主役渥美清を盛り立てる。

 

当時の新宿駅の風景、若者のファッションや音楽なども知れる。

コメディがすきな人、今のお笑いに飽きた人、これからお笑いを目指す人に観てほしい作品。

男はつらいよの所帯を持たない寅さんとの違いも楽しめます!!

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4 件の返信 (新着順)
すた☆みな バッジ画像
2023/04/03 14:26

ロッキーさん いいね!コメントをいただきありがとうございます。
劇中の渥美清のアドリブ!?とも取れる演技はある意味反則技ですね(笑)その演技に笑わずに演じた出演者のプロ魂を同じく感じました。若き日の小松政夫に初々しいも感じますが大物の大輪も観れる作品でもありますね。私もあれほどのコメディ映画はないと激しく同意いたします。

ロッキー
2023/04/03 12:24

私にとって最高傑作をご紹介いただきありがとうございます。斬新なストーリーと豪華キャスト陣。渥美先生の演技を眼の前で観ながら笑わず演技する周りの出演者にも拍手を送りたいですね。
あれ程のコメディー映画はありません😚

すた☆みな バッジ画像
2023/04/01 21:15

シモ坊さん、コメントありがとうございます。「寅さん」が巨大化とても分かります!喜劇役者の翼がもがれてしまった感があります。今作では縦横無尽に喜劇役者としての魅力と浅草の香りを感じます。ぜひ、列車シリーズご覧ください!若水ヤエ子の芸者、楠トシエのちゃきちゃき感がたまりません。

シモ坊
2023/04/01 16:45

いいねぇ~、若水ヤエ子に楠トシエ、喜劇作品に欠かせない名脇役。それにしても渥美清。喜劇俳優として凄かったのに、「寅さん」が巨大化してしまい、その凄さを見せてくれる機会が全くなくなってしまったのは残念です。

「列車シリーズ」、その存在と匂いは知っていても、キチンと見たことがないので、これは見たい!
渥美清の凄さ、面白さ、クダラなさを堪能した~い!!