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Stella
2024/02/26 19:12

邦画からフランス映画の見どころを知る: 「クロエ」から「ムード・インディゴ うたかたの日々」を!

[古い邦画「クロエ」](2001)

 ボリス・ヴィアンの恋愛小説『うたかたの日々(L'Écume des jours)』(1947)を基に、肺にできた睡蓮の蕾によって命を奪われようとしている美少女とそれを懸命にくい止めようとする青年の姿をファンタジックに描く。

 プラネタリウムに勤める高太郎はある日、はかなげな美少女クロエ(黒枝)と出会い、恋に落ちる。やがて二人は結婚し、幸せな日々を過ごす。そんなある日、クロエが突然意識を失い病院に運ばれる。検査の結果、肺に蕾のような影ができていることが判る。手術で摘出してみると、それは本当に睡蓮の蕾だった。順調に回復するクロエだったが、自宅で療養するクロエを懸命に看病する高太郎は、ほかの花が肺の蕾の成長を止めることに気づき、部屋全体を花で埋め尽くすことを思いつく。

 

[関連のフランス映画「ムード・インディゴ うたかたの日々(L'ecume des jours mood indigo)」( 2013)

 「恋愛睡眠のすすめ」のミシェル・ゴンドリー監督がボリス・ヴィアンの名作『うたかたの日々』を、原作の独創的な世界観そのままにイマジネーションあふれるヴィジュアルで映画化した切なくも美しい恋愛ファンタジー。主演はロマン・デュリスとのオドレイ・トトゥ

[ボリス・ヴィアンのこと]

『うたかたの日々』などの前衛的な作風の小説で知られるフランスの作家、詩人で、セミプロのジャズ・トランペット奏者としても有名な才人。ジャズ批評やアメリカ文学の紹介などの分野においても顕著な功績を残している。

●書籍の序文

「この世で2つだけ存在し続けるものは何か? それは可愛らしい少女と一緒にいて感じるような愛、そして、ニューオーリンズとデューク・エリントンの音楽だけである。それ以外のものは全て消え去るべきである。ただ、ただ醜いだけなのだから……」

 

[古い邦画からのインスピレーション]

 先日、キャストもよいので、随分前に鑑賞し印象が薄かった(理解NG)フランス映画「ムード・インディゴ うたかたの日々」を2回目として鑑賞した。ストーリーは明るくはないのに、ビジュアルなイメージが楽しく前衛的で悪くはなかったけど、今一つ、好きな作品迄には届かなかった・・。原作のボリス・ヴィアンもジャズ鑑賞時代から知っていて興味があり、彼の歌も歌いたいので楽譜は買ってはいたが・・・。かなりぶっ飛んだ思考で、多才すぎる人物の様。

 よく調べると、主役の「クロエ」のタイトルで2001年に邦画が制作されているでは・・。ということで、慣れない邦画鑑賞の第1歩で鑑賞してみた。クロエとはムード・インディゴ同様に、エリントンの作品になる。ストーリーはほぼ同じだが、当然俳優がおかれた環境(場所、社会階層等)が全く違う。フランス映画では哲学者サルトル(的人物)を信奉する高太郎の友人は、邦画ではアーティストのキタノになっている。最後は友人カップルに悲惨な結末が・・・。高太郎は花を囲みクロエの回復に尽力した縁で、クロエの死後に生花業の見習いを始めたというのは、とても素敵な展開だと思った。

 

●最後に

 おそらく、今回は、両方の映画を鑑賞することによって、それぞれの映画が素晴らしく思えた。フランス映画も、この主演2名およびオマール・シーなら素敵でないわけがないが、原作が理解できるのも必要かと・・・。(慣れない邦画にも、食わず嫌いをしない様・・・笑)

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