★2023年に観た映画(8) 「少女は卒業しない」
№8
日付:2023/3/3
タイトル:少女は卒業しない
監督・脚本:中川駿
劇場名:シネプレックス平塚 screen6
パンフレット:あり(¥1,000)
評価:7
観に行って良かった?:観に行って本当に良かった
卒業を明日に控えた4人の高3女子たちの心の揺らぎを描いた本作。日常の何気ないやりとりをとても大事に描いた作品。彼氏がいる子も、片思いの子も、友達がいない子も、大事な人を失った子も、等しく迎える卒業という別れの行事。極めて等身大の日常とそうでない日常とを並列に並べて、彼女たちにとって忘れられない1日を切り取ってスクリーンに映し出す。
卒業式直前の学校を舞台にしたグランドホテル形式の青春群像劇のようでもあり、日本版「アメリカン・グラフィティ」のようにしみじみ切なくもあり、日常と非日常の組み合わせを非ドラマチックに描き切った作品に、オジサンは涙が止まらくなりました。
朝井リョウ原作と言えば「桐島、部活やめるってよ」が有名ですが未見。ただ本作は原作を抜きにして、映画でしか表現できない手法でその魅力を成立させている。逆に原作を読んで監督の映画化プロセスを確認したくもなりました。
ここ数年、コロナ禍で多くの学生たちが思い出に残せなかったその日の出来事を、映画というフィクションで代弁しているかのようでもあります。当分後を引きそうです。中川駿監督、大注目します。
現時点(2023年5月末)で、私の今年度実写部門第一位は本作です。
<CONTENTS>
・イントロダクション
・ストーリー
・相関図
・キャスト・プロフィール
・ガールズ・トーク(河合優実、小野莉奈、小宮山莉渚、中井友望)
・監督インタビュー
・スタッフ・プロフィール
・原作
・対談 朝井リョウ×河合優実
・プロダクション・ノート
・贈る言葉 折田侑駿(文筆家)
・謝辞 ものすごい愛(エッセイスト)
・主題歌
あと写真がいっぱい。