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tetsu8
2023/11/16 05:16

水谷豊の出演映画 その2

引き続き水谷豊だが当時18歳で高校卒業を控え、この時点では俳優で生活していくことを考えていなかったため、劇団ひまわりを退団し、二年近く芸能界から離れているのである。
 

カムバックしたのは72年、中山仁主演の青春ドラマ「泣くな青春」の不良生徒役だった。「新・高校生ブルース」で共演した関根恵子が生徒会長役で出演。「バツグン女子高生そっとしといて16才」で共演の柴田侊彦が本作では先生役で出演していた。他に三ツ木清隆、武原英子、渥美国泰そして二谷英明などが出演していた。
 

そして「太陽にほえろ」の第1話(72年)に犯人役で出演。この時、萩原健一と初共演するのだが、これが後の「傷だらけの天使」(74年)に繋がっていくのである。
 

さて、映画の方は森田健作の時に紹介した「ひとつぶの涙」(73年)、中村雅俊の時に紹介した「想い出のかたすみに」(75年)といった松竹映画にいずれも主人公の友人と言った役柄で出演。

そして東宝の「東京湾炎上」(75年)となる。マンモスタンカーがテロ集団にシージャックされるというパニック映画だが、水谷はそのテロ集団の一人を演じている。これは脚本を読んで彼自身が予定の役柄ではないテロ集団役を希望したという。
出演は丹波哲郎、藤岡弘、宍戸錠、内田良平、金沢碧、佐藤慶などで、水谷以外のテロリストはケン・サンダースやウィリー・ドーシーなどが演じていた。

そして映画初の主演となったATGの「青春の殺人者」(76年)。やはり初監督だった長谷川和彦は「傷だらけの天使」を見て、水谷の主演を決めたという。水谷演じる主人公が大きな理由もなく両親(内田良平、市原悦子)を殺害してしまうというもので、実際の事件が元になっているという。恋人役の原田美枝子は当時17歳。過酷な撮影だった本作が嫌で一度も見ていないという。彼女も関根恵子同様に16歳でヌードシーンを披露したりしている。他に桃井かおり、地井武男、江藤潤、白川和子など。水谷は本作でキネマ旬報主演男優賞を受賞している。

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