こんにちは☺︎映画・カフェ巡り好きの看護師おしずです！

看護師ならではの視点で、映画を語ります♪

けれども堅苦しくなく、
にっこりほっこりできるような投稿をしていきたいと思います。
難しいことなどな〜んにも考えずにまったりと読んでいただけたら𓂃 𓈒𓏸𑁍
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本作はA24の新境地と言っても過言ではないだろう。A24と言えば今までどちらかと言えば変わり種、もしくは人間の内面をこれでもかと深掘りする作品が多かった印象。このような激しい戦争映画は初めてだ。しかし、本作は今まで観てきた作品とは一味違う。

まず、内戦の前後関係が一切見えない。（大統領の任期が本来2期のところ3期だった、と会話の中から読み取るだけ）なぜ国家が分断されたのか、この内線のあとアメリカがどう展開していくのかは描かれていない。ただ分かるのはアメリカで今内戦が行われているということ。

政治的な見解をメインとしておらず、戦場におけるジャーナリズムの役割、そして人々の感情、判断、決断といった内面にフォーカスを当てている。

戦場における写真がその2つの要素をそのまま映し出している。声を掛け合う姿、仲間を必死で助けようとする姿、大切な人を守り抜こうとする姿。写真はその一瞬一瞬を切り取っており、その時にしかない緊迫感がそこにおさまっている。動画とはまたわけが違う。

人間の醜さも苦しいほどにまたまざまざと見せつけられる。綺麗事ではない戦場の惨劇。荒々しくて、生々しい。まるで血の臭いまでが感じられそうな息をのむ臨場感。何度も息が浅くなり、何度も何度も深呼吸を繰り返した。

リーは戦場カメラマンとして今まで数多くの惨状を見てきたのであろう。心の処理ができないのも、気持ちが追いついていかないのも人間らしくてリアルだ。それでもなお前に前に進まなければならない苦しさと葛藤。この状況において、自分の気持ちは置いておかなければならない。しかし、感情が伴ってしまう苦しさ。

そして右も左もわからないジェシー。想像より戦場は残酷だとここ数日で痛感する。しかし、彼女はこの状況下で「帰りたい」とは一言も発しない。精神的に逞しくなり、ただ、自分の任務をこなしている。自ら銃撃戦の真っ只中に飛び込み、一瞬一瞬を逃さないよう必死にシャッターを切っている。

この状況はまるで比べものにはならないが、わたしの仕事と重なる部分もある。

わたしは看護師として16年働いているが、生死に関わる緊急時は感情を押し殺す。「どうしよう」「わたしって何ができるのかな？」「ああ…かわいそう」と言った感情は判断力を鈍らせる。判断力が鈍った先に待っているのは『死』である。

ただ目の前に繰り広げられている殺伐とした事態に自分ができることを淡々と取り組んでいくのみなのだ。特殊な状況なのは分かってる。しかし、この状況に慣れないと仕事はできない。ただ経験を重ねるごとに人としての感情が薄れていくことに寂しさも覚える。

戦場においても然り。冷酷であるが、ただ自分の任務をこなしていくのみなのだ。上記のような戸惑いや悲壮感は、自分だけでなく、周りの人も危険にさらすリスクがある。しかし、人としての感情が薄れていくことや慣れへの葛藤もまたひしひしと伝わってくる。

戦争映画であるも実に人間的。そしてこれでもかという暴力性。まるで戦場にいるかのような没入感。とてつもなく物語に引き込まれる。この緊張感の中、突如として流れるポップな音楽。今まで観てきたものは虚構だったのか？と錯覚してしまうが、皮肉にもすぐに恐ろしい現実（物語）の世界に引き戻されてしまう。これがA24の戦争映画か、と納得してしまう自分もいる。

シビルウォーの話をすると大体の人が「なんだかこれから起こり得る事態かもしれないね」と言う。そう、これは今日明日にでも起こり得る事態なのかもしれない。しかも来月はアメリカ大統領選。トランプ支持者がどう動くのか、そして国民が動いていくのかに注目するところである。今作はまさしく今観るべき映画の一つである。

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是非是非遊びにいらしてください🌹 ✧︎